新車の値引きや、中古車として売却する時には、それぞれの車種のモデルチェンジ情報は非常に重要になってきます。
せっかく新車を買っても、その直後にモデルチェンジをされてしまうと、すぐにその車は型落ちとなり、中古車としての市場価値は下落して、売却する際にも影響を与えます。
その反面、モデル末期だと値引きが大きくなり安く買えるというメリットもあります。

車を買う時は新車・中古車を問わずモデルチェンジが行われる時期をある程度把握しておくようにしましょう。

モデルチェンジの種類

新車はモデルチェンジといってもいくつかの種類があります。
それぞれの特性を理解しておくようにしましょう

フルモデルチェンジ

最も重要になってくるモデルチェンジです。大衆車であれば、最低限フルモデルチェンジ情報さえ押さえておけば、購入後の大きな後悔などには繋がらないでしょう。

マイナーチェンジ

一般的にはフルモデルチェンジをする期間の真ん中で、一度行う仕様変更です。
マイナーチェンジをする前のモデルを前期。マイナーチェンジ後を後期と呼ぶ事が多いです。
ビッグマイナーチェンジが行われると、前期モデルと後期モデルで中古車としての市場価値が大きく変わる事もあります。

ランニングチェンジ

ちょっとした仕様変更をする事をランニングチェンジと呼びます。車種によっては行わない車種や頻繁にランニングチェンジをする車種があります。
外車ではランニングチェンジを年に1回のペースで行われる事が多く、毎年仕様が変わる事から、イヤーモデルの変更と呼ぶケースもあります。
外車のイヤーモデルの型落ち車では、売れ残った在庫車に限定して、破格の値引きが出る事も多く、イヤーモデルの変更時期前後を狙って新車を買おうとする人も多いです。
国産車のランニングチェンジでは、内装の部品の色が少し変わるだけなど、性能や中古車市場に全く影響を与えない軽微な変更となる事も多く、それほど気にしないで良いモデルチェンジ情報です。

モデルチェンジのサイクル

近年は、乗用車全般の進化や、顧客の代替えサイクルの長期化やエコカーブームなどもあり、モデルチェンジサイクルは車種ごとによって大きく変わってきます。
以前は新車のフルモデルチェンジサイクルは7年が目安と言われていた時代もありましたが、最近の乗用車のモデルチェンジ周期の一例を紹介すると

ホンダ ステップワゴン

初代  1996年〜2001年(5年)
2代目  2001年〜2005年(4年)
3代目  2005年〜2009年(4年)
4代目  2009年〜2015年(6年)
5代目  2015年〜

これは比較的モデルチェンジサイクルが短い例で、当時は両側スライドドアの設置で遅れを取った2代目や、スタイリッシュなデザインでこれまでのセオリーを崩すモデルチェンジをして、不発に終わった3代目は4年でモデルチェンジしてきましたが、人気が高かった先代の4代目は6年弱売り続ける内容になりました。

トヨタ エスティマ

初代  1990年〜1999年(9年)
2代目  2000年〜2005年(5年)
3代目  2006年〜

これはモデルチェンジサイクルが長い例で、現行モデルも既に9年目に突入しています。
2000年前後は、このカテゴリーは人気が高かったですが、近年では、下のVOXYやNOAHの2リッタークラスや、上のアルファード・ヴェルファイアのLLクラスミニバンが人気が高く、スポーティーミニバンとして、一定の客層はいるが、他のカテゴリーへの顧客流出も多い、エスティマは開発が後回しにされているのが現状です。

このように、人気車種や人気カテゴリーほど、モデルチェンジ周期は短く、需要が少なく売れにくいカテゴリーほどモデルチェンジ周期が長いという特性だけ認識しておきましょう。

モデルチェンジ情報の調べ方

モデルチェンジの周期は、全ての車種に共通する明確な周期がなく、最近ではこれまでのモデルチェンジ周期を崩している車種も多いです。車を売買する時は、それぞれの車種ごとに個別にモデルチェンジ情報を調べる事が必要となります。

一番オススメできる方法は、新型車情報が充実している車情報誌を見る事です。有名な雑誌では「ベストカー」「ホリデーオート」「CARトップ」などがあり、大手コンビニでも取り扱っている事が多いです。一番早く、信ぴょう性もそれなりに高い方法を手に入れる事ができます。

新車ディーラーの営業マンなどは、メーカーからの通達などで、次のモデルチェンジ情報を入手する事もできますが、これはあまり情報が早くないというのが、現状です。新車の営業マンも最大の情報源となっているのは、こうした車情報誌を買ったりコンビニで立ち読みして調べています。こうしたメディアの情報を元に、メーカーの担当者などとあった時に、こういう情報が出ていたけど、どうなんだ?と確認する事はありますが、モデルチェンジ情報については、業者でもいち早く情報を手に入れている訳ではありません。

年配のベテラン営業マンや、新人の若手などは、こうしたモデルチェンジ情報にうとい事も多く、販売会社によっては、新人などには、あえてこうした最新のモデルチェンジ情報を教えないように管理している所もあります。

ある程度、モデルチェンジの時期が見えてきた場合は、続いてネットでの情報検索をしてみるのも有効です。タイミングが良ければ、いち早く次にモデルチェンジで登場する新型モデルのスペックが公開されているケースもあります。

ただし、ネット情報や、モデルチェンジの時期がだいぶ先の雑誌の情報は、間違った情報も出回っているケースや、その後大幅な発売時期やモデルチェンジの概要を変更するケースもあるので、注意しましょう。