車を運転して公道を走らせる行為は、常に交通事故のリスクを背負います。
日本全国でどれだけの交通事故が起きていると思いますか?
多発している交通事故の件数を紹介します。
交通事故の事故件数
警察庁発表の資料より、平成元年以降の交通事故(人身事故)発生件数を紹介します。
(参考:http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001150496)
人身事故発生件数
年 | 人身事故発生件数 ※()内は死者 |
---|---|
平成元年 | 661,363 (11,086人) |
平成2年 | 643,097 (11,227人) |
平成3年 | 662,392 (11,109人) |
平成4年 | 695,346 (11,452人) |
平成5年 | 724,678 (10,945人) |
平成6年 | 729,461 (10,653人) |
平成7年 | 761,794 (10,684人) |
平成8年 | 771,085 (9,943人) |
平成9年 | 780,401 (9,642人) |
平成10年 | 803,882 (9,214人) |
平成11年 | 850,371 (9,012人) |
平成12年 | 931,950 (9,073人) |
平成13年 | 947,253 (8,757人) |
平成14年 | 936,950 (8,396人) |
平成15年 | 948,281 (7,768人) |
平成16年 | 952,720 (7,436人) |
平成17年 | 934,346 (6,937人) |
平成18年 | 887,267 (6,415人) |
平成19年 | 832,704 (5,796人) |
平成20年 | 766,394 (5,209人) |
平成21年 | 737,637 (4,979人) |
平成22年 | 725,924 (4,948人) |
平成23年 | 692,084 (4,691人) |
平成24年 | 665,157 (4,438人) |
平成25年 | 629,033 (4,388人) |
平成26年 | 573,842 (4,113人) |
平成27年 | 536,899 (4,117人) |
交通事故(人身)件数自体は減少傾向
平成に入ってからは平成16年をピークに増加傾向にありましたが、そこから交通事故件数は減少傾向になります。
人身事故の事故件数は10年前と比較して約4割減、交通事故による死者は半分以下にまで減少しています。
交通事故が減少している要因は次の事が考えられます。
・警察や自治体などによる安全運転の呼びかけ
・死亡事故多発エリアに関する事故対策の取り組み効果
・飲酒運転の厳罰化による飲酒事故の減少
・若者の車離れによる、無茶な暴走運転車両の減少
・エコカーブームによる、燃費重視運転の増加によって速度超過や急加速の荒い運転する方が減った
・車の衝突防止レーダーシステムなど安全性能が向上した
特にここ1〜2年は、自動ブレーキなどの安全装備装着率が増加して、事故件数の減少率も上がっています。
減っているとはいえ、未だに多発している交通事故
交通事故件数を過去と比較すると、減少傾向にありますが、未だに毎日多数の交通事故が起こっています。平成27年度は53万件を超える人身事故が警察に届出されていて、1日あたり1,470件起きている計算です。
さらに、交通事故で死亡した方は4,117人で、1日あたり11.27人が、交通事故が原因で命を落としています。
物損を含めた事故件数は?
交通事故は、人身事故よりも物損事故の方が圧倒的に件数が多いです。
物損を含めた事故件数は、公式発表の資料はありません。
当サイトは独自の理論で、全国でどれほどの、事故(人身 + 物損 + 自損)が起きているのか算出してみました。
当サイトのスタッフは先日、損害保険最大手の東京海上日動の勉強会に参加してきました。そこで、自動車保険(任意保険)加入者の全体の1割が、交通事故を起こしたというデータがあると説明されました。
この数字はここ数年、1割前後の数字で安定をしているそうです。つまり、自動車保険(任意保険)加入者の1割 プラスアルファ(無保険による事故や、保険会社に報告されていない事故)が、全体の事故件数です。
損害保険料率算出機構の資料によると、平成27年度の自動車保険付帯率は対人・対物の賠償保険で73.8%の数字が発表されてます。
(参考URL:https://www.sonpo.or.jp/archive/statistics/syumoku/pdf/index/kanyu_jidosha_ken.pdf)
一般財団法人 自動車検査登録情報協会の資料では、平成28年5月末現在で81,052,114台の自動車保有台数があると発表されてます。
この結果、次の計算で概算の事故件数を計算できます。
おおよその自動車保険(任意保険)加入台数
自動車の保有台数 81,052,114台 × 自動車保険加入率 73.8% = 5,981,646,013 件
概算の計算で約6千万弱の自動車保険(任意保険)の契約があると考えられます。
そこから、全体の1割が毎年事故を起こして自動車保険会社に報告しているデータを考慮すると、年間約600万台が自損事故や飛び石など些細な事を含めて事故を起こしている計算です。
実際には無保険、無報告のプラスアルファ分を上乗せされます。
年間600万件の事故件数を1ヶ月あたりになおすと、約50万件、1日あたり約1万6千5百件弱の事故が起きている計算になります。
自動車保険の事故報告は、車両保険に加入していれば災害やイタズラなど、車を運転中以外の事故もありますし、ファミリーバイク特約や人身傷害の搭乗中以外、個人賠償特約なども含まれてます。
こうした運転中以外の事故件数は、全体の中のごく一部ですが、無保険・無報告のプラスアルファ分よりも件数自体は多い可能性もあります。
こうした事情を踏まえて少なく見積をしても、1日あたり1万5千件前後の自動車事故(人身 + 物損 +自損)が全国で起きていると想定できます。