
私は2015年3月あたりから家を買おうと行動して、2017年6月に購入する物件を決めて契約しました。
購入したのは築22年のセミ2世帯木造住宅でしたが、購入する物件を絞り込むまでは、一度違う物件で購入申込書を提出してキャンセルしたり、妻の家族から反対されるなど大変なこともたくさんありました。
購入した物件を絞り込むまでの過程は前回の体験談で紹介しています。
(参考:私が家を買った体験談①:家を買おうと思ったキッカケと物件探し)
ここでは、購入を決めた物件情報を見つけてから、値引き交渉や詳細を確認して成約するまでの体験談を紹介しています。
ついに購入物件を決める!
前回までのおさらい
- 当初予定していた購入予算は2,500万円(諸費用含めず)
- 実家を売って二世帯住宅を考えていましたが、先に実家を売却するのは価格面で困難な状況
- 不動産会社A社が熱心に対応してくれて、これまで50件ほどの物件をA社の担当者とともに内覧で回っていた
それまでアットホーム、ホームズ、スーモをはじめ、不動産物件情報サイトを中心に、私自身で物件を探していました。A社からも、ネットには載っていない物件を含めて、私の発見できなかった物件を多数紹介してくれました。
それでも予算や二世帯に適している物件が見つからずに苦労していた中で、某鉄道系大手不動産会社のホームページより好立地でセミ2世帯住宅の物件情報を発見します。当初発見したときの売り出し価格は2,980万円でしたが、1週間後に見たら2,780万円に値下げされていました。
気になったのは駐車場無しになっていたことです。早速、それまで手厚いサポートをしてくれていたA社の営業マンに声をかけて、内覧の手配をしてもらいます。A社の方もこの物件は知らなかったみたいで、私が電話した日に現地の外観を見に行ったみたいで、とても良さそうな物件だと報告してくれました。
駐車場も付いていて、A社が周辺住民に聞き込みをして、前に住んでいた人は大きい車を停めていたという情報も仕入れてくれました。しかし、駐車場の出入り口は、近くのマンションの路地の敷地を跨がないと車の出入りができない問題がありました。
マンションの大家は元々は車の出入りを認めていましたが、大家が息子の代に変わったこととマンションの住民から苦情か来たことで、車の出入りは認めないという話になっていたようです。最終的にはマンションの出入り口に柵を建てられて、車は一切出入りできなくなってしまい、自転車・バイクと倉庫を置いて活用しています。
駐車場がなしになることと、セミ二世帯の設備の需要が少ないことで売れ残っていたようです。大手不動産会社の専任物件のため、広告をあまり出していなくて私の発見が遅れましたが、売り出し価格の値下げもするなど、2ヶ月ほど前から売りに出ていた物件だったようです。
内覧して好印象
中古のセミ二世帯物件は、売主が元々娘夫婦と同居するために建てた家のようですが、駐車場が1台しかなく車中心の生活だったこともあり、結果的に娘の旦那が近くで大きな建売住宅を買って、親と一緒に出て行ったそうです。
その後は違う住人が賃貸で住んでいて、最終的には1階の部屋で1人暮らしをしていたみたいです。過去に2つの世帯が住んでいた経緯がありますが、1階、2階ともに綺麗で、お金をかけて建てた注文住宅だと分かるほど、造りもしっかりして好印象を抱きました。
さらに、物件情報に記載はなっかったですが、ロフトが付いていました。入口は狭いです中は8畳くらいある大型ロフトです。私は趣味でサーフィン、バイク、バーベキューなど荷物が多く、実家も祖母の代が建てた家で荷物も多かったので、大型ロフト付きも決め手のひとつでした。
ロフトは建築時の申請をしていかったため、物件情報には載せていなかったようです。内覧で足を運ぶ重要性を改めて実感しました。すぐに私の親も呼んで2回目の内覧を行い、私の親も大絶賛してくれました。
地域のターミナル駅から徒歩圏内は、当初考えていた以上の好立地で、建物も綺麗だったため、妻の家族や私の姉も賛成してくれました。しかし、月極駐車場を借りる費用と、実家を売る前に家を買う必要性があったため、予算オーバーがネックでした。
専任物件は違う不動産会社から買うのは不利になる
これまで50件弱の内覧の手配をしてくれたA社の営業マンとは強い信頼関係を構築されていて、私と妻は「A社のTさんから家を買いたいね」と話をしていました。気に入った中古のセミ二世帯住宅は予算オーバーしていたこともあって、2,780万円から大幅な値引きを希望していました。
