
私は2015年8月に中古でセミ二世帯の一戸建を購入しました。
総合的に判断して家を買って良かったと思っています。
しかし、後悔した点が一切なかったワケではありません。
私の体験談や、家を買った友人・知人の話を元に家を買って後悔するポイントと後悔しないための注意点を紹介します。
これから家を買う人は参考にしてみてください。
家を買った私からの後悔しないためのアドバイス
家を買って後悔するポイントは次の種類があります。
- 家族構成に対する家の問題点
- 立地
- 設備
よほど不便で古い家の場合は設備に対して後悔する人もいますが、設備はリフォームで対処できますし、多少不便な設備でも生活していれば慣れてきます。
家を買って後悔するポイントは、家族構成に対しての問題や立地に関することが多いです。
二世帯(親と同居)は難しい
私は親(夫側の両親)が高齢で、実家は築55年で2階が傾く状態だったこともあって、セミ2世帯の家を購入して現在は親と同居しています。多少は予測もできたことですが、嫁姑問題が発生して、妻は2世帯の家にしたことを強く後悔しています。
これは私の家庭だけの問題ではなく、周囲で2世帯の家を買った人も後悔しているケースが多く、2世帯住宅を購入したけど、その後2世帯を解消された方も多数います。
ひとつの家の中で女性が2人いる環境は問題が発生することが多く、特に夫の母(姑)と妻が良好な関係を築くのは難しいです。私も同居する前は、妻と私の母親は上手く付き合えている印象でしたが、同居してみて予想以上に関係は悪化しました。
知人には妻の母親と夫婦の3人で同居をしている方もいますが、女性は自分の母親とは仲良くやっていけるもので、夫と妻の母は同居しても2世帯解消するような事態に発展することは少ないです。
最近では完全分離型の2世帯住宅が増えていて、私の友人も夫側の実家を建て替えて、玄関2つの完全分離2世帯住宅を建てた方がいます。玄関1つのセミ2世帯に比べると関係は悪くなりにくいですが、それでも何度かトラブルになったことがあったようです。
その友人の場合は2階で夫婦喧嘩をしていたら、声を聞いた親が入ってきて、興奮していた妻が日頃の不満を親に直接暴言にして伝えてしまったようです。また、2階の子供世帯の家には大型ロフトがあって、1階に住む親の荷物も置いているため、親が2階の家に入ってくることも頻繁にあるようです。
家を買った直後は、子供を1階の親に預けることが頻繁にありましたが、最近では嫁姑の仲が悪くなって、子供を1階に住んでいる親に預けることはほとんどないようです。
私からのアドバイスとしては、親と同居の2世帯は極力控えるべきです。私は実家の状態が悪い問題もあったので、現実問題を考えると自分の家族だけで暮らす家を買っても問題が出ていたと思いますが、それでも時間を巻き戻せるなら2世帯以外の方法を取りたいと思っています。
嫁姑は同居して一切のトラブルなく生活できる可能性はほぼ100%ありませんので、玄関ひとつでキッチンやお風呂を共用で使う状況の2世帯同居は想像以上に難しいと思って慎重に検討してください。
間取りに関する問題
家族構成や生活環境に応じて必要な部屋を持っておくべきです。家を買ってから後悔する事例では、部屋の数が少ないことによる問題が多いです。
私が買った家は2階が私(息子)の家族の専有スペースになっていて、実質的な間取りは1LDKです。リビングは14畳と広く、将来的に部屋を2つに分割することを考えてドアは2つあって、壁を新設しやすいように柱を組んでいます。
将来部屋を増やすことを想定した広い部屋は、一戸建てでよく使われる方法ですが、実際にリフォームして部屋を分けている人の話はあまり聞いたことがありません。
しっかりした壁を新設するリフォームは数十万円の費用がかかりますし、私の場合は将来的には二世帯解消も検討したいので、リフォームでお金をかけることに抵抗を感じています。
私は家でパソコン作業の仕事をすることも多く、できれば独立した仕事もできる私自身の部屋も欲しいですし、将来は子供部屋として最低でも一つ。現在は子供1人ですが遠い将来を見据えると子供部屋も2部屋くらいほしいです。
つまり、理想と現在の間取りを比較すると3部屋足りない状況です。リビングが広いので、今の間取りでも生活をすることはできますし、人は今あるスペースで工夫しながら生活できる能力を持っています。
家を買うときは多少は妥協できると思って軽く考えていましたが、家を買ってから考えると部屋数に余裕のある間取りの家にしておけばよかったと後悔しています。
私以外にも子供が増えたり成長することで今の家では狭いと感じて、購入した家を売却して住み替えを検討する方が多いです。若いファミリーの場合は、多少は購入予算を高く設定してでも、広くて3LDKや4LDKなど部屋数の多い家を買っておくと後悔するリスクが少ないです。
公共交通機関を利用するなら立地にこだわる
私が買った家は、地域のターミナル駅から早歩きで徒歩10分ほどの立地で、周囲から好立地と言ってもらえることも頻繁にあります。
家を買うまでは、ターミナル駅から私鉄で3駅(8分くらい)の駅から徒歩15分ほどの場所に賃貸で住んでいました。賃貸で住んでいたころは、住めば都で静かで住みやすいと感じていました。もし近くに安い一戸建の売り物件があれば買っていたかもしれません。
