車を買う時には、売る時に高値で売りやすい車を選ぶ事が必要です。中古車市場で人気が高い車種は購入する時に多少高い値段を払っても売却する時に査定価格で還元されるので、長い目で見てお得となります。

しかし、中古車相場が高い車種を買う時は盗難のリスクが高くなると言われています。盗まれてしまっては、査定どころの話ではなくなってしまうので、しっかりと盗難対策を取っておく事も必要になります。

人気車の盗難は外人グループが多い

現在中古車市場で最も影響力があると言われているのが海外目的とした外人バイヤー達です。日本の中古車は世界各地で人気があり、特に一部の人気車種では日本国内では考えられないような高値で中古車が流通しています。

オークションで高値が付く車種程、盗難も多いと言われています。犯行はオークションに出入りしている外人バイヤーとは別の外人窃盗グループの事が多いですが、盗んだ車は同様に海外に輸出される事が多いです。

一度盗まれたら、ほとんど出てこない

外人グループに盗まれた車は、すぐに拠点で部品に解体され、他のスクラップ部品などがたくさん詰まったコンテナに一緒に入れられてすぐに海外へ送られています。全般的に盗難車が送られる国として多いのがロシアだとよく言われています。

車をバラして、コンテナ詰めされてしまうと、もう見つけ出すのは難しく、関税を通過してしまえばもう一生日本に戻ってくる事はありません。コンテナ輸出の完全は、空港の手荷物検査のようなX線にて、行われています。しかし全てのコンテナが検査されている訳ではなく、ランダムによる検査となっている事が多いです。

海外から日本に輸入するものは厳しい審査が行われますが、日本から海外に輸出する分は比較的検査が緩いのが現状です。X線では、コンテナの中に入っている物のシルエットが映し出されるイメージになります。拳銃などシルエットですぐに分かる物でしたらコンテナを開けて検査をされますが、車に関しては正規ルートで輸出されている事も多く、一つ一つコンテナを開けて車体番号をチェックする作業までは行われません。

この結果、盗難車であっても通関させる事は難しくなく、こうした背景もあり、外人窃盗団の人気車種の盗難が後をたちません。

盗難が圧倒的に多いのはハイエース

現在年間盗難台数で7年連続で1位になっているのは、トヨタのハイエースです。ハイエースは世界各国で人気の中古車で、オークションでも高値で取引されている事で有名な車種です。

ハイエースは比較的セキュリティーが甘いという盲点もありますが、外人窃盗グループは、盗難防止アラームなど、対策を講じている車でも、平気で持って行ってしまいます。最近ではイモビライザーを切るイモビカッターという盗難用の部品が登場をして話題にもなっています。

ハイエースは多少の盗難対策だけでは、すぐに盗まれてしまうので、厳重な保管体制を作っておくようにしましょう。

そのほかの盗難が多い車種

海外輸出を目的として盗難が多いと言われているのが、トヨタのランドクルーザーです。販売台数自体が少ない為、盗難ランキングでは毎年3位〜5位くらいになりますが、新車の販売台数や国内での流通台数と盗難件数を比較してみると圧倒的に盗難リスクが高い車となっています。

他にもランドクルーザープラドなども盗難が多く、ハイエースと同様、ある程度盗難対策をしていても盗まれてしまう事がよくあります。

また、海外輸出が目的ではないですが、近年盗難が急増していると言われるのが、トヨタのプリウスです。車両荒らしやカーナビ・その他の部品などを盗んで、近隣に捨ててある事が多く、盗まれた後に車自体は出てくる事が多いです。

プリウスが盗難で多い理由は、窃盗団の中でプリウスを簡単に盗むノウハウが広まっている傾向があると言われています。プリウス自体も新車で人気車種の為、部品は買い手がつきやすく、タマ数が多く狙う車を見つけやすいのも、狙われる理由です。

最近では、周辺一体の車を車両荒らしして、その後の逃走用の車として,1台プリウスを盗んで、近隣の街で乗り捨てるといった事もよくあるようです。