ブルさん@元車ディーラブルさん@元車ディーラ

私は2015年9月に中古の一戸建てを購入しました。(契約は6月)
ここでは、私が家を買おうと思っってから購入する物件を絞り込むまでの体験談を紹介します。
これから家を購入する人に少しでも役に立ってもらえればと思い記事にしました。

家購入のキッカケはなんとなく

私が家を買ったのは当時31歳で結婚2年目を迎えた時期です。当時は家賃6万3千円の賃貸住宅に住んでいて、子供もいませんでした。
結婚した当初から、いつかは家を買いたいと思っていて、賃貸に住み始めて1年経過した頃に、賃貸の更新月前に家を買おうかなとなんとなく考えたのがキッカケでした。

賃貸住宅で、妻と2人暮らしで安定した生活をできていたこともあり、妻に家を買おうと思う話をしたら前向きな回答をもらったことも大きかったです。

今思うと、賃貸の更新料は家賃1ヶ月分の6万3千円なので、家を買って毎年負担する固定資産税など維持費を考慮すれば、賃貸の更新料はそれほど大きな金額ではなかったと思っています。しかし、家を購入するのは早い方がいい面もあり、思い返しても家を買った時期は正解だったと思っています。

ちなみに賃貸に住み始めた当初は、家を買う時期の計画は何もしていなく、思い付きで家を買おうと思いすぐに行動へ移しました。もっと早く物件情報を見るなど準備期間を持っておけば良かったはと思っています。

ぼろぼろの実家を売って購入資金に当てようと計画する

私は姉と2人兄弟の長男で、姉は早いタイミングで結婚して実家を出ていました。私の親は晩婚で42歳の時に私を産んでいるので、家を買った当時で73歳と高齢でした。私の親はお金を持っていなく、実家も祖母の代で建てた築55年のボロボロの家でした。
悪質業者がリフォームをして必要な柱を切った影響もあり、2階は至るところが傾いていて、床全体が波を打っているような状態でした。

長男なので、将来的に実家を相続でもらって建て替えて住む選択もありましたが、家の状態は非常に悪くて、このまま放置させても数年後には限界が来て私に金銭的なしわ寄せが来る懸念もありました。
また、両親ともに軽くボケていて、父親は体力面の老化も著しく将来的な介護の問題も考えないといけない状況でした。

そんな中で物件情報を見ていた中で、地域のターミナル駅から徒歩7分ほどの好立地に、建物・敷地ともに広い中古住宅の売り物件に興味を持ちます。当初私が考えていた家の購入費用は、諸費用なしで2,500万ほどでしたが、気になった物件は3,500万円の売り出し価格でした。

予算オーバーでしたが、広い家だし実家を売却した資金と合わせれば、購入できるのではないかと考えました。

実家の売却査定は渋い。。。

私の場合は、家を買う前に実家の査定を受けました。実家を売って二世帯にすることを決めたワケではなかったですが、まずは実家を売って予算アップをする選択肢を持てるのか確認したかったです。

実家の名義は親ですが、親自身がお金を持っていなかったことや、家の状態が悪かったので、実家を売却して二世帯住宅を買うことに反対されない自信があったため、親への相談はせずに売却査定を受けました。先に親へ相談すると、その気になってしまう懸念もありました。

実家は最寄り駅まで徒歩3分の好立地ですが、土地は17坪程度の狭小住宅で2階建て、延床面積77㎡ほどでした。大きなセットバックがあり、建て替えをすると延床面積50平米程度の家しか建てられない問題があり、実家を普通の値段で売れないことは把握していました。
それでも、立地が良いので買取で1,000万円くらいになれば、気になっていた3,500万円の物件も射程圏内になると期待していました。

インターネットから不動産売却一括査定サービスを利用して、10社弱に査定申込を行いました。しかし、セットバックと土地の狭い難アリ物件を理由に断りの連絡が相次ぎます。
私名義の家ではなかった理由に断られた業者が1社あり、半数以上の不動産会社は買取および売却相談不可の回答がメールで届きました。中には、登記情報を確認して、後日連絡すると言われたきり、何も回答のなかった業者もありました。

熱心に対応してくれたのは、一括査定で10社弱に申込をしたにも関わらず、2社しか残りませんでした。2社の回答内容も買取であれば600万円くらいにしかならない。仲介で売りに出せば1,000万円以上の可能性もあるという内容でした。

家の物件探しをはじめる

実家の不動産売却一括査定サービスを行ったA社より、まずは話をしたいと提案されてオフィスへ出向くことになります。A社の営業マンからは、実家を買取で希望価格で売るのは難しいけど、今ある予算の2,500万円前後で良い物件があるので、内覧しに行きませんか?と提案されます。

