新車の値引きはオプションによって変わってきます。
オプションが多ければ多いほど、値引きの要素は増えていきます。

しかし、オプションを付ける事によって期待できる値引きはそれほど多くないのも現状です。
まずはオプションの種類と販売店によって異なる、値引きの計上の仕方について確認しておきましょう。

オプションの種類と値引きへの影響

メーカーオプション

新車を生産するラインの中で取り付けるオプションです。
オプション情報は車のカタログに紹介されています。
定番のメーカーオプションの例としては次のようなものがあります。

  • ガラスサンルーフ
  • メーカーオプションナビ
  • サイドエアバック
  • ディスチャージヘッドライト
  • アルミホイール(大口径アルミへのアップグレード)

メーカーオプションは車両本体価格に上乗せされます。
メーカーオプションをたくさん付ければ、車両本体価格が高くなり値引きできる枠が若干ですが増える傾向があります。
値引き表示は必ず見積書の車両本体価格の下の値引きにて一括して表示されます。

ディーラーオプション

メーカーの新車生産工場に隣接している架装センターか、ディーラーの工場で付ける事ができるオプションです。
オプション情報とは、車のカトログとは別にオプションカタログが用意されている事が多いです。
定番のディーラーオプションの例としては次のようなものがあります。

  • フロアマット
  • ドアバイザー
  • ETC
  • ボディーコーティング
  • ディーラーオプションナビ

ディラーオプションは、車両本体価格とは別で、付属品欄として別に計算されます。
ディーラーオプションはたくさん付けると値引きを増やしてくれる販売店と、あまり考慮されない販売店で分かれているのが現状です。
値引き表示は車両本体価格の下の値引き情報で一括して表示するケースと、付属品の欄に個別ディーラーオプションの値引きを表示するケースがあります。

オプションプレゼントキャンペーンを狙う

車種によっては、時期によってオプションプレゼントやナビプレゼント・ナビ半額などといったキャンペーンをしているケースがあります。こういったキャンペーンを行っている車種は、オプションを付ける事による値引きが有利になります。

オプションを安く付ける裏技

新車を買う時にオプションを最安値で付ける方法があります。
それは、新車の注文書にオプションを計上するのではなく、別口で新車営業マンの名義で社員割引を利用して取り付けてもらう方法です。

ある程度、営業マンと仲良くならないとできない手法ですが、営業マンの社員割引を利用すると2割〜3割引きの値段でオプションを付ける事が可能になります。

ローン購入する場合は、別口のオプションは必ず現金払いにしなければいけない点や、新車の注文書計上であれば3年保証付く所が1年保証になってしまうなどのデメリットもありますが、より安く新車を買う為の有効な手法になります。

「こういう方法で車を買った人がいるのですが・・・」となるべく柔らかく切り出して相談してみるとよいでしょう。

オプションフル装備の見積価格で大きな値引きを得る

新車の値引き提示は初期見積では、低い金額を提示されるのが一般的です。
その後、交渉を繰り返す事で最終的には初期見積に提示された値引きよりも大幅に高い値引き額を引き出す事が可能になります。

こうしたやり取りをする中でも、初期見積での値引き額が大きい方がその後の交渉は有利になりますし、その車種の限界値引きの額を把握しやすくなります。

そこでオススメしたい手法が、初期見積の段階ではオプションをフル装備で付けて計算してもらう事です。新車の値引きはオプションの内容などで変わる総額によって変わってきます。

オプションフル装備で値引き交渉する具体例

例えば車両本体価格150万円の車種を見積してもらう場合、最低限のオプションだけを付けた場合、諸費用を加えても180万円前後でおさまってきます。この場合の限界値引きは目安として20万円前後の可能性が高く、初期見積では10万円程度の値引き表示が予想されます。

そこを、実際に付ける気はなくても、フルオプションを付けた見積を出してもらいます。
ナビやエアロパーツ・メンテナンスパックなどを付けていき、総額250万円くらいの見積を出してもらいます。

この場合の限界値引きも車両本体価格が同じ150万円なら、23万円〜25万円程度が予想される数字ではありますが、初期見積の値引き表示は10万円だけだと少なすぎる印象が強まるので、15万円や20万円など、ある程度の値引き提示をしてもらえる可能性が高まります。

そこから、予算オーバーという事を伝えて、オプションを削っていき、最終的に必要なオプションだけの希望する見積に変更してもらいます。

最初に例として紹介した、150万円の車両本体価格の車に最低限のオプションだけの段階までオプションを削れば、180万円前後の見積に変わり、状況によってはオプションが減ったという理由で値引き表示を減らされる可能性があります。

それでも最初にある程度の値引きを提示させておく事で、最初から最低限のオプションで作ってもらう見積よりも値引きの金額を高く残してもらえる可能性が強まります。

更にオプションを削って行く行程を小分けに要望していけば、オプションを追加した事で得られた値引き額の予想が付いていき、最終的に車単体での限界値引きがどのくらいなのか?という点をイメージしやすくなります。

オプションフル装備で値引き交渉するメリットと注意点

この手法を使うメリットは、初期値引き額を高く提示してもらうだけではなく、ディーラーオプションの追加分に関しては、諸費用に影響を与えないので、自分で不要なオプションを電卓を叩いて計算していけば、おおよその値段表示が分かるという点もあります。

あからさまに、最初にフルオプションを付けて、すぐに最低限のオプションまで削ってしまうと、下心がバレて、営業マンに悪い印象を持たれてしまうリスクがあります。時間に余裕があれば初日はフルオプションの見積を持って帰り、家でゆっくり不要なオプションを抜いたらいくらになるのかを計算して検討する事もオススメできます。

後日、色々考えて予算オーバーだけどこの車種に乗りたいからオプションを最低限の内容にして再度見積をしてほしい。と伝えれば、その後の話の流れもスムーズになります。