新車選びをする時はまずは、他社メーカーのライバル車種の見積書をもらう事や、他の販売会社(販売チャンネル)に行って見積書をもらう事が大事です。詳しくは「値引き交渉術1:各メーカーのディーラーで見積書をもらう」「異なるディーラーで競合させる」のページでそれぞれ紹介しています。
ここでポイントになってくるのが、他店の見積書を本命のメーカーや店舗のディーラーに見せるかという点です。商談をする時には、他のメーカーや違う販売会社の店舗に行った事は隠す必要はないですし、素直に伝えておいた方が良いです。
しかし、わざわざ見積書を見せるというのは、タイミング次第で効果が大きく変わってきます。
見積書を見せる時の注意点
安易に見積書は見せない
他店の見積書を、値引き交渉で必ず役に立つツールだと思い、早い段階で見せてしまう人がいますが、これはメリットがほとんどありません。見せるタイミングが早すぎた事で、交渉の切り札を一つ失ってしまう可能もあります。
見積書を見せるタイミングは、値引き交渉の最終段階まで取っておくようにしましょう。
まずは自分でしっかり見積比較をする
複数の見積書をもらった場合は、まずは自分でしっかり比較する事が大事です。他店で見積をもらったという情報は、口頭で総額と値引き額だけ伝えておけば充分な内容でもあります。
しっかり見積書ごとで違う内容を比較した上で、手数料が高い。計上されているオプションの金額が違う。値引きの計上のやり方や、金額で違うポイントがある。
などといった、他店に劣るポイントをしっかり把握して、他店の見積書を見せる時に一緒に伝える事が重要です。
ただ単純に他店の見積書を見せて、営業マンに見定めてもらおうと考えると、都合の悪い部分をスルーして説明されてしまいます。必ず、見せるのであれば、見せる事で有利に交渉ができる要点を自分で把握しておく事が重要になります。
見積書比較で重要なポイント
車両本体価格、支払い総額、値引き額
見積書で重要になってくる3つのポイントです。この3つは連動性が高く、車両本体価格が他店の方が高い内容であれば、値引き枠も大きい可能性があります。この3つの金額は連動性があり、単純に値引き額だけを見て比較してしまうと、簡単に車両本体価格や、支払い総額が違う。あしらわれてしまうので、全体のバランスを見極めて、割安感が強い弱いを判断できる根拠を持って他店の見積書を交渉ツールとして使う事がポイントになります。
各種手数料
納車費用や車庫証明申請代行などは、各ディーラーによって金額が違います。中には納車費用・車庫証明申請代行手数料をサービス対応してもらえるケースもありますし、ディーラーによっては、値引きをするなら、各種手数料をしっかり計上する事が条件になる場合もあります。
こうした手数料の金額や、交渉で折り合いが付かない場合は他店の内容が良い見積書を交渉ツールとして見せると有効になる場合があります。
オプション
ETCやカーナビ・バックカメラなど、同じ内容のオプションを付けた場合でもメーカーや車種・販売会社によって、金額が変わってきます。
オプション部品のメーカーや型式によって変わってくるケースもありますが、オプションでは安くするポイントがないと説明された場合は、他店の見積書を見せて、他のお店ではオプションも安く付ける努力をしてもらっている。と伝えて交渉すると、有利に話が進展する可能性があります。
ローン金利
ローンを組んで車を買う場合は、金利が重要になってきます。分割回数が多いと、金利差だけで数十万円の違いや、月々の支払い額に大きな差が出てくる事もあります。ローンの金利や月々の返済シュミレーションが載った見積書を見せて、ローン金利などの条件を交渉していくとよいでしょう。