中古車の査定価格は、不人気車よりも人気車の方が高値が付きやすいです。
しかし人気が高ければ必ず高額査定が出るとは限りません。

大ヒットしすぎてしまった事で査定額が安くなってしまう事もあります。

なぜ、人気車種なのに査定が安くなるのか?

なぜ、人気があった車種なのに中古車では人気が出なくなってしまうかと言うと、需要と供給のバランスによる影響が一番の要因となります。

大ヒットした車種は、初回車検が過ぎる登場3年目以降から中古車のタマ数が一気に増えていきます。

仮に最初のうちは人気中古車として高値が付いていたとしても、新車がたくさん売れたヒット車種は次から次へと中古車市場のタマ数が増えてきて、需要を超える供給が行われてしまいます

これにより、大ヒット車種は査定額が安くなってしまう事が多くなるのです。

たくさん売れる事で個性がなくなる

最新の装備や流行に沿ったデザインなどで市場の反応に答えた新型車は大ヒットします。

当時は最新トレンドで特別感があっても、たくさん売れた場合は街中で同じ車種が走っている事が多くなり、売れれば売れる程「ありきたりの車」というイメージが付いてくるのです。

現行モデルや、何かしらの項目でクラスナンバーワンの称号がある場合、新車としての価値は高いですが、数年後に更に進化した新型車が登場してスペックは最新のものではなくなり、デザインが流行に遅れている内容となると、一気に価値は下がります。

売れた車は型落ちになると、今更この車種のこの型に乗るのであれば、街中であまり走っていない他のメーカーの車種を選ぶ、など敬遠される事もあります。

ハイブリッドは特に注意

近年急速に普及しているのがプリウスを始めとしたハイブリッドカーですが、近年値落ち幅が大きくなってきています。
歴史的に残る大ヒットを遂げた車種という要因もありますが、もうひとつがハイブリッドシステムの走行用バッテリーの問題です。

ハイブリッドカーは燃費が良くランニングコストが安いという利点がありますが、5年~7年経過時を目安に走行用バッテリーの交換をしないと燃費が極端に落ちると言われています。中古車で購入する際には整備代がかかる点や、新車時ほど燃費がよくない点があり敬遠する人が多いです。

また、近年であればホンダのフィットハイブリッドの旧型モデルなど、ハイブリッドシステム自体が新しい物に変わると中古車の価値は更に下がります。多少高くても最新の最新を導入した新車を買った方がランニングコストが安いという話となり型落ち中古車は不人気車に変わっていきます。

現在大ヒットしている3代目プリウスをはじめとした、多くのハイブリッド車で採用されているのがトヨタの「THSーⅡ」というハイブリッドシステムです。

多くの他社メーカーにも供給されるほど業界のスタンダートとなりましたが、もうまもなくTHSーⅢを搭載した新型車が出る事が有力視されているので、ハイブリッドカーを乗っている人は早めに売却の検討を始めるとよいでしょう。