中古車を見る時に、重要な欠落が多いのが側面です。
フロントや背面は自損事故で損傷させる人も多くフレームに影響を与えない軽微な事故も多いですが、側面の場合は車同士の事故や、ぶつかるまでアクセルを踏み続けている巻き込み事故など、大掛かりな事故が多い傾向があります。
一番重要なのがドアの開閉
中古車のチェックで必ずやってほしいのが、ドアの開閉です。後部座席用のドアがある車は側面に左右4枚のドアがあります。全てのドアをハンドアにならないギリギリくらいの力で閉める事を数回ずつ繰り返してください。
側面で重要な修復歴が残っている車の多くは、その部分のドアの閉まりが他のドアよりも悪い事が多いです。修復車でも力を一杯に入れれば、しっかり閉まりますが本来は閉める事ができる必要最低限の力でもスムーズに閉まるかを確認する事が大切です。
スライドドアの場合
電動スライドドアであれば、電動での開閉やその時の異音や動きのスムーズさを確認し、更に電動スライドドアのスイッチを運転席付近よりOFFにして手動でもゆっくり動かして、ひっかかる所がないかを確認します。
イージークロージャーが付いている場合は、その動作もしっかり確認しておきましょう。
電動スライドドアは故障も多く修理代金も高いです。両側電動スライドドアが付いている場合は、どちらか片方だけ動きが良かったり、片側のみの交換歴があると、もう片方も寿命が近い可能性がありますので注意しましょう。
ピラーとドアのボルトのチェック
ドアの開閉チェックをしたら、続いてドアを開けた状態にして、ドアのボルトのチェックやピラーの歪みをチェックします。ドアの固定ボルトの角が削れている場合はドアを外す修理を行っている可能性があります。
サイドドアは開閉できる特性もあり、外さないと修理できない部品はほとんどなく、ドア単体の板金修理であれば、ドアを付けたまま行う事ができます。ピラーなどの修復作業がある場合にのみ取り外すボルトですので、ドアの開閉とボルトの状態だけである程度は修復歴の有無を確認する事ができます。
前後のフェンダーを確認する
フェンダーとは、ドアと前後のバンパーやボンネット・リアゲートを繋ぐ金属のパーツです。元々曲線が入った部品ですので、多少歪んでいても、すぐに気づきにくい箇所でもあります。
色々な角度から光の反射のしかたを確認するなど入念にチェックしておくようにしましょう。フェンダー単体はボルトオンで脱着・交換可能で修理歴があっても修復歴に該当しない事も多いです。
ドアシーリング・サイドステップ
ドアの更に下にあるフレーム部分をドアシーリングと言い、エアロパーツ装着車はその上から立体的なデザインで車を大きく見せるFRP素材のサイドステップを装着している事があります。
大きな事故でなくても、段差に乗り上げた時などに簡単に傷ついてしまうパーツです。ちょっとした傷や、中央部分を若干損傷している程度でしたら、影響の少ない乗り上げ事故の可能性が高いですが、損傷が著しい場合は、外装やフレームだけではなく、エンジン下部を激しく地面とコスっている場合もあります。
不安な方はリフトに持ち上げて下回りを見せてもらえないか交渉してみる事も必要です。