車を廃車する場合には、永久抹消を行う方法の他に「一時抹消 + 解体届出」で処理をする事も可能です。
書類は違っても、結果はほぼ同一となっています。

自動車の一時抹消の方法

何故一時抹消をしてから廃車にするのか?

車はナンバーを所得した登録車の状態ですと、仮に車検が無くても自動車税の納税義務が発生します。
車検が残っている場合は、重量税や自賠責保険が月日が経過するほど、還付される金額が少なくなります。

こうした理由で、この先乗るか処分するか分からない車の対応として、税金を払わない為や、還付される税金をできるだけ多くする為に、一時抹消をする事が多いです。

一時抹消を自分で行えば、確実に税金の還付申請ができる

一時抹消までの手続きを自分で行えば、業者の都合で手続きが遅れたり、戻り税等を業者側に取られる心配がなくなります。

廃車を依頼する業者側から事務手数料を請求された場合は、一時抹消を自分で行う事を条件にすれば、手数料を安くしたり無料にする交渉ができる場合があります。

一時抹消に必要な物

ナンバープレート

前後2枚返納します。後ろ側の封印はマイナスドライバーとハンマーやペンチ等で強引に壊して処分してしまって問題ありません。

車検証

再度、所有者の氏名と住所を確認しておきましょう

所有者の印鑑証明

陸運局によっては、本人が手続きする場合は身分証さえあれば不要なケースもあります。

所有者の委任状

本来であれば、所有者本人が行えば不要な物です。
しかし陸運局によっては、実印捺印の委任状と印鑑証明を提出しないと受け付けてもらえないケースもあるので用意しておくと良いでしょう。
書類は陸運局にあるので、実印だけ用意しておけば構いません。印鑑証明と委任状は、所有者以外の人が手続きを行う際は必ず必要になります。
ご自身の車を売却する場合でも、ローンを組んで所有者が信販会社や販売店になっている場合は、ローンを完済を確認して書類を発行してもらう事が必要になります。

申請書・手数料納付書

陸運局で手に入ります。

自動車税・自動車取得税申告書

一般的には車検と違い、納税証明書がなくても現地で申告漏れがないかを確認してもらえます。
陸運局によっては不要となります。

口座情報

重量税の還付等で振込先を記入する欄があります。金融機関・支店・口座番号等を確認できる物(通帳を持っていくのが無難)を用意しておくと良いでしょう。
支払いではなく、還付金の受け取りですので銀行印は必要ありません。

一時抹消の流れ

1 移動手段の確認

抹消する車に乗っていくと、帰りはナンバーを返納して公道を走れない状態になってしまいます。他の車か公共交通機関で陸運局に行く方法を確認しておきます。

2 必要書類の確認

上記で紹介した必要書類を再度確認します。

3 陸運局の総合受付に行く

一時抹消をしたい旨を伝えましょう。印紙や用紙を購入する窓口や記入例を設置しているカウンターの場所を教えてもらえます。

4 ナンバーの返納

専用の窓口がありますので、必要書類と手数料納付書を持ってナンバー返納を行います。手数料納付書にナンバー返納確認のハンコを押してもらえます。

5 必要書類の提出・登録識別情報等通知書の交付

ナンバーの返納を終えたら必要書類を窓口に提出します。受理されると、同じ窓口か隣接している交付窓口から登録識別情報等通知書の交付を受けられます。混雑している時は30分ほど待たされる事もあります。

6 自動車税事務所へ一時抹消の報告

陸運局ないにある自動車税事務所へ登録識別情報等通知書を持って行き一時抹消を行った事を報告し、自動車税の還付申請を行います。

解体届出は業者側が行う物


解体届出は、解体業者がリサイクル預託金を受け取る為に行う手続きです。
届出期限も解体終了日から15日以内と決まっているので、提携業者同士で委託する事はあっても、個人が手続きを行う事はほとんどありません。
ご参考程度に必要書類と届出の方法を紹介します。

解体届出の必要書類

登録識別情報等通知書

一時抹消した時期が古い場合は「一時抹消登録証明書」となります。

所有者の印鑑証明・委任状

一時抹消の時と流れは同じです。
ただし一時抹消しているので、所有権留保解除の書類等は必要ありません。

「移動報告番号」と「解体報告記録がなされた日」

解体が行われた事を証明する情報となります。これを正しく記入。及び決められた期限内に手続きを行わないと解体届出は受理されません。
この2点に関しては個人でも簡単に調べる事ができます。

 自動車リサイクルシステム  http://www.jars.gr.jp/

このページから自動車ユーザー向けのページを開き、リサイクル券の番号や車の情報等を入力すれば調べられる事ができます。
実際に解体作業が終わっていても業者が同サイトを利用して、申告を行っていないと移動報告番号と解体報告記録日が出てきません。

~解体届出の流れ~

既に一時抹消している車の解体届出は、必要書類を持ち、印紙を購入・提出のみという非常に簡単な流れとなっております。