日本の中古車は世界的にも注目されている市場で、常時多くの中古車がさまざまな形で流通しています。
中古車市場の流通経路はどのような流れになっているのかを紹介いたします。

売却された車が中古車となるまでの形

個人や法人が乗っていた車は、何かしらの形で売却する事で中古車として流通します。主に、販売店の下取りか買取専門店などへの買取など、車業者が個人などから仕入れる流れとなります。

その他にも業者用オークション代行やインターネットオークションへの個人出品。友人知人への個人売買や、中古車販売店への委託販売など、さまざまな形があります。

圧倒的な市場規模を誇るのが、業者の下取り・買取

中古車のほとんどは、業者が下取りや買取で直接エンドユーザーから仕入れをする事が中古車になる最初の一歩となります。

その後、業者はさまざまな方法で、その中古車を売りさばいて商売を成立させています。中古車を仕入れた業者の、中古車の売り方にはいくつかの方法があります。

①店頭販売

昔ながらの定番の方法です。自社で個人から中古車を仕入れて、再びエンドユーザーに自社販売できれば業者側としては最も利幅が取れる売却方法となります。
利益は高い反面、在庫リスクがあり、それなりの展示場や新規客でも入りやすい綺麗な店舗がないと、在庫回転率をあげる事が難しく、店頭販売はコストがかかります。

②業者用中古車オークションに出品する

中古車の流通で大きな役割を果たしているのが、業者専用のオートオークションです。個人の人は利用する事ができない業者間で中古車を売買する場所です。大きい会場では1日に1万台以上取引される事もあり、車の買取や販売を行っている業者であれば、何かしらのオークション会員を持っている事が一般的です。

一定期間、店頭販売で売れなかった車を出品したり、最初から在庫回転率や運営コスト削減を目的に仕入れした中古車を店頭販売させずに全て業者用オークションに出品している業者もいます。

③業販

車関係の業者はその地域のさまざまな同業者と繋がりをもっています。横の繋がりの幅広さは車業界の特徴でもあり、中古車の在庫は仲の良い業者から要望があれば、業販価格で売る事もあります。

中には、複数の業者の在庫を共有して、お客から要望があったら、他の業者の在庫を紹介して、顧客が買うといったら業販で仕入れて販売するという方法もよく取られています。

④ネットオークション

有名なのはヤフオクなどで、市場が拡大傾向にあります。
最近では業者が出品する事も多く、中には店頭販売と並行してネットオークションに出品しているケースもあります。

中古車販売店の仕入れ方

中古車が市場に流通する流れのなかで、中古車販売店が店頭販売する在庫を仕入れる時は主に自社下取りか、業者用オークションの2つの方法がメインで、たまに在庫販売用として業販で仕入れをしている場合もあります。

販売店の形態で仕入れ方法は変わり、ディーラーなどが運営している中古車販売や大元が買取専門店として活動している業者は基本自社下取りと買取をした中古車のみとなっています。

中古車販売のみを中心に行っている業者は、業者用オークションでの仕入れがメインとなります。
自社下取りも並行して展示しているのが一般的ですが、上質な中古車や特定の車種にこだわって販売している中古車販売店は、自社下取りも業者用オークションで売却してしまい、一定の条件が揃った中古車のみをオークションで仕入れて店頭販売している場合もあります。