中古車を見る時は、外装や運転席回りなど、主要な部分にばかり目をとられてしまいますが、トランクルームやスペアタイヤのスペースも重要な項目となります。
しっかり確認する事で修復歴や水没などの重大な欠陥を見極める手がかりが見つかる場合もあります。
まずはバックカメラの装着状況を確認する
なぜバックカメラが重要かというと、通常の修理やオプションの取り付けでは、トランクルーム回りの内張りを剥がす事はあまりありません。しかしバックカメラを取り付ける場合は配線を通す為にトランクルームまで内張りを剥がして作業する必要があります。
メーカーやディーラーの正規オプションの場合や、しっかりした業者が取り付けした場合は傷つけずに完璧な作業を行いますが、腕の悪い格安業者や、素人が取り付けした場合は内張りが傷ついたり、作業をした痕跡が残っている場合があります。
事故による修復か、作業による修復かを見極める材料の一つとしてバックカメラの状況は確認しておくと良いでしょう。
トランク取り付けボルトとリアゲートとエンドパネルのつなぎ目を確認する
エンドパネルが変形するなど、おおがかりな事故があった場合に作業を行うと、トランクルームや各部位固定のボルトを取り外した形跡が残る場合があります。ボルトの角が削れていないか確認し、トランク後方の内張りを外して、つなぎ目などに修復した跡がないかを確認しておくようにしましょう。
トランクルームの状態を確認する
個人の方が日常生活の範囲内で使用する場合は、極端にトランクルームは破損しません。しかし、汚れ方が激しい場合は業務使用など、特別な用途で利用されていた可能性があります。
ペットを同乗させる時には、ゲージごとトランクルームにしか乗せない使い方も多く、シート周りが綺麗でも、トランクルームにペットの毛がたくさん落ちているとペット同乗車の可能性が高いでしょう。
このようにトランクルームの状態から、どのような使い方をされていたかのヒントが隠れている場合があります。
スペアタイヤを確認する
最近の車はコスト削減や軽量化・荷室の確保などの目的でスペアタイヤを付けず、パンク修理キットで対応されている車が多いです。必ずスペアタイヤのスペースを確認し、タイヤがあるか?バンク修理キットやその他ジャッキなどの車載工具が揃っているかを確認します。
スペアタイヤの収納スペースは、水没の際に影響を受けやすい場所です。事故の場合は影響を受けにくい面もありますが、スペアタイヤの収納スペースにまで損傷があれば、かなり大きな修復車の可能性があります。
手間はかかりますが、可能であればスペアタイヤを一度外してみて、床の部分が変形したり塗装が剥がれて錆が出ていないか確認するとより安心して中古車を選ぶ事ができます。
スペアタイヤ自体は山も綺麗で使用された形跡がないのに、スペアタイヤ自体は外した形跡があれば、何かしらの大きなトラブルを経験した車だと疑う事が必要になります。