中古車を買う時の一番の不安は買った後に故障してしまう事です。そんな不安を解消する為に中古車は保証販売をしている事が一般的です。

内容は販売業者によって変わってきますが、一般的には3ヶ月の基本保証が自動付帯され、オプションで延長保証を付ける事や、高年式の車の場合は新車保証を継承する方法などがあります。中古車の保証制度に付いて説明していきます。

新車保証を継承する

高年式の中古車であれば、新車の保証を継承する事ができます。新車保証もメーカーによって若干内容が異なる場合がありますが、一般的には3年6万km以内の一般保証と5年10万km以内の特別保証が付いている事が一般的です。

一般保証

初度登録から3年以内、走行距離6万km以内の両方を満たしている事が必要です。保証内容を簡単に表現すると、消耗品以外の全ての物が保証対象となります。

具体例を紹介すると、パワーウインドウのモーターや、エアコンなどの細かい所の故障や、カーナビなど一部のオプションまで保証対象となっています。タイヤの溝がなくなった。エアコンフィルターが汚れて車内が臭くなったなどの消耗品の劣化は国産車であれば保証対象外となるのが一般的です。

特別保証

初度登録から5年以内、走行距離10万km以内の両方を満たしている事が必要です。保証内容を簡単に表現すると、エンジンや足回りなどの車を動かす為の大掛かりな部品が故障した場合に保証されます。

具体例を紹介すると、エンジン不調やラジエターの水漏れ・足回りの根本となる部品の故障などで、ブレーキパットやローターなどの消耗品や、パワーウインドウのモーターなど一般保証に該当する、簡単な部品の故障は保証対象外となります。

新車保証を継承するには、ディーラーでの法定12ヶ月点検を受ける事が必要

新車保証を継承する場合は購入時に販売店ではなく、新車ディーラーで保証継承を受ける必要があります。

保証継承自体は無料ですが、継承する際にはその時点で、故障している部品がないかを確認する事が必要で12ヶ月の法定点検を受ける事が条件となります。費用はディーラーや車種によって変わってきますが、基本料金で1万5千円〜2万円前後が相場となっています。

一般的には購入した販売店が納車前に保証継承を代行して、ディーラーに入庫してもらえます。

万が一、保証継承を受けていない場合でも新車保証の条件を満たしている事や、修復歴がなく、違法改造もない事が確認されれば、ディーラーのサービスフロントの判断で保証修理に対応してもらえる場合もあります。

販売店の基本保証

一般的な中古車販売店であれば、現状販売や業販などの条件でない限り、最低限の自社保証を付けている事が一般的です。期間は業者によって違いますが、一般的には購入時から3ヶ月以内、走行距離が購入時から5千km以内が条件となっている事が多いです。

外車の場合は1ヶ月1千kmや保証なしなどの場合もあり、6ヶ月5千kmなどより長い保証を付けている業者もあります。保証内容は、新車に一般保証とほぼ同じで、消耗品以外の全ての物が保証対象となります。

整備販売の場合は、買ってすぐにブレーキパットがなくなった。ワイパーが購入時点でヒビ割れしていた場合などは、消耗品でもクレーム対応してもらえる場合もあります。

延長保証を利用する

3ヶ月程度の基本保証だけでは不安という方は、販売店が用意している延長保証に加入する事もできます。延長保証は一般的に、信販会社などの延長保証サービスに加入する事が一般的で、販売店により取り扱い商品が違ったり、扱い自体がない場合もあります。

料金も車種や年式・延長期間などによって変わってきますので、購入時に事前に確認しておくようにしましょう。

延長保証の期間は、一般的には1年〜3年ほどの期間を取り揃えている場合が多いです。しかしガリバーなど一部の業者では最長10年などの長期保証を用意している場合もあります。

免責金額や上限金額の設定を確認する

延長保証は、基本保証や新車保証のように、保証対象項目の故障でも、全て無償保証を受けられるとは限りません。特に3年を超える長期保証の場合は、細かいルールが設定されている場合があるので注意しましょう。

免責の事例としては、初回や購入後1年以内は無償で保証修理ができても、2回目以降や一定期間経過後は保証修理を利用する場合に一律料金や修理代金の○○%などの実費負担が発生する内容となっている事が多いです。

延長保証の加入を検討する場合は、必ず詳細や免責事項を確認しておき、保証期間が長ければ良い。というものではないという事も理解して検討しましょう。

中古車の延長保証は購入時以外は加入できない事が多いので、購入を検討している段階で、どのような延長保証プランがあるのか?加入料金はいくらなのか?を確認しておくようにしましょう。