
私は2015年9月(当時31歳)に家を買いました。
家を買おうと思ったきっかけは、結婚して賃貸に2年弱住んで、賃貸の更新時期の前に将来のことを考えればマイホームを買った方が良いと思ったからです。
結婚して一定期間経過して、今の妻とこの先も夫婦生活を続けられるという自信を付けたのと、賃貸で家庭を持つ一家の大黒柱として今の収入で生活費をやりくりできた実績ができたことが大きかったです。
私の周りも、似たような境遇で家を買おうとした方が多いように感じます。私の体験談や、周囲の人の状況などの体験談を交えて、どういう時にマイホームを欲しいと思って踏ん切りをつけられたのか紹介します。
マイホームを購入するキッカケ
一部では生涯賃貸派という考えを持っていたり、将来的に相続などで実家をもらえばいいと楽観している方もいますが、半数以上の方はいつかはマイホームを欲しいと考えているものです。
私は若い頃に仕事の都合で一度実家を出た経験がありますが、結婚が決まる前までは実家に住んでいました。結婚するときは、ファミリー向けの家に賃料やローンと光熱費、食費を払って生活することに多少の不安も抱えていました。
私は長男で親も高齢なので、賃貸に住んで将来的に実家をもらう選択肢もありましたが、実家は築55年と古く親が住み続けることすら困難な状況で、親は大規模リフォームや建て替えをするお金も持っていなかったので、実家をどうにしかしないといけない考えもありました。
将来のことを考えると、結婚してすぐに持ち家にした方がいいという考えもありましたが、独身の時に同棲をした経験もなかったので、まずは賃貸で一定期間住んでみようと思い、賃貸で安定した生活をした実績ができてから、家を買おうと本気で検討しました。
結婚生活を2年弱送った時期的な影響が大きいですが、ほかにも様々な要因が合わさって最終的に家を買おうと踏ん切りをつけられました。
ローンのことを考える
ほとんどの人は、若いうちにマイホームを一括で購入できるだけの貯金を作れないので、住宅ローンを利用します。一般的な住宅ローンは最長35年です。短くすることもできますが、将来収入が払っても対処できるようにボーナス払いなしでローン期間を長くする方法が主流です。
35年ローンを組もうとした場合、ルール上は45歳まで可能ですが、現実的な完済時の年齢や繰り上げ返済で60歳を目安に完済することを考えると、35歳までに家を買うのが理想とされています。
35歳をひとつのターニングポイントに設定して、結婚などの時期を考慮して20代後半〜30代中盤に家を買う方が多いです。
配偶者を連帯保証人や連帯債務者にしてローンを組む
夫婦共働きの世帯が増えていて、夫名義で住宅ローンを利用するときも、妻を連帯保証人や連帯債務者にするケースが増えています。
私が家を買った時も、単独で希望する条件の借入ができるか不安がありました。妻の収入も合算してローンを組む場合、子供ができる前にローン審査を受けて、家を買ってしまいたい気持ちがありました。
夫だけの収入で問題無いケースや、妻が公務員や大企業勤務など出産や育児でも安定した労働環境を用意できれば問題ありませんが、子供ができてから妻の働き方や収入に変化が出そうな場合は、子供ができる前のフルタイムで働いている段階でローンを利用した方が有利です。
私の周りでも、夫の単独審査ではなく、子供ができる前に妻の収入も利用してローンを通して家を買う方の比率が高いです。
転職前に家を買う
私の身近な知人のケースを紹介します。既婚者で40歳を過ぎても子供ができず、夫婦ともに無理して不妊治療を受けてまで子供は欲しくないという考えもあったそうです。
奥さんは、ずっと家にいるのは暇だから最低限は何かしら仕事をしたいという考えを持っていて、旦那さんは子供がいないなら無理して長年勤務した会社に残るのではなく、緩い働き方をして夫婦の時間を楽しみたいという考えがあったようです。
そこで旦那さんは転職を決意しますが、正社員以外の仕事に就くとローンを組めなくなるので、長年勤務した会社の在職中にローンを組んでマイホームを購入し、その後退職をしたようです。
