全ての販売店に言える事ではないですが、全体的に国産メーカーの新車ディーラーに外車などの輸入車の査定を行うと低くなります。

新車ディーラーが輸入車の査定を苦手とするのには、いくつかの理由があります。

店頭販売しにくい

新車ディーラーの多くは、自社や系列店で中古車の店頭販売を行っています。
下取り車の多くはメーカーを問わず、ディーラーの下取り中古車というブランドが付き人気を呼んでいます。

ディーラーは下取りした車の多くを、こうして店頭販売で売ろうとします。
しかし外車は店頭販売で売りづらいという難点があります。

ディーラーは中古車を保証付き販売する

ディーラー系が取り扱う中古車は、一般的に3ヶ月ほどの保証を全ての車に付けています。
これはメーカーのブランド力を強調する為でもあり、他社メーカーの車であっても購入後にすぐあれば、保証対応して大きなクレームが付く事に細心の注意を払います。

国産メーカーであれば、どのメーカーでも故障リスクや修理にかかる費用はあまり変わりませんが、外国メーカーの輸入車では状況が変わってきます。
故障するリスクは大幅に高くなり、部品代も国産車とは違います。

また整備に関しても独自性がある造りの車が多いので、ディーラーのベテランスタッフであっても、外車の整備には苦戦しますし外注しないと直せない事もあります。

こうした事情から、外車は下取りをしても店頭販売で売りにくいという理由が査定が低くなる最大の要因です。

国産ディーラーは輸入車のノウハウが少ない

国産車を乗っていた人が外国メーカーの輸入車に乗り換える事はよくあります。
それに比べてそれまで輸入車に乗っていた人が、国産車に乗り換える事は少ないです。

下取りを中心に中古車を扱うディーラーでは、輸入車を高額査定するノウハウが少ないのです。

相場本には輸入車情報がない

ディーラーの多くは、カーチェックシートとメーカーが毎月発行する相場本を使用して、「査定価格 = 基準価格 ± 加減点」で行うマニュアル査定を行っています。

しかし相場本には国産メーカーの情報しか基準価格が載っていないので、輸入車などの外車はこの営業マンなど各スタッフが査定をする事ができません。

ディーラー自体が輸入車に対して消極的

外車を中心とした輸入車の査定では、主に本部のオークション担当のスタッフ等が担当して値段を付けていきます。

普段下取り車の出品を行っている担当者でも外車の落札相場は、日頃から取り扱っている実績がないと過去のデータだけを見ても幅が広かったりタマ数が少ないなどの事情で見極めるのが難しいです。

国産ディーラーに頻繁に入ってくる訳ではない外車の下取り車は、販売会社側も必要以上の労力や時間を費やすのではなく、必要最低限の査定価格で提示している事が多いです。