海外旅行に行った際に、国際免許などを取得して車を運転する場合の自動車保険について説明します。

滞在先によっては、車が無いと満足のいく観光ができないケースもあります。しかし日本で車を運転する場合とは勝手が違いますので、必ず自動車保険の事を事前に調べてから旅行に行くようにしましょう。

国によって、内容が変わってきますが、ここでは主にアメリカやヨーロッパの事例を元に紹介します。

日本の自動車保険は海外では適用されない

通常の国内の自動車保険では、他人の車を借りた場合でも補償を受けられる契約があります。ただし、これは国内に限定されていて、海外での事故については一切補償がされません。海外旅行の場合は、何かしらの形で自動車保険を別に手配しなければいけません。

海外旅行保険で自動車事故を補償するのはごく一部

海外旅行に行く場合は、何かしらの海外旅行保険に加入される人が多いと思います。しかし車の運転の事故に関しては、ごく一部の保険商品を除いて補償の対象外となります。

車の運転中も補償を受ける場合には、オプションで「自動車運転者賠償 (レンタカー特約)」などを付ける必要があります。こうした特約を扱っている保険会社は少なく、クレジットカードに付随したり、格安をうたっている海外旅行保険では取り扱いがないケースが多いです。まずは一度利用予定の保険会社に問い合わせをしてみましょう。

海外旅行保険のオススメはエース自動車保険(http://www.207207.jp/insurance/ace/)です。米国(ハワイ・グアム・サイパン・プエルトリコを含む)またはカナダにおいて、エース損害保険株式会社指定のレンタカー会社でレンタカーを手配した場合、レンタカー会社で加入している保険を超えた場合でも、対人1億円、対物500万円まで補償されます。

海外の強制保険制度

日本の場合は自賠責保険が強制保険となっています。補償内容は被害者1名に付き死亡賠償で3,000万円となっています。海外各国でも何かしらの強制保険がある場合があり、アメリカの場合では州によって内容も変わってきます。

例えばハワイ州では、強制保険だけでは対人2万ドル(200万円〜240万円程度)しか補償されません。

もちろん国によって賠償金額の相場は違い、日本は世界で見ても平均死亡賠償が1億円前後など最高水準となっています。海外では死亡賠償が国によって数百万円〜数千万円程度の事が多いですが、2万ドルでは決して安心できる内容ではなく、別途任意保険に加入する事が必要です

一般的には現地で手配する

日本国内から海外での交通事故の保険を手配できないケースが多く商品も限られてきます。そのため海外の現地で自動車保険に加入する事が必要です。海外の自動車保険の名称(日本で言う対人、対物、人身傷害、車両保険等)の一例を紹介します。

●LP

海外のレンタカーなどに基本セットされている強制保険(日本でいう自賠責保険)に当たる部分です。これだけでは満足の行く補償は期待できませんし、原則対人賠償のみが一般的です。

●SLI、LSI

LPの補償をアップさせるオプションで、日本言う任意保険にあたります。

●LDW、CDW

日本でいう車両保険にあたります。国によって盗難補償がされないケースもあるので、内容を確認しておく事が必要です。

●PAE、PAI、PPP

日本で言う人身傷害にあたり、運転者(旅行者)本人の補償になります。本人の怪我や死亡補償は車を運転中の事故でも、通常の海外旅行保険に加入していれば補償されます。重複加入すると無駄な保険料となってしまうケースもあるので、海外旅行保険の補償内容と比較して加入を検討しましょう。

●TP

盗難保険にあたります。主にヨーロッパの地域で車両保険にあたるCDWに盗難補償が含まれない為、別途TPをオプションで付けて加入します。

まとめ

海外では自動車保険に満足に加入する為には、現地手配が基本です。海外では日本に比べて免許取得のハードルも低く、事故に巻き込まれるケースや当て逃げ、ひき逃げのリスクも大きいです

日本から充実する補償を設定できる商品は限られているので、現地で手配者やツアーによる添乗員がおらず、ご自身の海外での語学力が堪能ではない場合、車の運転自体を慎重に見直す事も必要です。

それぞれの国で、何かしらの保険商品やレンタカーでのオプションがあるハズですので、現地の情報収集なども行い適切な補償が付く環境を作るようにしましょう。