車は同じ年式や走行距離でも、それまでのメンテナンスの課程で寿命が大きく変わります。中古車の場合はなるべくメンテナンスにお金をかけて乗っていた車を買うと良いでしょう。

一番理想的なのは、定期点検やその他車検整備を全てディーラーで行っていて、メンテナンスノートにビッシリ履歴が残っているケースです。こういった中古車を選べば、その後も継続してメンテナンスしていけば長い期間調子良く車を乗り続ける事が可能です。

しかし、必ずしもディーラーで整備した車だけが状態の良い中古車とは限りません。民間の整備工場や、オートバックスやイエローハットなどの部品量販店を利用していても、そこでしっかりお金をかけてメンテナンスしていれば、車は良い状態に保たれています。

ここでは中古車を見定める場合の、前オーナーが車のメンテナンスにお金をかけてたかのポイントを紹介します。

タイヤの銘柄をチェックする

走行距離3万km以上の中古車でタイヤの残り溝が多い車や、走行距離5万km以上の中古車では、最低でも1度はタイヤ交換をしているハズです。タイヤは銘柄によって、乗り心地や燃費・寿命が変わってきますが、車自体の寿命に大きな影響を与えません。

それでも、タイヤの銘柄選びは料金がピンキリな事から、タイヤ交換をした時のオーナーがどれだけ車に対してお金をかけているのかを見極める材料になります。

仮に3流メーカーの安物タイヤを付けている場合は、その他のメンテナンスもほとんどやっていないか、お金をかけずに済ませている可能性が高いです。ブリヂストンやダンロップなどの一流メーカーのタイヤを付けている場合でも、更にタイヤの種類を確認しておくようにしましょう。

ブリヂストンであれば、スニーカーやエコピアなどの安いタイヤを付けている場合は、ディーラーなどで勧められた可能性もあり、判断が難しくなりますが、レグノなどのハイエンドモデルの高級タイヤを履いている車は、お金に糸目を付けずに、メンテナンスや消耗品交換をしてきたと評価できます。

中古車選びはタイヤの残り溝も重要ですが、残り溝の多さに関わらず履いている銘柄を見て、前オーナーの車への情熱を見極める事が大切です。

ポリマーの施工履歴を確認する

外装を綺麗な状態に保てるポリマーはWAXに比べても耐久性が高く、塗料にも負担のない素材になっていて、メリットが大きいですが、施工料金が高いというデメリットがあります。

しっかりポリマーコーティングをしてきた車は外装が綺麗なだけではなく、走行機関のメンテナンスにもお金をかけていた可能性が高いです。車検証入れを漁ると、ポリマーの施工証明書が出てくる事もあり、リアガラスなどに、施工シールが貼ってある場合もあります。

最近では新車時のポリマーコーティングをする人が増えていますが、その後継続的にポリマーをかけている人は少ないのが現状です。新車時以外にポリマーを施工している車は、オススメ度が高いです。

法定点検ステッカーを確認する

車のメンテナンスにお金をかけていたかを見極める非常に簡単なポイントは、法定点検を受けている車を選ぶ事です。法定点検はディーラー以外の工場でも受ける事ができますが、基本料金が高額な事や、法定という言葉がありながら車検時以外は受けなくても罰則がない事が理由で、法定点検を受けていいない人が多いです。

法定点検は乗用車の場合は2年に一回の車検時に受ける点検と、車検後1年のタイミングで受ける法定点検があります。法定点検の履歴はメンテナンスノートや車検証入れの中に保管されているチェックシートを確認すればわかりますが、もっと簡単に直近の法定点検の履歴を確認する方法があります。

それが法定点検ステッカーで通常、法定点検を受けると、12ヶ月先の次の点検時期が記載された丸型のステッカーをフロントガラスの左上に貼られます。店頭展示されていて、カギが閉まっている中古車や、メンテナンスノートが車内保管されていない中古車でも、ステッカーを見るだけで、前回いつ法定点検を受けているのかを確認する事ができます。

できればフロントガラス中央上部に貼られた車検証シールと併せて確認して、前回受けた法定点検が、車検整備の時期だったのか、車検から1年経過している時期かを確認しておきます。次の法定点検の時期が1年以内のステッカーであれば大きな問題はありませんが、車検の1年後に法定点検単独で整備をしてある車は、より信頼度の高い中古車と評価できます。