通称「農協」とも略される全国共済農業協同組合連合会の共済型自動車保険です。農業共済組合(NOSAI)とは名前が似ていますが、全く関係がないです。JA自体は主に農業を営んでいる方が組合員となりますが、JA共済は組合以外の人でも加入する事ができます。

営利を目的としない相互扶助の事業が特長で、安い共済料でしっかりとした自動車保険のサービスを利用できます。自賠責保険も自賠責共済として取り扱いがあります。自動車共済の加入は703万台と共済の中でも高いシェアを誇ります。多くの損保会社と等級の引き継ぎが可能となります。

JA共済の自動車保険を独自に評価

サービスプラン充実度 ★★★☆☆
会社信頼度 ★★★★★
事故対応力 ★★☆☆☆
示談交渉力 ★★☆☆☆
保険支払い能力 ★★★☆☆
保険料金の安さ ★★★☆☆
総合評価 ★★★☆☆
サービスプラン充実度

共済全般に言える事ですがプランや特約の種類自体は少ないです。その中でも、対物超過に対応していているのはポイントです。車両新価の設定はなく、他にも細かい部分の特約は全体的に少ないです。

会社信頼度

日本を代表する共同組合です。保険金の不払いなどのリスクは非常に低く、潰れる心配もほぼないと言えます。万が一共済加入者の事故が相次いだ場合には、共済費(保険料)の見直しが行われる可能性はありますが、加入者数も多く安定した共済費で継続した補償を受けられる可能性は非常に高いです。

事故対応力

事故相談窓口は全国に約1,000ヶ所ありますが、全ての窓口で事故対応の相談のプロフェッショナルがいる訳ではありません。損害調査スタッフは約5,800名いるので充実はしています。示談交渉自体を行わってくれない事例もあり、一般的な損保会社に比べると事故対応力は劣ります。

示談交渉力

示談交渉力はあまり強いとは言えません。常識の範囲内でしっかりとした交渉や過失割合の協議は行ってくれますが、難しいケースや双方の折り合いがつかない場合は妥協される事もあります。

保険金支払い能力

人に対する補償については、安心できますが修理に関しては過剰な修理代金を請求すると、対応自体をしてもらえないケースもあります。融通は効きづらく、対応が遅れるケースもあります。

保険料金の安さ

一般的な代理店型の自動車保険に比べると安い傾向はあります。しかし最近の通販型ダイレクト保険の登場で保険料の安さ自体は目立たなくなりました。同じ補償内容でも通販型保険の方が安いケースも多いです。

自賠責共済とのセット割引などを併用すると安くなりますが、車検時に一般の修理工場では取り扱いがないので、JAが運営する自動車工場を利用するか、先に自賠責共済に加入して、車検で車を持ち込む際に自賠責を用意しておく必要があります。農業用の貨物車の保険は非常に安いです。

補償内容を最低限にしたり、貨物車・農業に使用する車ではより安くなる傾向があり乗用車に車両保険をセットすると割安感がなくなる傾向があります。

総合評価

特定の条件を満たす人であればおすすめできますが、一般の人は共済という特性を理解して加入を検討する必要があります。保険料・事故対応・サービスプランの充実度・補償内容など全てにおいて、一般の損保会社を利用した方が利点が大きいケースもあります。

人によってはJA共済の自動車保険に変える事で保険料が大幅に安くなるケースもあるので、一度見積もりやJA共済について調べてみる価値はあります。

対物超過

長期契約

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ロードサービス

車の共済に加入している方は原則全て利用できます。ただし、ガス欠時のガソリン代やクレーンを伴う作業は実費になるなど、制約が多く注意が必要です。

おすすめ特約

・対物賠償(対物修理超過費用修理付き)

こんな人におすすめ

・貨物車を乗っている。
・農業を営んでいる
・最低限の補償内容でよいと思っている。

比較にお奨めな保険会社

・全労済マイカー共済   全労済が運営する自動車の共済です。
・東京海上日動      代理店型とサービスの違いを比較するとよいでしょう。
・三井ダイレクト     通販型ダイレクト保険と保険料を比較するとよいでしょう。

その他

現在ほとんどの損保会社がJA共済との等級の継承が可能となっています。