自動車保険は等級制度があり、事故が無ければ等級が上がって保険料は安くなり、保険を使用する事故があった場合は、等級が1〜3下がり保険料が高くなっていきます。
新規で申し込みをする時は、家族で他の自動車保険の等級が無い。もしくは10等級以下の場合は6等級からスタートとなり、同居の家族もしくは本人の契約で11等級以上の自動車保険があれば7等級から進んでいきます。
また等級による割引率は新規等級のみ、通常の等級とは違い年齢条件などによって変わってきます。
ここでは事故を起こして新規契約時の6等級よりも低い5等級以下になってしまった場合について紹介します。
保険会社は等級情報を共有している
事故で保険を使って更新時が5等級以下になってしまった場合、新規契約時よりも割引率が低くなります。この場合、「保険会社を変えたら6等級で加入できるのでは?」と思う人もいますが、各保険会社は等級情報は共有しています。
申し込み時や商談時にはバレなくても、契約直後に必ずバレてしまい、等級の違いによる契約条件変更と追加の保険料を徴収されます。バレないという事はまずありえませんので、甘く考え無いようにしましょう。
保険を解約して1年経過すれば、6等級で加入できる
5等級以下になってしまった場合、自動車保険の契約を維持し続けている場合は等級は1年で1つずつしか上がりませんが、保険を解約し、どこの会社の自動車保険にも加入せず1年以上経過すれば、6等級新規で申し込む事ができます。
ただし任意保険未加入で車を乗る事は、万が一、人身事故を起こしてしまった場合、数千万円〜数億円の賠償を実費負担しなければいけなくなるリスクがあるので、必ずやらないようにしましょう。
5等級以下は保険会社から引き受け拒否される事も
「現在無保険でも、加入できる保険会社はあるのでしょうか?」のページでも一部紹介していますが、事故で等級ダウンして5等級以下になった場合は、保険会社から引き受けを拒否される可能性が出てきます。
等級が低いほど保険会社の対応は厳しく、1等級まで落ちてしまうと、ほとんどの保険会社が引き受け拒否をされてしまい、対人賠償保険のみの加入など条件が大きく限定されてしまいます。
全般的には、通販型よりも代理店型の方が保険を受け入れてもらいやすく、5等級以下になった場合に最も最初に見直しがされるのが車両保険になります。
5等級以下になると保険料が高くなるので、もっと安い所の乗り換えようとする人もいますが、5等級以下の場合は保険料の安さ以前に引き受けをしてもらえる事を最優先しなければいけません。
夫がダメなら妻の名義に
自動車保険のグレーゾーンの盲点をついた質問がありましたので紹介します。
Q.車を買い換えるにあたって、既存の車は夫の名義で自動車保険も夫の名義。
昨年保険を2回使ってしまって、10等級から4等級へ落っこちてしまいました。
新しい車を妻の名義で購入して、自動車保険も妻の名義で新規加入すれば6等級で申し込めるのでしょうか?
この質問の答えを制度上で言えば、同居の家族で4等級の契約が直近1年以内にあれば、6等級新規では加入できません。ただし、自動車の車検証の名義も妻にする事と、事前に保険代理店に相談・交渉すると、6等級での加入が認められるケースもあるようです。
ポイントとしては、新しい車を購入・商談する段階で事情を説明し、6等級で保険に入れるなら購入したいというと、車の販売店でもあり、保険の代理店でもある営業スタッフが保険会社に交渉して認めてもらいやすくなります。
ただし、どれだけ交渉しても断られる事がある他、事前相談なしに妻の名義で加入してしまうと、必ず後からバレて4等級への変更や契約解除(引き受け拒否)の通知をされてしまう場合もあります。通販系ではまず認められないでしょう。
必ず、契約をする前に事前に保険会社に事情を隠さずに相談して、許可を取っておく事が必要です。