車を買うという事は、安い中古車であっても数十万円〜。新車の場合は数百万円〜、高級車であれば数千万円という高い買い物になります。
普段はショッピングローンやカードローンなどを使わない人でも、車だけはローンで購入するという人も多いです。

自動車ローンを組む時には、いくつかの種類と金利があります。それぞれの特徴を理解してローン購入を検討するようにしましょう。

ローンの取り扱いは、信販系と銀行・信金系

車のローンはディーラーなどの販売店で申し込む方法と、その他の金融機関で申し込む方法があります。

信販系の自動車ローン

販売店で取り扱っているローンは基本的に信販会社が取り扱っている事が多いです。
自動車ローン(オートローン)でよく利用されているのが、次のようなところです。

●オリコ
●ジャックス
●セディナ

その他新車ディーラーであれば、ディーラー系のオートローン部門(トヨタファイナンス・日産ファイナンス・ホンダファイナンス・マツダクレジットなど)もありますが、これらも信販系に属します。

販売店で取り扱う信販系ローンの特徴としては次のような点です。

  • 車の商談時に同時審査ができる
  • 土日祝日も対応可能
  • 審査に通りやすい
  • お金の流れがスムーズ
  • 所有権留保が必要になる事が多い
  • 金利は若干高め

一番のポイントは、所有権留保で、車検証の所有権の欄を販売会社や信販会社の名義にする事が条件となります。この場合、ローン返済を長期間滞ると、信販会社に車を引き上げられるリスクが高くなります。

また売却する時も、ローンを完済していないと、売却する事ができず、名義変更などの売却時には必ず所有権留保解除書類を発行してもらう手間がかかります。

銀行・信金系の自動車ローン

販売店意外で自動車ローンに申し込む方法としては、銀行や信用金庫で取り扱っている自動車ローンに申し込む方法があります。その他、JAのマイカーローンなども人気が高い自動車ローンとなっています。

審査には、購入する自動車の見積もり書が必要で、申し込みをする際には購入する車の注文書等が必要になります。

銀行・信金系ローンの特徴としては次のような点があります。

  • 車を購入する際、別途銀行や信金に行ってローンの相談をする必要がある。
  • 申し込み・審査は各金融機関の営業時間内にしか対応してもらえない事が多い
  • 審査は信販系よりも厳しい
  • お金をローンを申し込んだ金融機関から販売会社に振り込んでもらわないと、新車の手配が進まない場合がある
  • 所有権留保が必要ない
  • 金利は全般的に安い

全体的なポイントとしては、販売店のローンよりも、利用する為に手間がかかり、審査も厳しく融通がききにくいですが、その分金利が安いケースが多いです。

所有権留保が原則必要ないのも人気のポイントとなっています。JAなど一部の金融機関では、金利とは別に保証手数料などがかかる場合もあります。

自動車ローンの種類と金利

信販系と銀行・信金系のどちらの自動車ローンも、購入する車が新車と中古車で金利が変わってきます。

全般的に新車ローンの方が金利は安く、信販系の相場では2.9%〜6.9%ほど。銀行・信金系の相場では1.9%〜4.9%ほどとなっています。それに対して中古車ローンの場合は、信販系の相場で6.9%〜8.5%、銀行・信金系の相場では1.9%〜6.9%ほどとなっています。

銀行・信金系では新車ローンと中古車ローンを同一商品で取り扱っている事もありますが、この場合中古車の年式や金額によっては、申込者本人の審査に問題がなくても、審査に落ちるケースもあるので注意が必要です。

最近流行のもう一つの選択肢「残価設定型ローン」

新車を半額で乗れる。といった広告を一度は見た事がある人も多いのではないでしょうか?最近流行の新しい自動車ローンが、残価設定型ローンといい、3年後や5年後の中古車の市場相場をローン元金から差し引いた金額で、安くローンを組めるというプランです。

当初はオニキスが、このサービスを開始して、最近では多くの新車ディーラーでも取り扱っています。銀行・信金系では取り扱いがないので、信販系限定のプランとなっています。

頭金不要で、月々の返済額を安くできる反面、ローンの支払い満了した際にも、ローンの残存価格が残ってしまいます。
対応方法としては、次の3種類の方法があります。

  • 中古車として売却して精算する
  • 残存価格を一括精算して、完全に自分の車とする
  • 残存価格を再度、ローンを組んで分割で払って車を乗り続ける

金利は一律で5%前後で扱っている所が多く、当初は新車限定のサービスでしたが、最近では大手中古車販売店が中古車向け残価設定ローンを扱っているケースもあります。

デメリットもある商品ですので、しっかりと詳細を確認して利用を検討するようにしましょう。
詳しくは「新車が半額で変える残価設定ローンは得なのか?」のページでも紹介しています。