タフトは2020年6月に発売された軽クロスオーバーSUVで、大ヒットを遂げているスズキ・ハスラーのライバルになる新型車です。
1974~1984年に発売されていたジープタイプの乗用車である初代タフトに続く2代目の扱いですが、軽自動車としては初登場で先代とはコンセプトが大きく異なります。

ライバルのハスラーと同様にワゴンタイプ(ムーブ)をベースにピラーの延長で室内高を高くして居住性を確保しつつ、最低地上高を高くするなどして悪路走破性能を高めました。
ライバルのハスラーが大ヒットを遂げた要因のひとつがスタイリングですが、丸目を採用してオシャレで可愛い印象を与えるハスラーとは違って、タフトは角目のタフでワイルドな印象のスタイリングが特徴です。

安全装備の「スマートアシスト」は約3年半ぶりに一新された新型のステレオカメラを採用。夜間の歩行者検知や路側逸脱警報機能やふらつき警報機能、標識認識に最高速度と一時停止を追加するなど大幅な進化を遂げています。
さらにダイハツ車では初の電動パーキングブレーキを全車に標準装備されるなど、ムーブの単純な派生モデルではなく王者ハスラーへ対抗するべく作ったメーカーの本気度が伝わるパッケージングです。

ダイハツ タフトの特徴

車種名 ダイハツ タフト(TAFT)
排気量 658cc
グレード/新車価格
X 1,353,000円~
G 1,485,000円~
Gターボ 1,606,000円~
駆動方式 FF/4WD
燃費 WLTCモード19.6m〜20.5m
乗車定員 4名
最高出力 NA38kW(52PS) / ターボ47kW(64PS)
最大トルク NA60Nm(6.1kgm) / ターボ100Nm(10.2kgm)
値引き額 5万円〜15万円
中古車購入相場
中古車査定(買取)相場

ダイハツ タフトのオススメポイント

広い室内とワゴンタイプと大差ない燃費性能など、ハスラーと同等の魅力が詰まった軽クロスオーバーSUVです。
マイルドハイブリッドを搭載したスズキに比べると燃費性能やモーターアシストによるトルクは劣りますが、スタイリングと実用性に軽クロスオーバーSUVならではの魅力が詰まっています。

タフトならではの魅力とおすすめポイントは標準装備が充実している点です。
最大の特徴はスカイフィールトップ(ガラスルーフ)を全グレード標準装備していること。室内は開放感が高くて遊び心ある雰囲気を楽しめます。

ほかにもバックモニターや安全装置まで全車標準装備しているため車両価格135.3万円~の価格設定は破格です。ハスラーの大ヒットを受けてメーカーは薄利多売を前提にしてコストを惜しみなく投じた様子です。
また、オーナーから評価されている機能が電動パーキングブレーキです。パーキングブレーキの解除を忘れて走行するリスクが無く、坂道発進や停車時もストレスない発進・停止を行えます。

装備の充実度が高いため、燃費性能やハイブリッドなしなどの弱点を考慮してもお得感が高くて総合力が高い1台だと評価できます。

こんな人にはオススメできない苦手なポイント

タフトのデメリットは以下の通りです。

  • 女性からの支持を得られにくいスタイリング
  • ハスラーに比べて燃費性能とトルクが劣る(マイルドハイブリッドがない)
  • ハスラーに比べて室内長165mm、室内幅25mm短い
  • リアシートスライド機能がない
  • NAモデルは高効率のCVTを採用していない
  • 実績が乏しくブランド力が確立されていない
  • ターボ車にパドルシフトがない

スカイフィールトップなどインパクトある装備が標準設定されている一方で、リアシートのスライド機能など最低限用意して欲しい機能がありません。
また、重要になる室内高もハスラーに比べて大きく劣っています。

ハスラーが大ヒットした影響からタフトも大ヒットすると安易に考える方もいますが、個性的なスタイリングの新型モデルは意外に失敗する事例が多いです。
ダイハツの場合はタントよりも広い室内が魅力のウェイクが不発に終わった影響もあり、室内の広さよりも印象に残る豪華な装備で勝負したのでしょう。

まだ発売して間もなく、ハスラーのライバルとしてふさわしいヒット車種になれるかは不透明です。
ブランド力や実績がないことを理解した上で購入を検討してください。

ダイハツ タフトのオススメポイントの購入価格・値引きに関して

新型モデルということもあり値引きを引き締めている販売店とムーブ並の値引きを出す販売店で対応が分かれています。
発売後の受注状況は好調で、納車に1~2ヶ月待たされるケースもあるようです。人気車種を理由に値引きを引き締める販売店がありますので、まずは複数店舗での相見積を行ってみてください。
車両値引きで10万円以上など満足のいく値引きが出ない場合は、もう少し購入時期を待ってみるとよいでしょう。

購入価格はエントリーモデルのXで150万円前後。Gターボではカーナビなどのオプションを含めて180万円前後が売れ筋の価格帯です。
価格と装備を比較すれば割安感がありますので、ムーブなど他の車種を検討している方も比較する候補車種に入れてみるとよいでしょう。

ダイハツ タフトの中古車価格や査定額

軽自動車の平均的な価格帯で推移することは濃厚ですが、スズキ・ハスラーほどの評価を中古車市場で得られるかは不透明です。
他メーカーを含めた軽の新型車が成功する確率はそれほど高くありません。現時点ではハスラーほどのリセールは期待しない方がいいでしょう。

新車の売れ行きがイマイチであれば、必然的に中古車価格も下がってくる見込みです。新車か程度の良い中古購入で迷っている方は、新車の売れ行きや納期の情報を小まめにチェックしながら様子を見てください。
最新のスマートアシストや電動パーキングブレーキを搭載されているため、人気が出れば高値水準を維持する可能性が高いです。