ローンを組んですぐに退職する行為はオススメできる方法ではないですが、将来的な働き方に変化を希望している場合は、ローンを組めるうちに家を買おうとするケースもあります。
周囲の影響を受ける
結婚適齢期は決まっていて、私の付き合いの古い友人も同じような時期に結婚した方が何名かいます。身近な友人、同僚などの結婚、出産、家を買う時期はとても気になるもので、少なからず影響を受けるものです。
私の1番の親友も結婚に前向きではなかったですが、私が結婚すると伝えたら数ヵ月後に婚約していました。
また、別の20年来の付き合いのある友人は当面は賃貸で住み続ける予定で、持ち家に対して批判的な持論を私に話をしていましたが、私が家を買ったら翌年に家を買っていました。「お前が家を買ったのを見て、俺も考え方が変わって家が欲しくなったよ」と言ってました。
結婚、出産、マイホーム購入は似ている部分があり、タイミングが早すぎると苦労することもありますが、将来は歳を取っていき最終的には若い頃のような働き方ができない年齢になることが決まっているので、時期を遅くしすぎると不利なことも出てきます。
全体の平均を調べて参考にするというよりは、身近な人と比較してマイホームを購入する時期を決めたり、本気で家を買おうと検討を始めて踏ん切りを付ける方が多いです。
重要なのは経済力と将来性
家を買うキッカケは年齢や結婚、出産などのタイミングの影響も大きいですが、最終的には「経済力」と「将来性」の2点をクリアしていないと踏ん切りをつけられません。
経済力は希望するマイホームを買うためのローン審査に通るかがポイント。将来性は、ローンを組めたとしても安定したローン返済を続けて円満な家庭を築けるかという本人の自信や自覚です。経済力と将来的な自信を兼ね備えていれば、どんなタイミングで家を買っても問題ありません。
私の知人では48歳で、子供が2人いる4人家族で3階建て3LDKの家を買った人がいます。上の子は23歳、下の子は19歳というタイミングで家を買いました。
結果的に上の子は家を買ってから2年後の25歳で結婚して家を出て、下の子は8年後の26歳で結婚して自立していき、現在は夫婦2人で住んでいて3階の部屋が余っている状況です。
それでも購入者は後悔している様子はなく、子供が出て行くのは想定していて、結婚という理由で出て行ったことを嬉しく思っている様子です。48歳で家を買った人の場合、経済的な問題があり、子供が小学生の時には大きな借金を作ってだいぶ苦労していました。
その後、堅実に立て直して借金を完済して、借金を理由に転職した仕事も安定してきて、下の子が専門学校に進学して子育てにお金のかかる時期の目処がたったため、マイホームを購入する踏ん切りをつけられました。
35年ローンは組めないので月々の返済額もそれなりにあり、ローン完済時期は70歳以上のため、60歳を過ぎた現在もペースを落としながら働いています。
48歳からローンを組んでマイホームを購入したことを後悔している様子は一切なく、正月には子供家族が集まって、3階に泊まることを楽しみにしています。
家を買うタイミングには理想的な時期もありますが、経済力や人生の中で発生する問題は人それぞれなので、どんな時期でも経済力と将来性の問題をクリアできた時は最適な家の買い時だと言えます。
おわりに
私自信と私の周辺の人の経験を中心に、マイホームを買おうと思ったキッカケや踏ん切りを付けられた要因を紹介しました。私の周りには家を買ってすぐに手放して失敗したケースはないのですが、中古物件情報を見ていると築浅物件の売り情報も意外と多いことが分かります。
私は家を買う時に築浅物件を何件か見に行きましたが、離婚や経済的な問題で家を手放したと思われる売り物件が複数ありました。
マイホームを買って、ずっと住み続けられると思える決め手は、家族関係や仕事など人それぞれ違います。家族とか、周囲の知人からの影響など、特定のことだけを意識するのではなく、幅広い視野を持って総合的に判断した結果、家を買う踏ん切りを付けることが理想です。
私の経験上、家を買おうと思う気持ちはなるべく早く持つことが大切です。周囲からは「まだ早い」と言われることもありますが、家を買う目的を持つと仕事や浪費などの意識も変わっていきます。