車を長く乗っていると、いずれは大きな事故にあったり、大掛かりな修理が必要になります。
そういた場合、数十万円の修理見積もりが出た時には、「修理するか、廃車にするか」という選択を迫られる事が多いです。

こうした時の考え方についてご紹介します。

修理する部分を考える

車を修理する時にまず考えたいのが、その他の部品の消耗具合です。

ラジエターの故障やエアコンの故障、駆動関係の故障であれば、壊れた部分だけ直しても他の部品も劣化している可能性が高いので、一度修理しても再びどこか故障してしまうリスクが考えられます。

事故車については、メインシャーシやパネルなどに損傷がない板金修理であれば、直せば走行面の問題はなく引き続き長く乗る事も可能ですし、綺麗に修理すれば売却時の査定落ちも軽微なものになります。

しかし修復歴が付いてしまう修理では、完璧に元通りには直りません。
一度歪んだパーツは、修正を加えれば見た目では分からなくなっても、フレーム剛性などは劣化して走行安定性を欠いて、売却時には査定が評価落ちが発生します。

車の使用状況や整備状況を考える

車を廃車にするタイミングを考える時には経年数や走行距離も重要ですが、使用状況や整備状況で車の寿命は変わってきます

例え経年数と走行距離が少なかったとしても、下の例のような乗り方をしていると車の劣化が早くなります。車は目に見える数字だけで寿命が決まる訳ではありません。

車の寿命が短くなる乗り方の一例

オイル交換しない

オイル交換は高級品を使うよりも、安いオイルでも良いので頻繁かつ定期的に交換していく事が車の寿命を伸ばすコツです。
理想は3,000km~5,000kmごとに交換し、年間3,000km未満しか走らない人は1年に1回交換するとエンジンの負担が少なくなります。

渋滞乗りが多い

いつも混んでいるような渋滞する場所を頻繁に乗っていると車の負担は大きくなります。その際にエアコンを常に全開でつけていると
エアコンのガス漏れリスクも高くなってきます。

ATFを交換しない

ATFとはオートマフルードの事で、ミッションオイルのAT車用です。エンジンオイルと違い、オイルメンテナンスを全く行っていない状態で交換すると故障の原因になる事もあります。定期的にオイルメンテナンスをしていくか、ミッションが故障するまでATFは一切変えないという方法が、AT車のメンテナンスの基本となっています。

急発進急加速が多い

特にエンジンが温まってない始動してすぐに、回転数をあげるとエンジンの負担は大きくなります。エンジンだけでなく、ギアや駆動系の負担も大きくなりひとつの故障が他の部位の故障へと波及する可能性が高くなります。

錆やすい環境

海沿いなどは典型的な錆やすい環境となります。しかし、海沿いよりも下回りのサビで車の寿命を早めてしまうのはスノボーなどに車で出かける人です。塩化カリウムという積雪予防の高速道路などに撒かれている白い粉は、錆を促進する作用もあります。

総合的なコストを考えると新車に代替えするのはパフォーマンスが悪い

古い車を整備しながら乗っていくのなら、新車に乗り換えた方が整備代も燃費もよくなりお得だと考える人も多いです。それでも新車の購入代金から査定が付かなくなるまでの時間対費用を考えていくと、古い整備しながらでも乗り続けた方がお得になる場合もあります。

ただし、大排気量の車からコンパクトカーや軽など、車のクラス自体を下げたり、中古車での代替えを検討する場合は、代替えした方が長い目で見てお得になる事もあるでしょう。

修理するか廃車にするかの考え方のまとめ

それぞれの状況に応じて、どちらの選択が賢いかは変わってきます。
考える時のポイントとしては、

  • 廃車にして新しい車を買う必要が出てくるのか?
  • 修理する車よりもランクを下げて代替えする事が可能なのか?
  • 修理した後に再び大きな出費が出るリスクがどれだけあるのか?
  • などを考慮して検討していくとよいでしょう。