最近では首都圏や大都市を中心に車を保有しない人が増えてきました。
若者の車離れも進み、駐車場代や任意保険などの維持がもったいないという考えが広がっています。
また、低価格のレンタカーやカーシェアリングの普及にもよって必要な時だけ車を借りるという生活スタイルも増えてきました。
条件によっては駐車場代と任意保険代や自動車税・車検代などの整備代などを平均した月単位の車維持費が5万円を超える事も珍しくなく、日曜日だけ乗る場合は毎週レンタカーやカーシェアリングなどをはじめとした何かしらの手段で車を借りた方がランニングコストが安くなる事もあります。
そんな時におすすめなのがドライバー保険です。
ドライバー保険とは
通常の自動車保険は所有している車に対してかける保険です。
それに対してドライバー保険は簡単に言うとドライバー(人)に対する保険で、車を持っていないけど車を運転する人や自分や家族会社以外の人の名義を頻繁に運転する場合におすすめの保険となります。
ドライバー保険がおすすめな人
・友人や別居している親族から車をよく借りる
・格安レンタカーやカーシェアリングなどをよく利用する
ドライバー保険の対象外となるケース
・本人名義の車
・配偶者(内縁含む)及び同居の家族の車
・本人の勤めている会社名義の車
・事業目的で運転している場合
ドライバー保険の補償
・補償内容
・対人賠償無制限
・対物賠償無制限
・人身傷害もしくは搭乗者傷害500万円~3,000万円
各保険会社によって若干の違いはありますが、一般的には上のようになっていて、細かいプランの設定はできないのが一般的です。
ドライバー保険の年齢条件
通常の任意保険とは違い21歳以下と21歳以上の2種類のみです。
ドライバー保険の等級
ドライバー保険専用の等級が用意されます。通常の任意保険同様1~20等級ありますが、自動車保険とドライバー保険の等級は一部の例外を除いて原則引き継げません。
ドライバー保険の保険料
各保険会社によって違いますが一般的な相場は新規加入時で
・21歳以上 3万円~4万円
・21歳未満 5万円~6万円
が目安となります。
ドライバー保険のメリット・使用例
レンタカーや友人・知人の車を借りて運転する際には、多くのケースが保険が適応されている状態となります。
まず車検を取得している車であれば必ず自賠責保険が加入されていますので対人賠償は3,000万円まで補償されます。
レンタカーやカーシェアリングの場合は、運営会社が自動車保険を必ずセットしています。
友人や知人から車を借りる場合は、車所有者の自動車保険で本人配偶者限定や家族限定をかけていなければ他社運転特約で補償されます。
こうした背景を見るとドライバー保険の必要性が少なく感じるかもしれないですが、車を借りる際は例え保険が適応される条件でもリスクが大きいケースがあります。
格安レンタカーの免責設定
低価格のレンタカーを利用する際には、5万円~10万円ほどの高額な免責設定を用意しているケースもあります。
ちょっとした事故でもレンタカー会社の保険を使わないと示談を行ってくれないなどと不利な条件を突きつけられる
ケースもあり、ドライバー保険に入っていると相談・示談代行サポートも受けられるので安心です。
友人知人から車を借りた場合
友人知人の車を借りて事故を起こした場合に自動車保険を利用する事もできますが、そうすると車所有者の任意保険の等級を下げてしまう事になります。
車を借りた上に事故を起こして任意保険の等級を下げるのは申し訳ない事ですし、保険料の差額をどうやって補うかも難しい問題になります。
翌年に3等級ダウンする保険料の差額だけで済ませてしまうと、長い目で見れば保険加入者には大きな負担となってしまいます。
また、自動車保険の等級は低ければ1等級によって変わる割引・割増率は高くなるので、その後に車所有者本人が事故を起こしてしまった際に保険を使うと合計で6等級下がってしまい保険料は大幅に高くなります。
このように車所有者の自動車保険を使用すると、翌年の保険料の差額以上の問題が発生しトラブルの原因となります。
人から借りた車で事故を起こしてもドライバー保険に入っていれば安心できます。
同居はしていないが親が近くに住んでいる場合
この場合親から車を借りてもドライバー保険の対象となり、安心して利用する事ができます
本人・配偶者限定や家族限定をしている車も運転できる。
年に数回は誰かの車に相乗りをして遠出をする方も多いのではないでしょうか?
普段は家族以外の人が車を運転する事がないので保険料を安くするために運転者限定をかけていると、こうした相乗りして遠出する際にも同乗する友人・知人が運転を変わる事はできません。
しかしドライバー保険に加入していれば、こうした運転者限定がかかっている車にも安心して乗る事ができます。
自動車保険に乗り換えた時にメリットがある保険会社
一部の保険会社ではドライバー保険から自動車保険に乗り換えた時に割引サービスを受けられる事があります。
例えば共栄火災保険であれば、ドライバー保険に加入後無事故期間が長ければ、その後車を購入して自動車保険に加入する際に、ドライバー保険契約の無事故実績による優遇措置制度により最大40%の割引を受ける事ができます。