保険の契約といえば、契約書を交わしたり、重要事項の説明を受けるものです。
しかし自賠責保険だけは、数ある保険商品の中でも特殊な商品となっています。
どの辺が特殊かというと
- 人に対してではなく、車両に対して掛ける保険
- 公道を走る為には加入が義務付けられている強制保険
大きく分けてこの2点が、他の保険とは違う特殊な要素になります。
これにより、自賠責保険には加入や契約の手順が他の保険よりも大幅に契約されています。
自賠責保険は契約不要
保険といえば、署名や捺印が必要だったり、契約書・申込書が存在するものですが、自賠責保険にはこういった物は一切ありません。
次のような情報が分かれば、契約書類不要で自賠責保険に加入する事ができます。
●加入する車の情報がわかる物を用意
- 車検証
- 一時抹消登録証
- 過去の自賠責保険等
●新たに加入する人の情報を用意
- 新たに加入する人の住所
- 新たに加入する人の名前
- 新たに加入する人の電話番号
車を購入時に、自賠責保険加入時の書類は存在せずに簡単に加入することができます。
250cc以下のバイクであれば、コンビニの機械から情報入力してレジでお金を払えば自賠責保険を発行してくれます。
通常自賠責保険で発行される書類は原本と、全員共通で渡される規約が書かれた小冊子・自賠責保険を入れる袋程度となっていて、契約書などは必要ありません。
●名義変更などの場合は手続きが必要
ただし自賠責保険を車の売却などにより、名義変更・途中解約などを行う場合は専用の承認請求書に署名・捺印を行う手続きが必要になります。
承認請求書は、自賠責保険を取り扱う業者に行けば受け取る事ができ、解約の場合は保険料返戻金を受け取る口座を記入する事が必要です。
通常は、自賠責保険加入先の損保会社へ郵送で送付しますが、加入した加盟店や車を売買した業者に依頼すれば無料で手続きを代行してもらう事も可能です。
自賠責保険は誰でも加入できる
前項で紹介している通り、自賠責保険は契約不要で必要な書類も、車の車体番号や必要な自賠責保険加入期間・加入名義人の情報さえ分かっていれば、決められたものはなく、誰でも加入する事ができます。
車検証と自賠責保険の名義人が違う分にも契約や補償の面で全く問題はありません。実際に任意保険未加入の状態で事故を起こして保険を使う場合は、若干手間や面倒が増えます。
お金と情報さえあれば、誰でも加入できるという特性から自賠責保険は車購入時や継続車検時には業者側が流れ作業で自賠責保険の加入・保険証の発行を行っています。
継続車検時に、業者が手付金を先に入れるように言ってくる事があるのは、自賠責保険や重量税など立替払いが発生する諸費用が出る都合となっています。