
家を購入する人の中には新築にこだわって物件を探す人も多いです。
不動産物件情報を調べるにはアットホームやSUUMOなどの物件情報サイトの利用が定番ですが、新築物件はネットに出ていなかったり見つけづらい物件情報も多いです。
また、新築の場合は建売か注文住宅によって購入の流れが変わります。
新築の一戸建てを購入する場合の買い方、探し方、注意点についてまとめました。
希望条件に合う物件情報を把握して見つけるためのコツ
新築の一戸建ては以下の種類があります。
- 仲介(個人や分譲業者が売主の建売)
- 売主直売(業者が売主の建売を購入する)
- 土地を買って注文住宅を建てる
新築には建売と注文住宅(土地の購入)の2種類があります。
仲介物件の場合は、不動産物件情報サイトに登録されていることが多いです。新築物件情報だけではなく、土地情報もチェックしましょう。
売主直売の新築物件は、大きな土地に複数の一戸建てを建てる大規模な分譲住宅が多いです。売主直売物件は不動産物件情報サイトには登録されていないこともあります。
新築住宅を購入する時は、希望するエリアの売り物件情報や土地の情報など選択肢を全て把握することが大切です。
予算や周辺環境、立地など希望条件にマッチする物件を見つけたら、他の物件と比較せずに決めてもいいですが、多くの建売や土地の物件情報を知ると相場を把握しやすいメリットがあります。
新築の一戸建てを探すときのポイント
新築の一戸建て探すときのポイントは次のものがあります。
- 建売か注文住宅のどちらを第一候補にするのか先に決める
- 注文住宅の場合は土地より先に住宅展示場などに足を運び、家を建てるハウスメーカーや工務店を決める(目処を立てる)
- 完成前物件か完成済み物件で値段は変わる
簡単にまとめると、予算よりも立地や建物へのこだわりを優先するのか、希望エリアの中で限られた予算内に収まる家を探してお得に購入したいのか考えをまとめることが大切です。
注文住宅は土地よりも施工会社を先に決める
建売の場合は物件情報の検索や不動産会社から紹介してもらう流れになりますが、注文住宅の場合は土地と施工会社をそれぞれ探す必要があります。
注文住宅を希望する場合は土地から探すと、以下のデメリットがあります。
- 土地を先に決めると建築条件の制限など希望する建物を建てられないケースがある
- 建物の費用を認識していないと、予算を大幅にオーバーしたり建物のコストカットをして質の低い家になる
- 建物を建てるために必要な費用(外溝工事や地盤改良工事)の説明をされない
土地は主に不動産会社が仲介や直売で販売しています。不動産会社は契約を取ることを最優先するので、お客にとって都合の悪い話をしないことが多いです。不動産会社の用意している注文住宅のモデルプランは安さ重視の内容になっていたり、地盤改良工事の費用が含まれていないこともあります。
土地だけ先に購入すると、建物を建てる見積を出して思っていた状況と違ってしまい様々な問題が発生します。
先に住宅展示場や注文住宅を扱っている工務店を探すことからはじめて、どの施工会社にお願いしようか目処を立てておきましょう。
その後、土地を探して気になる土地を見つけたら、施工予定の業者にも相談してアドバイスをもらえば、土地を購入する前に総額費用の目安やその土地の問題点を把握できます。
建売価格の推移
建売の新築住宅は、完成前の段階から売り出すこともあります。完全に更地の段階から、建売を前提に注文住宅やセミオーダーを可能に販売方法を取ることもあります。
建売の場合、完成前と完成直後は相場より高めに価格設定しています。完成済み物件になってから一定期間売れ残っていくと価格を徐々に下げていく仕組みです。完成から1年以上経過すると、新築としての付加価値が下がって大幅に安くしないと売れなくなります。
建売の販売業者は長期在庫リスクを踏まえて、価格を下げながらなるべく完成してから時間を経過せずに販売しようとしています。
■新築価格の推移事例
更地の状態:3,980万円の建売プランor注文住宅
建設中:3,980万円
完成時:3,980万円
完成2ヶ月後:3,780万円
完成5ヶ月後:3,680万円
完成9ヶ月後:3,480万円
上記はあくまで一例ですが、完成前と完成直後までは表示価格の値引きは行わず、完成してから値引きを行います。完成後の期間だけではなく、内覧や問い合わせなどの反響も見て販売業者が適切な値引きを行います。
建売の場合は基本的に値引きを前提に建てていますが、売主からしてみれば少しでも高く売りたいので、完成前の段階から大幅な値引きには応じないことが多いです。立地に魅力を感じた場合は、割高に感じることがあっても早めに購入を決めることをオススメします。
人気の建売分譲住宅では完成前に完売してしまうこともあります。値段次第では購入検討するけど、今の価格であれば買う気のない場合は、値段の下がっていくことを期待して物件情報のチェックを小まめにしたり、不動産会社に値下げするときに連絡をもらえるようにお願いしておくとよいでしょう。
新築の一戸建て物件の探し方
新築の一戸建て物件の探すには以下の方法があります。
- 不動産物件情報サイトの閲覧
- 不動産会社のホームページの物件情報をチェック
- 希望地域に強い不動産会社に相談する
- 希望エリアを散策してみる
まずは物件情報をネットでリサーチしてみると良いでしょう。完成済みの建売物件を中心に、不動産情報サイトに登録している建売物件は多数あります。
また、アットホームやSUUMOなど業者が広告料を払って掲載する物件情報サイトだけではなく、大手やその地域に強い不動産会社のホームページからも物件情報をチェックしてみましょう。
大手は外部広告を出さずに自社のホームページだけで物件情報を公開していることもあります。また、新築の場合は完成前物件を中心にネットに出ていない未公開物件も多数あります。
より多くの選択肢を知っておきたい人や、すぐに売れてしまうような好立地物件を探している方は不動産会社を回るなど足で稼いで物件を探すことも効果的です。
また、希望エリア内を散策していると建売や土地の売り物件を発見できる場合もあります。特に土日はオープンハウスを開催しているところも多く、看板を出すなど新築の売り物件を探しやすいメリットがあります。
おわりに
新築物件はネットを中心にした物件情報検索と、不動産会社やハウスメーカー・工務店への相談を、同時進行で進めるとよいでしょう。ネットだけの情報で物件を絞り込むことはオススメできませんし、不動産会社からの提案のみに頼るのも危険です。
また、立地にこだわりが強ければ良い物件が出てきたらすぐに購入申込書を出す決断力も必要です。
新築の一戸建て購入で失敗する人は、滅多に出てこない好物件とか破格の価格など、不動産会社の営業トークに負けて早期決断をしてしまう原因が多いです。
私は3年以上、地域の不動産物件情報を頻繁にチェックしていますが、国内の空家率が上昇していることもあり、定期的に好条件の建売や土地の新着物件が出てきています。待てば何かしら違う好物件が出てくることも踏まえて、早期決断をしすぎないことが失敗しないコツです。
家を探す時間が長くなるほど、物件情報を見てすぐに売れる物件なのか、売れ残る可能性が高い物件なのかを見極められるようになってきます。