トヨタ・ハリアーはクロスオーバーSUVに高級車の快適性・ラグジュアリー感をプラスした人気モデルとして、1997年の発売からロングヒットを続けています。
2020年6月には7年ぶりのフルモデルチェンジを行い、大幅な進化を遂げました。
シャーシは新型RAV4と同じGA-Kプラットフォームを採用。エンジンはダイナミックフォースエンジンを採用するなど、全面改良して見た目以上に走行性能が向上しています。
スタイリングはクーペの雰囲気をSUVへ応用したスタイリッシュなシルエットにまとめ、特にテール周りの灯火類に個性を感じる内容です。
モデルは2リッターガソリンモデルと2.4リッターハイブリッドモデル。それぞれFF車と4WD(ハイブリッドはE-Four)を用意しています。
ハイブリッドはモーターの出力が大幅に向上し、先代にあったターボエンジンが廃止。先代はハイブリッドがE-Four専用だった所が新型では2WDの設定が加わりました。
FF(2WD)のハイブリッドでもE-Fourと共通の高出力リアモーターを装着しているため、2WDに比べて悪路走破性能が大幅に高まります。
スタイリングを重視して街乗りを中心にした使い方をする分には2Lエンジンで十分ですが、高速走行や雪道・坂道の走行をすると2Lエンジンモデルでは非力に感じるので注意しましょう。
ガソリンエンジンモデルとハイブリッドモデルの価格差は51万円ですが、運転フィーリングは全くの別物で発売当初の受注はハイブリッドモデルに人気が集中しています。
トヨタ ハリアーの特徴
車種名 | ハリアー(HARRIER) |
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排気量 | 1,986cc/2,487cc+2モーター式 |
グレード/新車価格
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Sガソリン 2,990,000円~ |
Gガソリン 3,410,000円~ | |
G“Leather Package” ガソリン 3,710,000円~ | |
Z ガソリン 3,930,000円~ | |
Z“Leather Package” ガソリン 4,230,000円~ | |
Sハイブリッド 3,580,000円~ | |
Gハイブリッド 4,000,000円~ | |
G“Leather Package” ハイブリッド 4,300,000円~ | |
Z ハイブリッド 4,520,000円~ | |
Z“Leather Package” ハイブリッド 4,820,000円~ | |
駆動方式 | FF/4WD |
燃費 | WLTCモード14.7km〜22.3km |
乗車定員 | 5名 |
最高出力 | (ハイブリッドモデル):エンジン131kW(178PS) +F モーター88kW(120PS)+Rモーター40kW(54PS) |
最大トルク | エンジン221Nm(22.5kgm) + Fモーター202Nm(20.6kgm)+リアモーター121Nm(12.3kgm) |
値引き額 | 20万円〜30万円 |
中古車購入相場 | 狙い目年式 2015年式150万円〜200万円 |
中古車査定(買取)相場
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3年落ち 150万円〜220万円 |
5年落ち 100万円〜150万円 |
トヨタ ハリアーのオススメポイント
7年ぶりのモデルチェンジだけあってスタイリングが大きく変わっています。フロントマスクはレクサスのような雰囲気を感じる顔付きでエントリーモデル299万円の車種とは思えない高級感を感じられます。
口コミを見ると後ろ姿の評判が良く、これまでの車種とは一味異なる形状のテールランプはインパクト抜群ですよ!
ボディサイズは全高が30mm下がり、全長15mm・全幅20mm前後左右に大きくなっています。ボディサイズの拡大によって、今まで以上に広い室内空間を手に入れました。
トレッド幅(左右ホイールの間隔)がアップしたことに加えて、一刷されたプラットフォームの影響から先代よりも乗り心地が高まっています。
さらに新型のハイブリッドシステムはモーター出力が向上して燃費性能も高まっています。4WDでもハイブリッドモデルならWLTCモードで21.6kmを確保。
2WD車は強力な後輪アシストがあるので、プリウスやヤリスの2モーターハイブリッドとは全く別物の乗り心地を得られます。
こんな人にはオススメできない苦手なポイント
先代に比べて劣化した点と口コミで評判がイマイチだったポイントをご覧ください。
・2リッターターボモデルの廃止
・パドルシフトの廃止
・内装の質感が下がった
・独自エンブレムからトヨタエンブレムへ変更
・ベースグレード「S」はフロント周りのLEDヘッドランプが上位グレードより簡略化している
・ボディサイズアップで取り回しが悪化
各ポイントは好みが分かれる点ですが、SUVはターボエンジンよりハイブリッドエンジンの方が相性が良いため、ターボ廃止にしたグレードラインナップは気にする内容ではありません。
独自エンブレムの変更は残念に感じましたが、先代に比べて外観の高級感が増しているので、保有する喜びは先代よりも高まっている印象を受けます。
内装については先代と比較して質感が低下した口コミと、ハンドルに対する不満の意見が目立ちました。こだわりがある方は展示車の用意があるディーラーへ足を運んでください。
その他、ボディサイズのアップやエントリーグレードの簡略したパッケージが苦手なポイントで、質感や取り回しを重視する方は試乗する必要性が高いです。
トヨタ ハリアーの購入価格・値引きに関して
新型ハリアーはモデルチェンジした当初から総額25~30万円の値引きが出る口コミが相次いでいます。
メーカーから販売店に対しても積極的な値引きを推奨している様子です。
なお、モデルチェンジ前のハリアーも限界値引きは30万円前後でした。モデル末期はお得な特別仕様車で付加価値を付けていた影響もあります。
こうした傾向から、時間の経過とともに値引き枠が拡大する可能性は低いです。新鮮さがある早めの時期に購入するとよいでしょう。
購入価格はオプションナビを付ける必要性が低いパッケージのため、こだわりの装備がない場合は値引きを含めて車両価格+10%ほどが乗り出し価格の目安です。
トヨタ ハリアーの中古車価格や査定額
憧れる方が多い人気ブランドとして確立されているため、トヨタの中でもリセールバリューが高い車種です。
一般的に売却時の査定価格は新車から3年で50%・5年で30%がひとつの目安ですが、ハリアーはプラスアルファの売却価格を期待できます。
中古車価格が全般的に割高ですので、高年式の購入を考えている方は新車購入を比較検討してみてください。
モデルチェンジをキッカケに先代の中古相場が崩れることもなく、現行・型落ちともに大切に乗っていれば将来高く売れるでしょう。
スタイリングが魅力の車種ですので、外装のツヤを失うと大きな査定減点をされる恐れがあります。