100万円の値引きは相場として当たり前で、過去の経験から200万円の値引きを目標値に設定しました。A社に希望価格を伝え、2,580万円なら即決すると伝えて、A社から専任物件で扱っているB社に価格交渉してもらいました。しかし、回答は値引きには一切応じられないとのことでした。
この時点で私は、B社の専任物件だからA社では条件が不利になると気付きます。
専任物件の場合、不動産仲介会社は売り手と買い手の双方から仲介手数料を取る両手取引を目指しています。専任であれば、他の業者に売り出し価格以下の条件で先に成約される心配のないため、他社が買い手の仲介をする案件には強気な姿勢で応じる業界事情があるようです。
A社は私が物件を気に入ったことを理解してくれたので、何度もB社に足を運んで頭を下げてくれたようですが、一切条件交渉に応じてくれないとのことでした。A社から買いたい気持ちも強かったですが、数百万円の価格が変わるのであれば背に腹を変えられません。
A社に報告を入れた上で、私からB社に直接連絡をします。
B社からは、専任物件を当社の仲介で購入した場合、2年間の建物、設備の仲介保証や、仮測量図を配布するサービスを行うと説明がありました。保証も魅力的ではありましたが、A社から買いたい気持ちも強く、値引きしないならA社から買いたいと伝えると、100万円値引きの2,680万円にすると提示がありました。200万円値引きを伝えると、さすがにそれは難しいと回答があり、もともと坪単価100万円のエリアでこれだけの上モノが付いてくるので、現在の価格でも破格だと説明されます。
一度、話を持ち帰って、商談結果をA社に伝えます。A社は私の気に入った物件を安く買えるのであれば、仕方ない部分もあるけど営業マンとしてどうしても諦めきれない。仲介手数料を50%値引きするので、多少の価格差は目をつぶって買って欲しいと言われます。仲介手数料の値引きを要求するつもりはなかったのですが、B社にA社からの提案を伝えて、50万円くらいの差ならA社から買いたいので、もう少し安くしてくれと伝えます。
B社からは、うちが仲介手数料の値引きをできるとしても15%くらいが限界。保証や値引き条件も踏まえてもう一度考えてくれと強く言われます。
B社からも仲介手数料値引きの話が出たことで、この辺が限界で、200万円引きは土地相場を考えても無謀だと思い、150万円引きを提示し、それでも絶対に無理だと言われ、最終的には130万円引きの2,650万円なら購入するし、無理ならすぐには決めないと最終提示します。
B社からは、さすがに売主とこれ以上の価格交渉は難しいので、仲介手数料を30万円値下げできないか上司に相談してみると回答があります。
そこから2日後に電話が来て、なんとか売主に30万円の追加値引きを承諾したので、正規の仲介手数料で決めてくれ回答があり、私も約束通り成約を決めます。
私が家を買った体験談の続きは、コチラのページで家を購入を決めてから引き渡しを受けるまでの話を紹介しています。
家を買った体験談③:成約から契約、引き渡しまで
体験談の完結版も是非参考にしてみてください。
おわりに
家は数千万円単位の大きな買い物ですが、A社の営業マンは熱心に対応してくれて、強い人情を持って仲介会社を決めようとしていました。結果的にはB社から決めて、申し訳ない気持ちになっていました。
A社には、実家の売却で媒介契約をお願いしたいと伝えましたが、結果的に実家を売るときはA社よりもB社の方が熱心に対応してくれて、好条件の話を持ってきてくれました。家を買った後も、水漏れが判明して仲介保証で修理してもらうこともあって、色々ありましたがB社から買って正解だったと思っています。
家を買う時の値引き交渉は、これまで時間をかけて物件を回っていた経験も生きました。時間と労力を使いましたが、最終的には強気な価格交渉を貫くことができて、それまでの行動は無駄ではなかったと思っています。
思い返してみても、B社がちゃんと広告に物件情報を出してくれていれば、もっと早く興味を持てたと思う面もありますが、結果的に気付くのが遅くなったことで安く買えました。その後、B社とは実家の売却で一般媒介契約を結びますが、B社からは3ヶ月だけでいいのでまずは専任で扱わせてほしいと強く言われました。
おそらく、B社はセミ二世帯の中古住宅を専任媒介契約して2ヶ月以上経過したため、焦りもあって無茶な価格交渉にも熱心に応じてくれたのだと思います。家をお得に買うには良い物件と巡り合うタイミングが重要で、不動産会社の事情や立場も認識することが大切だと強く感じました。