RAV4は当時稀少な5ナンバーサイズ・コンパクトSUVとして1994年に発売した歴史ある車種で、モデルチェンジを重ねる度にボディサイズを拡大させています。
現行モデルは日産・エクストレイルやMAZDA-5のような2リッタークラスの本格SUVとして人気を集めています。
2019年4月に現行の5代目になるフルモデルチェンジを行い、後の新型ハリアーなどにも採用されることになった新型プラットフォームとエンジンを採用。
さらにリヤのトルクを左右独立で制御する「トルクベクタリング機構」と、前後輪の車輪軸に採用した世界初の「ラチェット式ドグクラッチ」を採用し、電子制御の力で悪路走破性能を高めました。
同クラスのライバル車種に比べて悪路走破性に優れた本格モデルです。2020年6月に追加したPHVモデルは発売直後から受注が殺到し、異例の受注停止をする措置をして話題になっています。
トヨタ RAV4の特徴
車種名 | RAV4 |
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排気量 | 1,986cc/2,487cc+2モーター/ |
グレード/新車価格
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X2WD 2,656,500円~ |
HYBRID G 3,888,500円~ | |
Adventure 3,195,500円~ | |
PHV G 4,690,000円~ | |
PHV G’Z’ 4,990,000円~ | |
PHV BLACK TONE 5,390,000円~ | |
駆動方式 | FF/4WD/E-Four |
燃費 | WLTCモード11.5km〜22.4km(PHV・155km) |
乗車定員 | 5名 |
最高出力 | (ハイブリッドモデル):エンジン131kW(178PS) +F モーター88kW(120PS)+Rモーター40kW(54PS) |
最大トルク | エンジン221Nm(22.5kgm) + Fモーター202Nm(20.6kgm)+リアモーター121Nm(12.3kgm) |
値引き額 | 3万円〜20万円 |
中古車購入相場 | 狙い目年式 2015年式100万円〜150万円 |
中古車査定(買取)相場
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3年落ち 120万円〜200万円 |
5年落ち 60万円〜100万円 |
トヨタ RAV4のオススメポイント
RAVはトヨタの最新装備を惜しみなく投入した総合力が強みです。
2020年6月に発売されたハリアーにも採用されているGA-Kプラットフォームと、ダイナミックエンジンの組み合わせはオーナーからの評価が非常に高く、世界初の電子制御技術を複数搭載しています。
予防安全機能の「トヨタ セーフティ センス」を全車標準装備にして、パーキングアシストブレーキも搭載しました。
初代に比べるとボディサイズがアップしましたが、運転が苦手な方でも安心でき、普段は奥様が運転して週末に家族のお出かけで使うファミリーから好評です。
ガソリンエンジンモデルの2WD・4WDとハイブリッドモデルの2WD・E-Fourによるグレードのラインナップが充実していて、大きな欠点がありません。
PHVが爆売れした理由
2020年6月に発売したRAV4 PHVは、469万円~の価格設定で月間販売目標を300台に設定していた所、発売1ヶ月も経たずに年度生産予定分の受注が入り、新規受注停止することになりました。
電池パック生産能力の都合で増産が困難となり、異例の新規受注停止をする措置になった様子です。推定3,000台前後の受注が入ったことが予想され、プリウスPHEVや三菱・アウトランダーとは比べものにならない需要を獲得しています。
RAV4PHVはTHS II Plug-inを採用し、通常のハイブリッドモデルよりもモーターの出力を僅かに高め、リチウムイオンバッテリーは車体中央の床下に設置して荷物の積載性を確保しています。
初回受注分は大半の方が現車確認や試乗をせずに注文していて、トヨタ広報部は人気の理由を調査中とコメントしています。
RAV4PHVが相応の価格設定にも関わらず爆売れした理由として考えられる要因をまとめました。
・ガソリン満タン+バッテリーフル充電時の航続距離は1,300km
・荷物をたくさん積める
・エンジン+モーターで300馬力オーバーのスペック(ハイブリッドモデルよりパワフル)
・悪路走破性能が高い
・ハイブリッド車としても高燃費
・ボディサイズが街乗りでも扱いやすい
ご覧の通り、街乗り・通勤・悪路走行などシーンを問わず高いスペックを維持しています。
ハイブリッドモデルも同等の魅力があるため、加速するEV化など時代の変化を感じ取ってRAV4を注文した方が多かったのでしょう。
当サイトの見解では、幅広いシーンで魅力を持つ車種のため、SUVファンだけではなくてファミリー層や独身貴族、ビジネス併用の社用車など購入するユーザー層が広がったことが爆売れした最大の要因と見ています。
こんな人にはオススメできない苦手なポイント
新型RAV4は欠点の少ない総合力の高さが魅力ですが、一部で悪い口コミが散見されました。
特に気になったのが街乗りで実燃費が大幅に悪化してしまう点です。WLTCモードの燃費は20km前後ですが、ガソリンエンジンモデルで7~8km、ハイブリッドでも乗り方によってはリッター10kmを下回るケースがあるようです。
相応の車格と太いタイヤ、モーター出力を高めていることが燃費悪化の要因でしょう。
このほか、ハイブリッド車はガソリンモデルより車重が100kg重い理由でサスペンションの性能が不足して段差で揺れやすい意見や、走行モードの数が多すぎて操作しにくい意見がありました。
PHV以外は試乗車の用意があるディーラーが多いので、なるべくガソリンエンジンモデルとハイブリッドに乗り比べて見るとよいでしょう。
PHVを検討中の方は、オーナーレビューがほとんど出ていない状況のため車としての評価はできませんが、新規受注停止でいつ買えるか分からない点がネックになります。
トヨタ RAV4の購入価格・値引きに関して
発売から1年経過し、一声かけるだけで20~30万円の値引きが出ます。オプション値引きを含めると50万円以上の値引きが出た事例もあるようです。
一部のディーラーは店舗の判断で値引きを引き締めているケースがありますので、条件に納得できなかった場合は他のディーラーと相見積をしてみましょう。
購入価格はグレードとオプションによって大きく変わってきますが最低限の装備で300万円前後、ハイブリッドのフル装備で500万円弱です。
RAV4PHVについても、オプション値引きを含めて40~50万円以上の値引きが出ている事例が多数あります。
ただし、異例の大ヒットを遂げた理由で、受注再開時には車両値引き0円の強気な販売をするかもしれません
トヨタ RAV4の中古車価格や査定額
先代のRAV4は2年半ほど日本市場から撤退をするなど、メーカーとしても日本向けに力を入れた販売をしてきませんでした。
SUVの中では割安な中古価格で流通していますので、中古車購入を検討している方にはおすすめです。型落ちの査定額は既に新型発売の影響が受け底打ちしていますので、今から急いで売る必要はありません。
なお、RAV4はモデルを問わず海外輸出需要が高いため、走行距離が多くなるほど他の車種に比べて高い評価を得やすいメリットがあります。
現行モデルについては査定データがありませんが、大幅にパワーアップしたこととPHVが大ヒットを遂げた理由で、先代よりも高い査定評価を得る可能性が高いです。
PHVについては、新車で買えない状況を理由に定価を超えるプレミア価格で流通するかもしれません。
過去の相場がアテにならない部分がありますので、売却する時はなるべく多くの買取業者から査定を取るようにしてください。