一括査定で実家売却は想像以上に難しいことを理解できたので、A社の営業マンの提案にも納得できて、予算の範囲内で良い物件があれば検討しようと考えました。実家のこともあるので、できれば予算の範囲内で買える2世帯住宅。もしくは将来親を呼べる広い間取りの家が希望条件でした。

早速、その日のうちに新築と中古物件を内覧に連れて行ってもらえます。それまでは、簡単に不動産物件情報サイトを眺める程度でしたが、A社の紹介された物件はネットで確認できなかった物件で、ネット以外でも不動産物件情報はたくさんあることを知ります。

また、自分自身も本気で物件情報を探していたわけではなかったので、内覧した物件では前向きな話にはならず、自分でも色々探してみるのと、A社も希望条件に合う物件をピックアップしてみるという話で初日の商談を終えます。

その後は、私もインターネットを中心に熱心に物件情報を探すようになります。A社の営業マンも頻繁にオススメ情報をピックアップしてくれて、私もネットで気になった物件を伝えて内覧の手配をしてもらい、休日のたびに5件前後の家の内覧を行うようになります。

家を買う時は、売り物件を仲介で扱っている不動産会社を介して購入するものだと思っていましたが、不動産購入はどの仲介会社でも買い手側の仲介をできることを知ります。ネットで気になった物件をA社の営業マンに伝えると、全ての内覧を手配してくれました。

週に5~10件の物件を内覧しましたが、予算は少なく立地へのこだわり条件も多かったので、なかなか良い物件とは出会ませんでした。内覧には相当の時間をかけましたが、家は物件情報の写真や間取り図だけではなく、実際に見てみないと分からないこともたくさんあります。

結果的に内覧をいろいろ回って良かったと思っていますし、内覧することで必要な設備や立地条件、妥協出来る範囲など希望条件が明確になっていきました。

購入申込書の提出と、妻の家族からの反対によるキャンセル

予算の関係上、中古住宅を中心に物件探しを行い1ヶ月弱経過したころに、希望エリアから少し外れた場所に良い新着物件を見つけました。築15年の注文住宅で、太陽光発電とオール電化が付いている物件で、価格は2,650万円。

立地は希望していたエリアの隣の市で、最寄り駅の住所は希望エリアになり、徒歩20分という立地でした。木造2階建てで延床面積は85㎡ほど。リビングはキッチン合わせて10畳程度と狭く、各居室も全て7畳以下にした4LDKの間取りでした。

地元では評判の良い工務店が建てたようで、家の造りはとてもオシャレで、前の住人も綺麗に使っていました。1番気に入ったのは太陽光発電が付いていたことで、売り物件の不動産会社の話では、前の家主いわく、電気代はほぼかからない状況で、オール電化なのでガス代も不要とのことでした。

一戸建てに住んだら家が広くなる分、電気代とガス代で月に各1万円ほどを見込んでいたので、光熱費の安い家はとても魅力的でした。希望エリアから外れますが、最寄り駅周辺は利便性も高く、購入予算の範囲内だったので、その時点では今まで内覧した20件ほどの物件よりもズバ抜けて好印象を持ちました。

1階は10畳ほどのリビングダイニングキッチンと4.5畳の和室+ちょっとした収納程度なので、当初から両親を呼ぶことは難しいですが、将来親が1人になったら1階の部屋で受け入れられるだろうと考えました。

新着物件で、太陽光付きの中古住宅はなかなか売りに出ないので、購入申込書を出すべきだとA社の営業マンに促され、私と妻もこの家なら買ってもいいと思ったので、100万円値引きした2,550万円で購入申込書を提出し、その後A社のオフィスに行って住宅ローンの審査申込を行いました

この時点では私の親や妻の家族に相談もしていなく、太陽光の評判や家を買うときの注意点など気になること、不安なこともたくさんありました。
私は自営業でローン審査に不安もあり、審査に通ってから周囲に報告しようと考えていましたが、妻が「私のお兄ちゃんなら、家も買っているしラフに色々相談乗ってもらえるから、聞いてみたら」と言われて電話してみました。

まだローンに通っていないので購入申込書を出したことは伏せて、家を買おうと思っていて、決めようと思っている物件があると相談しました。
しかし、反応は私の思っていたものとは違い、「単独で住宅ローンに通らない可能性が高いのに家を買うなんてお前にはまだ早い、太陽光も冬や梅雨は最悪でオール電化にすると光熱費は高く付く。そもそもそのエリアは子供の平均学力も低い」など、全否定される内容でした。

物件にも反対、根本的に家を買うことにも反対という内容で、私も「ちょっと考えてみます」という回答で電話の話を終えました。そこから10分後、妻の携帯が鳴って相手は妻の親からでした。すぐに妻の兄が親に報告を入れたみたいで、親も反対されていました。

