車を売る時に最も意識する人が多いのが車検です。
車検を通す際には諸経費・整備代・手数料とお金がかかります。
ここでは車検を残した状態で売った方が良いのか、車検満了日付近まで乗ってから売った方がよいのかを検証していきます。
車検残は実費ほど評価されない
中古車の査定において、車検がない車よりも、車検残がある車の方がプラス査定が付きます。
しかし実費相当分までのプラス査定は期待できません。
例えば10万円で車検を通してその直後に車を売却したとします。
この場合はプラス査定として評価されるのは、せいぜい5~6万円程度なのが現状です。
2年車検の乗用車の場合、車検取得後1年後に売った場合のプラス査定は1~2万円ほどにまで落ちる事もあります。
店頭販売に強い業者は車検残を大きく評価する
車検が残っている中古車は、エンドユーザーとなる個人には高く評価されます。
それに対して業者用オークションでは、落札先は店頭販売以外に海外輸出等も行う事がある為、車検ご残っていても、戻り税程度しか考慮されない事も多いです。
店頭販売を得意とする業者と、オークション出品が中心の業者では車検残の評価が変わってくる事があります。
車検6ヶ月以内は評価されない
車検の残りが半年を切ると、買い手側も購入してすぐに車検があるのは負担が大きいとネガティブに捉えます。
中には車検の残りが6ヶ月以内であれば、購入代金が多少高くても車検を取り直して満タンで付いてくる中古車を好む人も多いです。
車検残を査定で評価されたいのであれば、1年前後は残っているうちが評価されやすくなります。
2回目(5年)の車検が、ターニングポイントとなる場合も
世界中で人気の日本の中古車は、海外輸出をされる事も多く業者用オークションでは常に外人バイヤーが多く出入りしています。
国によっては規制で5年以内の中古車しか輸出できないケースも多く、5年目の車検をギリギリまで乗って売却するのと、5年経過する2~3ヶ月前に売却するのとで、大きく査定額が変わってくる事もあります。
日々進む相場落ちも含めて検討する
中古車の査定額は車検の有無よりも、その車種自体の中古車相場の影響を大きく受けます。
ほとんどの車種が、初度登録年月から時間が経過すればするほど相場は安くなっていきます。
車検を取得してから売却するまでの2年間で車検残によって評価されるプラスポイントは少なくても、2年経過した事で起こる相場落ちが大きくなる事もあります。
車の売却時期は、車検などに伴う維持費発生のタイミングと、想定される相場落ちとのバランスが重要になってきます。
型落ちモデルの人気者は相場落ちが少ない
人気車種では、10年20年経過しても高値で中古車が流通している人気車種もあります。
こういった型落ちモデルの人気車は、1~2年経過しても車の状態を維持できていれば相場が下がりにくい傾向があります。
こういった車種では、車検が切れるギリギリまで乗ってから売却を検討した方が効率的と言えます。
高年式車は相場の変動が大きい
最新モデルの高年式車は、中古車でも人気が高く高額査定が期待できますが、車検が切れるのを待っていると、新型車が出たりライバルメーカーがより性能が高い車を発表すれば、相場は下がります。
他にも新型車発売から3年前後はタマ数が少ないので、高値で流通しますが、1回目の車検の3年を経過すると中古車のタマ数が増え供給が増えるのに対して、年数が経過した事で需要は減少して相場が下がる恐れもあります。
高年式車の場合は、車検残を気にするよりも、その型の車の相場落ちを重視して、状況によっては車検を取得したばかりでも売却してしまった方がお得感が高い場合もあります。