新車を買う時は、展示車を見るだけではなく、試乗車に乗って実際に乗り心地を確認する事が大事です。
新車に試乗する場合に抑えておきたいポイントを紹介します。

試乗する前に確認しておく事

試乗車を乗る同意書や保険内容の確認

2008年に東京のベンツの販売店でお客が運転していた試乗車が一般道で150kmを出して走り、歩行者を跳ねるという事故がありました。
この時には同乗していた営業マンが指導不足として書類送検をされるなど、ディーラー界では大きな問題となった事故です。

それ以降全国の各ディーラーは試乗をする際の安全確認や免責事項を徹底管理するようになり、多くのディーラーでは同意書などで注意事項や暴走した場合は責任を取らない。事故をして保険を利用した場合の免責金額などを試乗前に書面で確認するようになりました。
大事な事ですので、何も見ずにサインするのではなく、しっかりと要点を理解して一筆書くようにしましょう。

運転ポジションをしっかり設定する

試乗車を乗るときには、左右や後方などの視界や、ピラーなどによる死界がどれくらいあるかがポイントになります。
試乗に出る前に細かく運転ポジションを確認します。
シートの前後だけではなく、シートの高さ調整やハンドルのチルトとテレスコピックなどで最適なドライビングポジションを作り、ルームミラーとドアミラーも最適な位置に調整しておきましょう。

試乗コースを確認する

試乗をする場合は販売店側が用意してある試乗コースがあります。
その店舗の立地や所要時間を考慮した内容となっていますが、どのようなコース内容か確認しておきます。
これは道に迷わない為ではなく、必要な確認ができるか?がポイントとなってきます。

要望を出せば、通常の試乗コース以外でも、希望に応じた試乗コースに変更してもらう事も可能です。

理想的な試乗コース

理想的な試乗コースの概要を紹介します。

上り坂がある

車のパワーを見る時には、上り坂を走るのが一番手軽です。できれば上り坂の入口を低速で入っていけるような角を曲がった直後や、事前に減速しても周りの車に迷惑のかからない車通りが少ない上り坂が理想です。

緩やかな断続したコーナーがある

ボディーの剛性やサスペンションの性能を見る為に適度に横Gをかけれるようなコーナーがあれば理想です。
急コーナーですを勢い良く走って確かめる行為は危ないので、時速40kmほどでハンドルを切ったまま固定して数十m走れるような緩やかで断続したコーナーが望ましいです。

舗装が悪い道路を走れる

通常用意している試乗コースでは該当しない事が多いですが、コンクリートに多数亀裂が入っていたり、道路を工事した切れ目に適度な段差があるような舗装が悪い道路を走ると、足回りの硬さを確認する事ができます。
未舗装ではなくて、あくまでも状態が悪い舗装された道路が利用となります。
あまりにも細い道に行く事が必要でしたら、素直に諦める事も必要になります。

2車線以上の広い幹線道路

あらかじめ用意されている試乗コースでも大体広くて直線が続く道路は用意されています。
2車線の道路が望ましいのは、他の車線のドアミラーからの見え方や死角の確認ができる利点があります。

運転が不安な方は、とにかく走りやすい道を最優先

ここまで紹介してきた項目は全て運転にそれなりの自信がある人です。
初めて車を買う人や、それまでペーパードライバーの期間があった人は、こういった項目よりも、安全で走りやすい道を最優先して試乗コースを用意してもらいましょう。

実際に試乗してみる

試乗をする時は車の能力を引き出す事も大事ですが、何よりも安全運転が大前提です。
速度は抑えて、パワーは上り坂で確認するようにしましょう。
コーナーの横Gや足回りの確認も、無理がなく、実用的な走りの範囲内の確認で充分です。

その他、試乗コースのオススメ項目にある内容で紹介している通り、エンジンや足回りだけでなく、視界の確認をし、その他にもシートの座り心地、同乗者がいる場合は後部座席の居住性と乗り心地などの確認や、直線でスムーズさなどを確認するようにしましょう。