中古車のトラブルで最近多くなっているのが水没車や水害車によるトラブルです。
水没車は事故車や修復車扱いになると思われる人もいますが、修復歴なしと記載して販売してよいルールになっています。ほとんどの中古車販売店では、水没歴の記載がないので、騙されて水没車や水害車を買わされないようにしましょう。
水没車や水害車はなぜ買ってはいけないか?
水没車や水害車になる理由には川や池、その他冠水した地下を通る立体交差点に突っ込んでしまったり、洪水被害などエンジン部分まで水に慕ってしまう内容から、激しい台風や豪雨による被害などがあります。
水没しても、その程度によっては、ある程度の期間は問題なく走れたり、一度乾燥するまで待って、ショートしたヒューズなどだけ交換すれば、問題なく走れるようになる事もあります。
しかし水没車はしっかりケアをしないと、その後トラブルが相次いでしまうリスクを抱えています。
エンジンや足回りなどの各種パーツが錆びる
金属は水が濡れると錆やすいものです。通常の雨ではなかなか濡れないような場所は錆対策もおろそかになっていて、時間が経過すると、見えない場所からどんどん錆が侵食していってしまいます。
カビが生えて匂いが充満していく
シートのスポンジなど、多くの布・クッション製品を使っている車は水没などで濡れてしまい、そのままシートを脱着させての乾燥などのケアをせず乗ってしまえば、当然のようにカビが生えてきます。
水没車は時間が経つほど、車内の匂いがキツくなり不衛生になっていく可能性があります。
電装系トラブルが相次ぐ
水没車で一番やっかいなのが電装系のトラブルです。車は数え切れないほどの膨大な配線を使用されています。
水没車の修理はしっかり修理すると、車両価格やエンジンの載せ換えなどよりも高く付くと言われているのは、配線を全て新品に変えなければいけないからです。
濡れた直後はショートしても、ヒューズ交換などの応急処置などで対処する事ができますが、対策をせずに放置すると、配線の接合部が錆びて断線するなど電装系のトラブルが相次ぎます。
深く水没した車などは、こういったトラブルは数件程度で済む事はなく、結果的にほぼ全ての配線を新品に変えていく必要などが出てしまいます。
水没車、水害車を見分けるには
匂いが強い車は要注意
水没車の一番分かりやすい特徴は濡れた事で生じる匂いです。ヘドロなどのような匂いがする場合は特に注意が必要です。
中古車販売店のスタッフも水没車は匂いでバレてしまう事を分かっています。通常展示している中古車には外す事が一般的な匂いの強い芳香剤を置いたまま展示している場合も注意が必要となります。
錆を確認する
水没車はある程度ケアしていたとしても、完璧には防錆対策ができていない事が多いです。
ブレーキペダルの根元やエンジンルームの細かい部分など、簡単には錆びがでないとような場所に錆が出ていれば注意が必要となります。
シートベルトを引っ張ってみる
かなり程度の思い水没車でないと該当しませんが、シートベルトまで浸った場合は、通常で利用する範囲内は綺麗にしてあっても、目一杯伸ばさないと出てこないような奥の方には泥などが残っている場合もあります。
後席のシートベルトなど、あまり使わないような場所のシートベルトを思いっきり出して状態を確認するとよいでしょう。
スペアタイヤを外してみる
手軽にはできない手段ですが、他のチェック項目で気になる要素があったら、スペアタイヤを外して、その周辺の錆や侵食を確認します。
スペアタイヤを収納しているスペースは水が溜まりやすく、水没や水害の痕跡が残りやすい場所となっています。