しかり利便性の良い好立地の家を買って、立地の重要性を強く実感しています。妻は電車通勤なので今の家の立地に満足していて、もう賃貸だった頃の家には戻れないと言っています。
家を買う前はマンションは絶対に嫌と言っていましたが、今の家に住んでからはもっと駅の近くならマンションでもいいと考え方も変わりました。
栄えているターミナル駅に徒歩圏内なので、外食や買い物など何をするにも車に乗る機会が減るので、ガソリン代や消耗品代などの車の維持費も安くなり、立地が良いと金銭的な恩恵も多いことがわかりました。
車中心の生活であれば、不便な立地でも問題はないですが、電車やバスなど公共交通機関を使う場合は、日々の交通費の問題だけではなく、通勤や買い物など移動に対しての時間が短くなるメリットもあります。
長く住み続ける家であれば、多少予算を上げてでも立地の良い家を買うことをオススメします。
ちなみに私の知人では、土地代の安いことを理由に、駅までバスで20分以上かかる不便な場所に家を買いましたが、不便すぎることを理由に新築で家を買って2年ほどで売却してしまいました。
2年ではローン元金の減った額で購入時の諸費用分もカバーできないですし、大きな損失が出ていたハズです。
安い家を見ると多少の不便は我慢出来ると簡単に考えてしまいますが、立地は日々の生活に大きな影響を与える部分なので、なるべく駅チカなどの好立地の家を買うとよいでしょう。
好立地の家は人気が高いので、家を買った後も価値が下がりにくいメリットもあります。
市町村によって子育て支援など待遇が変わる
私の知人で、市の境目付近に家を買った人がいます。ボールを投げれば、隣の市になると状態混じりに話していましたが、どうせなら隣の市にすれば子育て支援が充実しているので失敗したと話をしています。
また、その近隣のエリアに家を買った親戚もいますが、最寄り駅は隣の市になるので、駅の近くの便利な場所で保育園を利用できないと悩んでいます。
もう1件、知人の体験談を紹介すると、東京23区内にこだわって一戸建てを買った人がいますが、駅チカだと予算オーバーになるので、最寄り駅まで徒歩17分で、さらに通勤は地下鉄を何本か乗り換えないといけない不便な場所に家を買いました。
結果的に通勤では、ドアTOドアで1時間弱かかっているそうです。
日常的な利便性は、市町村の境目で大差はないですが、子育て支援や利用するサービスで、市町村によって待遇が大きく変わることもあります。家を買うときは駅までの距離だけではなく、市町村ごとの子育て支援の内容や、自治体の財政状況も考慮して検討するとよいでしょう。
また、同じ市町村の中でもエリアによって治安や子供の平均学力が大きく変わることもあります。住むエリアの特性を理解していないと、家を買ってから後悔することが多いです。
新しい家は維持が楽で光熱費も安い
私は築20年の中古住宅を購入しました。注文住宅で建てた人が売主で家を買うときは、こだわりポイントをいろいろ教えてくれました。
新築当時の建築費は3,500万円近くかけたそうで、家を買うときは魅力的な建物に感じていましたが、住んでみて流行の新築注文住宅の方が利点が多いように感じています。
外壁は当時流行のモルタル外壁で、断熱材も最新の家で使われているものより性能が低いです。外壁はヒビ割れしやすく、外壁塗装に気をつかいますし、夏は暑くて冬は寒いので冷暖房の光熱費もそれなりにかかります。
お風呂は大理石を使った広い洗い場になっていましたが、冬は寒くてユニットバスの方が掃除は楽だったと思っています。
家の購入費用が安いので中古の方がお得だと考えていましたが、新築であれば冷暖房に関する光熱費も安いですし、節水トイレであれば水道代も節約できます。
外壁や水回りなど家のメンテナンス費用も新しい家の方が利点も多いですし、総コストを考えれば新築の方が良かったと思っています。
中古には価格が割安で長い目で見てもお得ですが、家を買ってから後悔するリスクは新築の方が低いと思います。
新築?中古?どっちが得?~中古住宅購入者が語る新築をオススメする理由~
まとめ
家を買ってから後悔するポイントは、生活環境に関する問題と生活費の問題があります。このページでは主に生活環境に関する問題を紹介しました。
生活環境については、家の購入費用を高くするほど後悔する可能性は低くなります。しかし、無理して収入に見合わない家を買うと、今度はローン返済額で生活費が圧迫されて後悔する可能性も出てきます。
身丈にあった家を買うことも大切ですが、予算の都合で条件を妥協するほど、家を買ってから後悔するリスクは高くなります。どう折り合いをつけて購入する家や予算を決めるかは、人それぞれの環境や価値観によって変わります。
ただし、家を買う前は妥協できると思っていたことでも、家を買ってから大きな後悔をするケースはよくあります。特に以下のケースはローン完済前に家を売って住み替えるケースが多いので慎重に検討してください。
- 二世帯(親と同居)
- 家族構成に対して狭い間取り
- 不便な立地
- 築年数の古い家や、メンテナンス状況の悪い中古住宅
上記に当てはまるときは、家を買った経験者など周囲の人から話を聞いて、本当に住んでからも妥協できることなのか、しっかり考えて家を購入するとよいでしょう。