「車を高く売る方法」。
最近では買取業者のホームページでも、こうした内容を紹介している事が多いです。
実際に業者のホームページなどに多く書かれている内容は、次のようなことです。
- 査定前に洗車をしておく
- アピールポイントをメモ等でまとめておく
- 純正部品は取っておく
- 整備手帳等を用意しておく
- 社外部品は外さない
しかし、こういった項目は実際には、査定アップには大きく繋がらない事が多いです。
業者などが紹介している方法というのは、高く売る方法ではなくて、業者側にとって都合の良い方法となっている事が多いのが現状です。
車の査定基準は最低限の内容に絞る事ができる
某新車ディーラーでトップセールスを誇る営業マンに話を聞いてみました。
この営業マンは自社の下取り査定が安く、地域で一番強い買取店に年間30台~50台ほどの客を仲介しているとの事です。
買取店との価格交渉は電話一本との事で、実際には非常に少ない項目で具体的な最終査定金額を出すことができるそうです。実際のディーラー営業マンから付き合いの長い買取店への会話のやり取り例を紹介してもらいました。
(営業マン)もしもしー。査定の相談大丈夫ですか?日産のセレナのハイウェイスターで3年落ち1万5千キロ。車検は来月で切れます。色は白で生活傷は多少ありますが大きな傷はなく程度はまぁまぁです。ディーラー下取りで100万円。買取専門店で110万の査定が出てるみたいです。もっとがんばれます?
(買取業者)確認して折り返します。 ~5分後~ 120万円でどうでしょう?
(営業マン)もう一声!
(買取業者)ナビはどうなってます?
(営業マン)純正のHDDナビです
(買取業者)では125万でやっちゃいましょうか。
こんな簡単なやり取りで、他社よりも圧倒的に高い査定額で話がまとまる事は当たり前だそうです。もちろん電話で決まるのは、ディーラー営業マンと買取業者のそれまでに築いた信頼関係や実績・付き合いがあるからです。
この例で見れば、車の査定基準は「車種、グレード、年式、走行距離、車検残、ボディーカラー、概算の外装状態」のみで決める事も可能ということです。
この新車営業マンと買取業者の社長の話では、ボディーカラーがわからなくなるくらいの汚い汚れがなければ、洗車をしていない事で査定を下げる事はほとんどないし、大手買取店のホームページで紹介している「高く売る方法」はアテにならないと言い切っていました。
ではどうしたら高く売ることができるか
こういったことを踏まえて、実際に車をより高く売る方法を紹介します。
とにかく競合させる
車の知識が無い人は多くの業者に競合させる事が最も手堅い手法です。
一括査定サービスを利用するのが有効でしょう。
業者に足元を見られない
業者側は知識がない客だったり、安い査定額で話をもとめられる見込みがある、悪い表現を使うと「カモの客」「ネギを背負ってきているような客」では、足元を見て安く買い取ろうとしてきます。
事前にネットでなるべく情報収集をして、最低相場ラインや、同じ車種が高値で売れた事例などを調べておくようにしましょう。
査定を受ける前に「他社では○○万円の査定をもらっていますが、ネットを見るともっと高値で売れそうな気がしてるんですよ」などと言っておくと、査定スタッフは本気の査定をしないとマズいと判断する事があります。
値段勝負の時は成約意思をはっきりさせておく
限界査定を求める時は、すぐに車を売却もしくは契約の意思がある状態で行う事が大切です。
査定スタッフから「今日決めてもらえれば○○万円で買取ります」などと言われる前に「査定額が高ければ今日決める」「希望に届かなかったらもう少し他社を回ってみる」と強気な意思を伝えておくと良いでしょう。
最終的には業者側との駆け引き
査定額の最終的な調整については、細かい車のアピールポイントなどは関係なく、業者側との駆け引き勝負で決まってきます。
高く売るコツとしては、主導権を業者側に強く握らせない事です。値段によっては今日決める。「他社の査定は○○」など、一般的に聞かれるような事や、話に出やすい内容を抑えて、先に客側から伝えるようにすると、主導権を握りやすくなります。
そういった面で、一括査定は強い交渉ができる、われわれ売り手に優位な方法なのです。