車を持っていないけど、定期的に人から車を借りて車を運転するなど、不特定多数の車に対して加入できる保険があります。

こういった自動車保険をドライバー保険といいます

本来は自動車保険は車に対して掛ける保険ですが、ドライバー保険は人に対して掛ける保険です。レンタカーや会社の車など、特定の条件を除いて不特定多数の車を運転する事ができるようになります。

ドライバー保険を扱っている保険会社

ドライバー保険は取り扱いがある保険会社は限られており、主に大手代理店型です。

●ドライバー保険を扱う主な保険会社

  • 三井住友海上
  • 損保ジャパン日本興亜
  • 日新火災
  • 三井ダイレクト
  • 共栄火災
  • あいおいニッセイ同和

ドライバー保険の補償内容

各保険会社によって内容が変わりますが、一般的に対人賠償、対物賠償、人身傷害のみの取り扱いとなっています

運転する車の修理代金を補償する車両保険に関しては、原則ドライバー保険では加入できませんので注意が必要です。

それぞれの保険の種類の意味が分からないという人は「はじめての自動車保険」のページでそれぞれの補償内容の概要を紹介しています。

ドライバー保険の保険料

ドライバー保険の等級制度

ドライバー保険には等級制度があります。通常の自動車保険と同様に、無事故期間や、事故で保険を利用した回数によって変わってきます。

新規加入の場合は6等級からはじまり、事故が無ければ1年に1つずつ等級があがっていき、最高は20等級です。事故で保険を利用すると、翌年の保険料が3等級下がります。

等級が高い程、割引率が高くなり、等級が低い程、割引率は低くなります。

通常の自動車保険と等級の引継ぎはできない

自動車保険とドライバー保険の等級は、相互に等級継承する事はできません
長年ドライバー保険に加入して、割引率の高い等級を持っていても、自動車保険に加入する際は新規等級からのスタートとなります。自動車保険の等級を持っている場合でも、同様に新規等級となります。

例外として共栄火災だけは、ドライバー保険で9等級以上となっている人のみ、自動車保険に新規加入する場合は通常よりも1等級高い7等級からスタートできる特典があります。

年齢条件は2種類

通常の自動車保険では、主に21歳未満(全年齢)、21歳以上、26歳以上、30歳以上、35歳以上などと、年齢条件で幅広いリスク細分化がされています。

しかしドライバー保険の場合は、21歳未満と21歳以上の2種類のみとなっています

保険料の一例(損保ジャパン日本興亜)

ここでは、損保ジャパン日本興亜のドライバー保険の料金例を紹介します。

●基本プラン(6等級)

 ・対人賠償・対物賠償:無制限(自己負担額なし)
 ・人身傷害:3,000万円(入通院定額給付金対象外)
 ・21歳未満:58,840円
 ・21歳以上:33,150円

●オススメプラン(6等級)

 ・対人賠償・対物賠償:無制限(自己負担額なし)
 ・人身傷害:3,000万円(入通院定額給付金10万円)
 ・人身傷害死亡・後遺障害定額給付金特約(1,000万円)
 ・21歳未満:63,100円
 ・21歳以上:36,270円

1日だけ乗りたい場合

通常のドライバー保険は、自動車保険と同様に1年単位の契約が必要です。1日など短期で乗りたい場合は、東京海上日動の「ちょい乗り保険」という1日単位の保険もあります。

詳しくは「自動車保険の短期加入」のページで紹介しています。

ドライバー保険の注意点

ドライバー保険は、加入すれば全ての車を運転してよいという訳ではありません。
ドライバー保険対象外となるのは次のようなケースがあります。

  • 自分の名義の車
  • 法人名義の車
  • レンタカー
  • 業務使用
  • 2ナンバーや8ナンバーの特殊車両

ドライバー保険は主に、友人・知人などから車を借りる為の保険となっています。
利用する際は利用条件に適合しているか、しっかり確認する事が必要です。