自動車保険は多くの保険会社が取り扱いをしています。最近では通販型自動車保険が増えて新規参入する日系企業や外資系保険会社も多いです。

自動車保険の会社を選ぶ中で、最低限の賠償補償をしてもらえれば充分と考え、安い保険会社を選ぶ方がいる一方で、高い保険料を払っても信頼できる保険会社を選んでいる人がいます。

こういった人は、保険会社が破綻した時のリスクも含めて保険を選んでいます。では、保険会社が破綻した場合のリスクは考える必要があるのでしょうか?

保険会社が破綻した場合

事故が無い状態であれば速やかに他社に切り替えがオススメ

自分自信が加入している保険会社が破綻した場合は、すぐに違う保険会社へ契約を切り替える事がオススメです。保険料金の割引率を決める等級については、破綻した保険会社で加入していた内容の等級を、他の保険会社で引き継ぐ事ができます。

中途解約をすると、返戻金が少ない、等級が上がる時期がズレるなどいくつか不利なケースもありますが、加入していた保険会社が破綻したら、ある程度は割り切って中途解約することがおすすめです。

このページの後半でも紹介しておりますが、他社に切り替えるかどうかを判断するタイミングとして、保険会社が破綻してから3ヶ月以内の決断がオススメです

自動車保険が破綻する前後に事故を起こした場合

問題が発生するのは、事故を起こして保険金が支払われていない状態で保険会社が破綻したり、破綻直後に事故を起こしてしまった場合です。

この場合の事故の保険金を誰が補償してくれるかという問題ですが、以下の2つのパターンがあります。

  • 救済する自動車保険会社が現れる
  • 救済する自動車保険会社がいなく、損害保険契約者保護機構の補償を受ける

保険会社が破綻した場合でも、その保険会社の顧客を取り込めるならと救済に手を上げる保険会社が現れるケースがあります。
この場合は、その救済する保険会社が原則10割の保険金を補償してくれます

破綻した保険会社を救済する他の保険会社が現れなかった場合は、国が被害者救済の為に運営している損害保険契約者保護機構にて補償されます。この場合、保険会社が破綻してから3ヶ月以内は10割の保険金が補償されますが、3ヶ月以降は8割の保険金しか支払われません。

前項で紹介している、3ヶ月を目安に他社に切り替えるという話はこの部分が関係しています。救済保険会社が現れればそのまま契約を継続してもいいですが、3ヶ月現れない場合はもう他に手を挙げる保険会社が現れる見込みもなく、保険金の受け取りも不利な条件となります

解約返戻金は戻ってくるのか?

保険会社が破綻した場合、解約しても、その解約返戻金を破綻した保険会社から払ってもらえない場合が多いです。この場合救済した保険会社か、損害保険契約者保護機構が対応します。

損害保険契約者保護機構の場合でも解約返戻金は8割しか補償されません。戻ってくることは戻ってきますが本来よりも不利な条件となります。

保険会社って本当に破綻するの?

有名な保険会社であれば破綻するわけないと思っている人も多いですが、実際にこれまで中堅規模の会社を中心に保険会社が破綻は実際にありました。

比較的最近では、2000年に中堅〜準大手とされていた第一火災海上保険が経営破綻。当時は金融業界も景気が悪かったこともあり、救済企業は現れる保険契約を全て損害保険契約者保護機構に移転されました。

このように実際に保険会社の破綻は起こりうる事です。

最近では損害保険を主力としていない会社や、外資系なども多く、破綻をしなくても自動車保険事業から撤退されてしまうケースもあります。