1996年の金融自由化により自動車保険業界でも自由化が始まり、より細かいリスク細分型保険が相次いで発売されています。

当初は外資系通販型保険の代名詞とも言えるサービスでしたが近年では日系の保険会社も導入しているケースが増えています。

リスク細分型保険とは

リスク細分型保険とは、運転者の年齢や使用用途・免許証の色・等級・車種などにより細かくリスクを分類しお客様ごとに適切な保険料を算出する保険です。

金融自由化以前も運転者の年齢条件や運転者限定などの分類がありましたが、リスク細分型保険ではこういった分類を更に細かくした内容になります。

保険会社によってリスク細分型の内容は違う

リスク細分型自動車保険は全てがリスクの細分方法が同じ訳ではありません。保険によって年間走行距離が分類されたり、各内容でリスクの大きさの認識や計算方法が異なり、保険料も変わってきます。

主なリスク配分の項目

保険会社によって、項目の有無は変わってきますが、一般的に多いリスク細分項目は以下の通りです。

  • 運転者の年齢
  • 運転者の性別
  • 運転者の範囲(運転者限定)
  • ノンフリート等級
  • 使用目的
  • 地域
  • 免許証の色
  • 車種ごとの料率クラス
  • 被保険車両の年式(型落ち年数)

リスク細分型保険によって、最安保険会社はそれぞれ異なる

同じ補償内容でも誰が加入しても最安値になるという自動車保険は存在しません。

それぞれのリスク区分によって、お客様ごとに保険料が算出されるので最安値の自動車保険を探す際は、複数社の見積もりをとって比較する事が必要になります。

リスク細分型を利用して保険料を安くする

リスク細分化型自動車保険は、自分に有利なリスク区分や料率設定している保険会社を有効に使う事でより保険料を安くできます。
リスク細分型保険を利用する際のポイントを紹介します。

地域によるリスク細分の傾向

地域によるリスク細分では都市部であるほどリスクが大きく、郊外であればリスクが小さく判断される傾向があります。
また、次のような場合には有利になるようです。

  • 都市部にお住まいのケースでは地域区分がない保険会社
  • 地域を本州は全て一区切りにしているなどの大きな区切り方を利用している
  • 郊外にお住まいの方は、より地域区分が細かい保険
ノンフリート等級

一般的に各保険会社で割引率は大きく変わりません。一部保険会社では上限の20等級を一定期間維持された方に対しての長期優良割引の割引率が大きいケースもあります。

保険料には影響は少ないですが、代理店型の長期分割契約を選択すると等級の面でのメリットもあります。

免許証の色

一般的にゴールド免許では割引がされます。割引率は各保険会社で違いがありますので、よりゴールド免許の優遇が良いところを選ぶとよいでしょう。

免許取り立ての方は免許証の色の区分がグリーンも含めて細かく分類されているところを選ぶと不利な内容となる事があります。

一部保険では免許証の色によるリスク細分がないので、ブルーやグリーンのゴールド以外の方はこういった保険の活用もおすすめです。

年間走行距離

通勤などで走る距離が多い人は、走行距離区分がない保険を選び、走行距離が少ない人はより細かく走行距離の分類がされている保険を選ぶと有利になります。

運転者の範囲

一部保険会社では、本人限定や子供特約など一定の条件でより大きな割引を受けられるケースもあります。

車種ごとの料率クラス

車種ごとの料率クラスとは、それぞれの車種の過去の保険金支払い金額を元に、対人賠償・対物賠償・人身傷害・車両保険など細かく料率クラスが設定されています。

保険会社によって、同じ車種でも料率クラスが高いケースと低いケースがありますので、被保険車両の料率クラスがより低いところを選ぶとよいでしょう。

被保険車両の年式(型落ち年数)

一般的に初度登録から3年以内の車には新車割引が適用されます。保険の始期や満期を待たずに保険会社を乗り換えると、新車割引を受けられる期間が短くなるケースもあります。

保険会社によっては、年式の古い車は割増設定されているケースもあります。

複数社の見積を取るとかんたんに比較できる

こういったそれぞれのリスク区分の特性を理解して、複数社の見積もりを取るなど上手にリスク細分型の恩恵をより多く受けられる保険を探す事で、リスク細分型保険で保険料を安くできる事もあります。