新車を値引き交渉する時は、対応してもらう営業マンによって、値引き枠が違う事があります。
ベテランほど、値引き枠を多く持っていると感違いしている人も多いですが、実際にはその逆で若手程値引き枠が多い傾向があります。
ベテランの場合は値引き枠自体は多くないですが、紹介など既存顧客からの話も多い事もあり、それぞれのメンツを潰さない為にも、平均的な値引き額まではすんなり提示している傾向があり、若手程、値引きを切り札に車を売ろうとする為、最初の見積もりでは値引きを絞って、買うか買わないかの話になった時に、ドンと値引きを増やして契約をさせようとしている傾向があります。
また、若手の場合は、値引き条件を出す時に、その都度上司に相談しないといけないルールになっている事もよくあり、買う気にない客に値引き条件を相談したり、高い値引き条件を提示した結果売れないと、怒られてしまう事もあります。この結果若手は、値引き提示に慎重になりますが、ベテラン営業マンであれば、平均的な値引き相場に応じて裁量で提示しながら商談を行う事ができる仕組みになっています。
こうした事から、ベテランの方が値引き枠が多い。と言われる要因にもなっています。
若手の営業マンほど、破格の条件が出やすい
新車は値引き販売をする事が一般的ですが、販売会社からして見れば、値引き条件だけで売るのであれば、販売スタッフはバイトでも充分です。営業マンの商談力に期待をして、各ディーラーは優秀な営業マンを育てようと、教育や求人に力を入れています。
こうした事情から、勤務年数が長く、基本給も高いベテラン営業マンほど、値引き条件ではなく交渉術で値引きを押さえて売る事を求められます。それに対して、若手営業マンの場合は、まだ未熟な面や今後の成長性にも期待できるので、ベテラン営業マンでは承認されないような破格の条件が出る事もよくあります。
新車営業マンの中では、入社して最初に売った1台が、その後を振り返っても一番値引き条件が大きかったという人も多くいます。
仮に若手よりも、ベテラン営業マンの方が値引き枠が多かったとしたら、若手営業マンは値引きができないから、ベテランよりも売れなくて当たり前と考えてしまい、やる気を出しません。こういった事情から若手営業マンの方が、最終的にはベテランではできないような破格の値引き交渉ができる可能性を秘めているのです。
新車ディーラーに行って、若手や新人営業マンが対応してくれた場合は、満足のいく説明がなかったり、初期見積の値引きが少ないなど、サービスの質は劣りますが、最終的な値引き交渉が有利になるチャンスだと思って、辛抱強く商談をしていくと良いでしょう。
新人や若手を育てる上司としては、クレーマーになりそうな客や、すぐに揚げ足をとってくるような客は、無理に値引き条件を出して売ろうとしない事も多いです。実際に新人や若手が対応すると、すぐにトラブルが起こる客でも、対応力や威厳があるベテランが対応すると、上手に付き合っていける客もたくさんいます。
新人や若手に車を売らせる時には、その後のアフターフォローも、まだ未熟な若手営業マンでもこなせる客と判断された時に、本気の限界値引きが承認される事が多いです。新人や若手を相手にする時は、相手にそれなりに好印象を持たれるようにも意識しつつ、条件が折り合わない。他社の方が安いなどと、言いながら粘り強く交渉するようにすると良いでしょう。