新車選びでは、車種からメーカーオプションまで幅広い選択肢の中があります。国産車と外車で悩む人や、国産車中心で検討している人も多いと思います。

また、オプションなどの装備を比較したり選ぶ場合には、車種によって設定が違ったり、営業マンが勧めてくるオプションなどで悩んでしまう人も多いと思います。

装備の選びのポイントとして、押さえておきたいのが、国内と海外では流行の装備が違うという事です。

国内と海外で流行の装備が違う例

代表例を紹介すると、サイドエアバックの場合、現在国内での普及率は低く、一部の高級車や海外輸出の需要が多い車種を除いて、オプション設定になっている事が多いです。

追加オプションを付ける相場は6万円〜10万円ほどとなっていて、高級装備に分類されるサイドエアバックですが、営業マンからは、「日本では馴染みが少なくても欧米などの先進国では装着しているのが当たり前。側面衝突時の自己死亡率を大幅に軽減されます。」と営業トークで言われる事が多いです。

この話を聞くと、サイドエアバックは付けたいと思う人や、欧米で流行っているなら、今後は日本でも流行る。と思う人もいると思います。しかし、国内ではサイドエアバックの装着率は普及していないのが現状で、設定をしない車種も近年では増加傾向にあると言われています。

日本と海外の環境の違い

日本と海外で流行る装備が違うのは環境が違うからです。車大国として有名なアメリカやヨーロッパなどの先進国は、高速道路の速度制限が日本よりも緩くなっている事が多いです。

国によってはマイル表記になりますので、目安の紹介となりますが、アメリカでは州によって違いますが高速道路で時速105km。ヨーロッパでは時速130km前後が多く、有名なのはドイツのアウトバーンで総距離約13000kmで隣国にもまたがっている高速道路は速度制限がなく、時速200kmを超えるようなスピードで走っています。隣国の中国や韓国も高速道路の速度制限が120kmほどになっている事を考えると、日本は世界的に見ても、速度制限が厳しい国と言えます。

また、人口密度の高い日本では、さまざまな所で渋滞や信号につかまりますが、海外では大都会の中心部を除いて、一歩郊外に出てしまえば、渋滞も信号も少なく、警察の巡回も少ない事から、日本の高速道路並にみんなスピードをだしている場所も多くあります。

このようにスピードを出す事が多い海外では、時速100km以上からのスリップなどが多く、サイドエアバックなどが人気の装備になっていますが、日本では、車が単独でスピンするような運転をする機会が少なく、運転席・助手席のエアバックとシートベルトさえ付いていれば、車に乗っている人が死亡事故を起こすケースが少なく、サイドエアバックは不人気のオプションや、日本では不要のオプションと言われています。

海外は日本よりも寒い国が多い

海外の自動車のトップメーカーが集うアメリカやドイツをはじめとしたヨーロッパでは日本よりも冬の寒さが厳しい国や地域が多いです。

こうした気候の違いから、海外では本革シートやシートヒーターなどが人気となっていますが、日本国内では高級趣向のユーザーが本革シートを好む事はあっても、全体的には湿気が高く、蒸し暑い夏を迎える日本は、本革シートは蒸れると敬遠する人が多く、シートヒーターは利用する程寒くない。エアコンだけで充分対応できる。と考える人が多いです。

海外で、人気の車種の装備を見て、いいなぁ。と思っても日本の環境に当てはめて、本当に必要な装備かどうかを考える必要があります。

日本で売れていない車が海外では人気車種という事も

街乗り重視の日本ではプリウスなどの低燃費車や、トヨタ車などの内装が細かく綺麗に作られている車が人気が高いです。海外でもトヨタ車が全般的に人気が高く、販売台数は現在世界一のメーカーになっていますが、アメリカで見ると、プリウスの売れ行きが不調だったり、日本で売れている車種が必ずしも世界で売れている訳ではありません。

高速走行が多い海外では、ボディー剛性や足回りに力を入れている走り重視の車が人気です。マツダのアクセラやアテンザ・スバルのレガシーやインプレッサが海外に行くと日本以上の人気となっている事がよくあります。