中古車の査定額はどのように決められているのでしょうか?
ここでは、中古車買取業者がどのように査定額を決めているのか、その手順を紹介します。
中古車の相場をチェック
オークション相場を確認する
査定した車種や年式、走行距離に加えて、外装の状態、内装の状態を含めた「業者用オークション相場」を確認します。
業者はネットを通じて全国のオークション相場を確認する事ができます。
これにより、概算の平均値や安く落札されている情報を参考にして、査定の基準となる価格を決めます。
店頭販売を行わない業者は、このオークション相場のみで査定額を算出していきます。
店頭販売を行っている業者は、1ヶ月~3ヶ月間在庫として売れ残り、そこからオークションに出品した場合の想定落札価格を算出します。
店頭販売価格を確認する
個人が中古車を探すのと同様に、カーセンサーnetやGoo.netを参考に、全国で査定した車種がいくらくらいで「店頭販売」されているのかを確認します。
大手チェーン店では自社販売での実績等も確認を行います。
そこから店頭販売で売れた時の利益や、不良在庫となってしまった時のリスク、販売に関わる経費等を含めて査定額を決めていきます。
在庫車情報・業販情報等を確認する
大手チェーン店の場合は、自社の在庫情報や直近の販売実績等を確認します。
中小規模の業者では、気になる車種があれば業販で売れる見込みがないか、過去の問い合わせリストや仲の良い業者に問い合わせするなど、情報収集や業販見込みを作ります。
業者側の利益を調整する
査定や各種照会を行い、買取後の見込み利益を算出した後は、業者側の利益をどれだけ残すかの価格交渉による調整になってきます。
当然業者側は少しでも安く買取をして、1台で大きな利益を出そうとしてきます。
それは、営業にかかる経費を補う為に、ある程度の利益を確保しなければならないからです。
しかし安い価格で査定提示をした事で他社に持っていかれれば、買取実績を残せず、当然利益も踏まれず、査定交渉にかかった時間が損失となります。
こういった事情から、業者側の利益は交渉次第で大きく変わりますし、2重査定という方法が取られている要因にもなっています。
車の事や買取相場に無知な場合や、業者側に愛想を良くしすぎる事で足元を見られて、査定価格を低く提示されてしまう事がありますので、適切な知識や交渉術・複数社へのアイミツを行い、高額査定を勝ち取る努力を行うようにしましょう。
時間対コストも重要視する
買取業者は成約台数を重視しますが、薄利な上に時間がかかりすぎるのを嫌がります。
購入時期をはっきりさせないお客や、最終査定の約束をしたのに返事を出さずに、更に他社との査定見積もりを提示するなど、これ以上時間をかけてまで取る仕事ではないと判断されれば、見切りを付けられる事も多いです。
また次から次へと細かく注文を言ってくるお客は、なんとか成約にこぎりつけても、キャンセルをしたり、文句や後出しの条件提示をするなどしてモメる傾向が多いので業者側は嫌がります。
より高額査定で気持ち良い取引を目指すのであれば、業者側の買取に至るまでの時間を考慮して交渉を進めると良いでしょう。