自動車保険の保険料は補償内容は、被保険者のリスク区分の他に車両に対しても細かくリスク区分がされます。これを車両料率クラスといいます。
車両料率クラスとは
主に次の4つの項目で「1~9」の整数で9段階に分類され、数字が小さければ保険料が安くなり、大きければ保険料は高くなります。
- 対人賠償 1~9段階
- 対物賠償 1~9段階
- 傷害(搭乗者傷害・人身傷害) 1~9段階
- 車両 1~9段階
車両料率クラスは原則1年に1回見直され、各保険会社共通の料率クラスになるのが一般的ですが、保険の始期や一部保険会社では独自に設定するケースがあります。
料率クラスによって変わる保険料
1~9の料率クラスのうち、原則「1」は1倍を意味します。「5」は約2倍。最大料率の「9」では約4倍になります。
例えば車両保険のベースとなる金額が2万円の場合は、車両料率クラスが1であれば2万円になりますが、料率クラス9の場合は約8万円となります。
料率クラスの傾向
車の特性に応じて各車種の料率が決まります。
1 自家用乗用(普通)
2 自家用乗用(小型)
3 自家用乗用(軽四輪)
4 自家用貨物(軽四輪)
5 自家用貨物(小型)
6 自家用貨物(普通0.5t以下)
7 自家用貨物(普通2t以下)
8 特殊(キャンピング車)
9 自家用二輪
10 原付
スピードが出るスポーツカーであれば、傷害の料率が高くなり、車体が大きい高級車やワンボックスになれば対物料率が高くなります。
スズキのジムニーや軽トラックなど、多少の傷でも修理せずにそのまま乗ってしまうような車では料率クラスは低くなります。
車を乗り換える際には事前に料率クラスを調べるのも有効ですが、その車種のイメージで、大きい事故が多そうか?とか、車両保険で高額修理する人が多そう。などの印象を考えてみる事で全体的な保険料率が高いか低いかを予測することができます。
同じ車種でも型式によって料率クラスが違う
料率クラスは車種ごとではなくて、型式ごとに変わります。同じ車種でも排気量や4WDなどの駆動・グレードが違う場合は型式が違い、料率クラスが変わってくる場合もあります。
特にスポーツモデルや限定チューニングカーモデルなどは料率クラスが高くなる可能性があります。
軽自動車には料率クラスがない
ほとんどの自動車保険が軽自動車には料率クラスを設けていません。軽自動車は日本独自の厳しい規格で、決められた排気量・消えられた重量などの
一定の規格で作られているので、メーカーや年式・車種が違っても軽自動車に関しては一定の料率クラスで保険料が計算されます。(新車割引や安全装置割引は適応されます)
車を買う前に料率クラスの確認を
車を購入する際に燃費などのランニングコストを気にする人は多いですが、任意保険の料率を比較材料に入れている人は少ないです。
料率クラスは毎年見直され不透明な部分もありますが、最大保険料が約4倍の違いが出る重要なものです。
車の購入で、車種やグレードで比較を行う時は販売担当者に声をかけて、購入検討車種の料率クラスを確認するとよいでしょう。