1番の理由は、私が自営業だったため、単独でのローン審査は通らず、フルタイムで働いていた妻と共同債務で家を買おうとしていたことです。妻の家族からの反対と物件そのものに反対されたため、翌日の朝にはA社に連絡して事情を説明した後のキャンセルすることにします。

先方には、ローン審査に落ちたことにして断りを入れてくれるとのことで、キャンセルに応じてくれました。

妻の家族の同意によって、二世帯住宅限定で家を探す

妻の家族からの反対は私の中では想定外のことでした。結婚して1年が経過したこともあり、もう自分の家族として1人前の独立した世帯を確立したと思っていましたが、冷静に考えれば娘の心配をするのは当たり前のことだと思います。

家を買うこと自体を見送る検討もしましたが、私の中ではもう家を買う気マンマンになっていた部分もありました。また、家を買うために行動を起こして身につけた知識もあり、以下の点から購入時期を数年遅らせることは不利だと思いました。

  • 購入時期を3年遅らせると35歳になるので35年ローンの完済予定時期が遅くなる
  • 結婚して1年が経過して子供を欲しいと思っていたので、将来妻がフルタイムで働けなる可能性もあった
  • 家を買おうと考え始めて、今払っている賃貸住宅の家賃がもったいないという思いが強まった
  • 時間が経過すると実家や親の体調面で大きな問題が発生する懸念もあった

単独で住宅ローンを組めるようになるには、私の勝手な想定ですが3年くらいはかかりそうな気もしていました。当時は31歳から32歳になろうとしている時期で、3年後だと35歳になります。35年ローンを組む場合、遅い時期にすると将来的な不安も大きくなります。

また数年後に仕事の安定している保証はないですし、何より妻の借入面の信用力で、3年後には子供ができて連帯保証人としてもローン審査に必要な信用力を失ってしまう懸念もありました。

しかし、妻の家族からの反対を納得させるには相応の理由が必要で、何よりも冷静にいろいろ考えると、親の年齢と実家の状態を考えると二世帯で両親を引き受けられる環境が必要だと考えました。

そこで、二世帯同居を前提にして、私の実家の問題もあるので購入したいと再度相談したところ、妻の家族も同意してくれました。
妻の母親と兄は反対する意見を曲げませんでしたが、妻の父が「誰だって嫌な親との同居を若いのに真剣に考えているのだから、その男意気を買おうじゃないか」と賛成してくれて、妻の母と兄も説得してくれました。

妻の父には感謝していますし、当時は私と妻もそれがベストの選択だと思っていました。しかし、実際に親と同居してみると嫁姑問題で難しいことも多く、予想以上に苦労しています。特に妻は無理に二世帯の家を買ったことに強い後悔をしています。

二世帯住宅を前提にした物件探し

実家を先に売却することは難しいので、今ある予算で二世帯住宅を探すのは大変でした。理想は玄関分離の完全二世帯ですが、中古物件そのものが少なく、予算に合う物件をみつけられませんでした。
広い間取りを中心に家探しを再開して、内覧で多数の売り物件に足を運びますが、限られた予算で良い物件は見つからず苦労します。

何か見落としている物件はないかと、不動産会社のホームページでいろいろと物件情報を探していると、大手不動産会社の専任物件で好立地にもかかわらず、セミ二世帯で2,980万円で売りに出ている物件を発見します。

予算オーバーしていたので、最初発見したときは見送りましたが、気になって1週間後に見たら2,780万円に値下げしていました。立地やセミ二世帯の設備など希望にマッチする物件で予算オーバーがあったものの、手の届く価格帯だったため、前向きに検討して購入を決めることになります。

この続きにあたる家を買う時の価格交渉や詳細の確認についてはコチラのページをご覧ください。
(家を買った体験談~購入物件を決めてから価格交渉と詳細確認をして成約するまで)

おわりに

私の場合は、親と実家の問題など特殊な事情もありました。家を買おうと思って行動を起こして感じたのは、購入する物件探しは想像以上に難しいことと、妻の家族を中心に周囲から心配される部分も多かったことです。

家を買おうと思っていろいろと行動をしてみると、35年ローンを組む方の大半は、完済予定時期が60歳以上になるので、早い段階で買った方がお得であることと、35年ローンにすれば月々の返済負担は少ないことを改めて認識できました。

家の購入に興味を持った場合は、まずは早い段階で物件情報や相場を調べるなどの行動に移してみてください。ただし、実際に内覧をまわる行動に移すと、家を買いたい気持ちが強まって、気持ち的な後戻りが難しくなります。

家族の状況や年齢、ローン審査など幅広いことを踏まえて、いつ家を買うのがベストなのか考えてみるとよいでしょう。