新車を買う時などに強く営業マンから進められる商品が「メンテナンスパック」です。各メーカーによって呼び方は違いますが、内容は半年ごとに点検とオイル交換などの最低限の消耗品交換がセットになった商品があります。
新車の場合は最初の車検の半年前の点検までを補う30ヶ月プランと初回の車検整備費用までを補う36ヶ月プランがあります。中古車や、継続車検を受ける時には、次の車検の半年前までを補う18ヶ月プランと、次回車検費用を含む24ヶ月プランがあります。
車検整備付きプランは、車検費用が全て無料になるのではなく、重量税や自賠責保険などの諸費用や、メンテナンスパックに含まれないタイヤやバッテリーなどの交換費用は実費となります。
各メーカーのメンテナンスパック
(各販売会社で呼称が異なる場合もあります)
トヨタ トヨタメンテナンスパック
日産 メンテプロパック
ホンダ おまかせチャオ
マツダ パックDEメンテ
スバル お得で安心点検パック
三菱 三菱メンテナンスパック
スズキ スズキメンテナンスパック
ダイハツ ワンダフルパスポート
メンテナンスパックはどのくらいお得
メンテナンスパックの料金設定や含まれる消耗品(主にワイパーブレードを含むか?)は各販売会社ごとに設定されている事が多いです。
メンテナンスパックの一例を紹介します。
・コンパクトカークラス新車30ヶ月プラン
・新車1ヶ月点検 (消耗品交換なし、メンテンナンスパックに未加入でも受ける事ができます
・新車6ヶ月点検 (通常の無料点検に加えてオイル交換)
・12ヶ月法定点検 (法定点検の基本料金に加えて、オイル・オイルエレメント・ワイパーブレード交換)
・18ヶ月簡易点検 (メーカーごとで用意している半年簡易点検に加えて、オイル交換)
・24ヶ月法定点検 (法定点検の基本料金に加えて、オイル・オイルエレメント・ワイパーブレード交換)
・30ヶ月簡易点検 (メーカーごとで用意している半年簡易点検に加えて、オイル交換)
料金4万2千円。各項目を1回ごとに支払うよりも、総額で2万円ほどお得。
これはあくまでも一例ですが、6万円相当の内容が4万円前後でできると考えればお得感は高いと評価する事もできます。
メンテナンスパックはオススメしない
上述の具体的な金額例を見ると、お得感は高く感じるかもしれませんが、新車の場合はメンテナンスパックはオススメできなません。その理由は、新車であれば、半年の簡易点検の必要性がないからです。距離を走る人であれば、半年を目安にオイル交換や、空気圧の確認くらいはする事がオススメですが、新車保証も付いている事を考えれば、無駄な項目が多いです。
また、距離を走らない人が、メンテナンスパックに加入してしまうと、距離を走っていないのにオイル交換をする事になったり、点検入庫の時期が過ぎて、最後の6ヶ月簡易点検とオイル交換を車検時に充当させてしまう人も多いです。この場合、車検の基本料金から、半年点検の費用が割引されるのではなく、2重で点検整備費用が発生する仕組みとなってしまいます。
新車を購入する人は、金銭感覚がおかしくなり、4〜5万円くらいで、購入後の維持費が安くなるなら。と簡単に考えて加入してしまう人も多いですが、メンテナンスパックは販売店が半年点検を入庫してもらう為に用意しているサービスと言えます。
お得な料金設定になっていたとしても、決してオススメできる商品ではない事を理解して新車選びを検討するとよいでしょう。