保険の支払い対象となる事故の場合、保険を使ったほうが良い場合と、使わないほうが良い場合があります。

保険を使うと翌年度の等級が3つも下がってしまうため、少額の対物賠償事故や単独の車両事故など、等級によっては自分で支払ったほうが翌年上がってしまう保険料を支払うより割安になることがあるからです。

保険を使わなければ1つ等級が上がり、使えば3つ下がるので、等級の差は4段階も異なってしまいます。保険を使うか使わないかの判断は翌年1年分の保険料だけでなく、先3年分くらいの保険料で比較してみるのがよいでしょう。

車両保険を使った場合、使わなかった場合の比較

例1. 等級の比較的高い場合

等級が15等級で当年度の保険料が\67,810だったケースを例に取ってみましょう。

この場合、事故により保険を利用することで3等級下がってしまいます。保険を利用しない場合では、次年度に1等級上がります。これらの場合、保険料と等級は下の表のようになります。

それぞれの年で1万円強の保険料の差が出てくるため、3年間で4万円程度の差がでてきます。

そのため、損害額が5万円を超えるような場合は、保険を使ってもよさそうですが、3万円以下の場合には保険を利用しない場合には、保険を使わずに等級を上げたほうがメリットが出てきそうです

保険を使わない場合 保険を使った場合 差額
更新1年目

16等級(\66,200)

12等級(\80,910)

\-14,710

更新2年目

17等級(\60,280)

13等級(\71,770)

\-11,490

更新3年目

18等級(\57,390)

14等級(\69,980)

\-12,590

3年間の合計

\-38,790

例2. 等級の比較的低い場合

等級が低く、また年齢も若い場合を考えてみましょう。

当年度8等級で、保険料が\165,580だったとします。この場合でも事故で保険を使うと、次年度の等級が3等級上がってしまいます。この場合の3年間の保険料は下の表のようになります。

等級が低い場合、年齢条件の若い場合などでは保険料も高く、また等級間での保険料の差も大きいようです。そのため、保険を使用した場合と使用しなかった場合の年間保険料差が大きくなっています。年間で5万円ほどの差がでてきており、3年間では15万円ほどの差となっています。

損害額が10万円程度までなら使用するメリットはありそうですが、それ以下なら保険を使わないほうがよいかもしれません

保険を使わない場合 保険を使った場合 差額
更新1年目

9等級(\157,100)

5等級(\211,040)

\-53,940

更新2年目

10等級(\139,450)

6F等級(\192,890)

\-53,440

更新3年目

11等級(\136,650)

7F等級(\175,370)

\-38,720

3年間の合計

\-146,100

保険を使うか使わないかで迷ったら

保険を使うか使わないかで迷ったら、保険会社に連絡して相談してみましょう。
保険料のシミュレーションを行ってくれ、どちらが得かを教えてくれます。