自賠責保険でカバーできない補償を補うのが、任意保険(一般的に自動車保険と言われる)の役割です。
任意保険の基本となる補償内容は、次の7つの補償からなります。

任意保険(自動車保険)の内容・種類一覧

保険の種類 どんな時に使う? 誰に支払われる? 何を支払ってくれる?
対人賠償責任保険
(基本補償)
他人を死傷させて、自賠責保険の限度を超えた場合 事故の相手 治療費や通院交通費、休業損害や逸失利益、精神的傷害
対物賠償責任保険
(基本補償)
他人の自動車や物に障害を与えた場合 事故の相手 相手の車の修理代や代車費用、家屋や道路上の構造物を壊した場合はその費用
無保険車傷害保険
(自動付帯)
乗車している人が死亡、または後遺障害になった場合で、相手が無保険などで十分な賠償を受けられない場合 乗車中の人もしくはその遺族 自賠責保険など相手から保険などで賠償される金額を差し引いた金額
自損事故傷害保険
(自動付帯)
単独事故(電柱への衝突、崖からの転落など)により、乗車中の人が死傷した場合で、自賠責保険への請求ができない場合 乗車中の人もしくはその遺族 ●死亡:1,500万円
●後遺障害:50万円~2,000万円
●医療保険金
入院;6,000円/日
通院:4,000円/日
●介護費用200万円または350万円
人身傷害補償保険
(基本補償、もしくは任意で付帯)
乗車中の人が死傷した場合、契約車両以外のほかの車に乗車中や歩行中の事故で死傷した場合) 乗車中の人もしくはその遺族 治療費や通院交通費、休業損害や逸失利益、精神的傷害
搭乗者傷害保険
(基本補償、もしくは任意で付帯)
乗車中の人が死傷した場合 乗車中の人もしくはその遺族 死亡保険金、入院保険金、通院保険金、もしくは部位症状別の一時金
車両保険
(任意で付帯)
事故により、契約している車が壊れた場合。事故だけではなく盗難やいたずら・落書き、水没などで車が壊れた場合 車両所有者 車両の修理代

任意保険は対人・対物の補償が基本

自動車保険の最も基本となる補償は、対人賠償責任保険対物賠償責任保険です。
どの保険会社でもこの2つは基本補償となっています。

無保険車傷害保険自損事故傷害保険は、対人賠償責任保険に自動的に付帯されている補償で、事故の相手が無保険であるなど、相手から十分な補償が受けられない場合や、相手のない事故(自損事故)の時に、車に乗っている人のケガを補償するものです。相手の状況や、相手がいるか、いないかに関らず補償するものですので、運転者保護の意味がある補償といえます。

これらの補償によって、相手の身体や物に対する保障は概ねカバーされますが、自分や同乗者の身体に対する補償は、人身傷害補償保険搭乗者傷害保険でカバーします。いずれも基本補償になっているかどうか保険会社によって異なります。見直しの際にはチェックしたいポイントの一つです。

車両保険は自分の車に対する補償で、事故に限らず水没や飛来物、落書きなどの損害も補償します。車両保険の加入は自由ですので、現在の車の価値や利用状況によっては、見直しのポイントになるでしょう。