
家を売るときは、不動産仲介会社の担当者、売り主、買い主が全員立ち会い、不動産売買契約を交わします。
また契約前に取り決めをした日を目安に、売買契約から2週間〜2ヶ月後に物件の受け渡しを行います。
家を売るときの必要書類は、売買契約時に必要なものと、引き渡し日に必要なものがあります。
ここでは、不動産を売るときに必要な書類について紹介します。
売却時に必要な書類は、不動産仲介会社の担当者から案内されるので、実際に売るときは担当者の指示に従って書類を用意してください。
家を売るために必要な書類
家を売る時の書類は、権利証と実印さえあれば、あとは買い手が決まってから不動産会社の指示に従って、印鑑証明など必要書類を揃えていけば問題ありません。
ただし、家を高く売るには、必要な情報をオープンにしておく必要があります。不動産会社の査定を受ける時点で、家の建築時や購入時に発行された書類、住宅ローン残高の証明書類などを一式揃えておくとよいでしょう。
ここでは、用途別に家を売るための必要書類をまとめました。
不動産売買契約時に必要な書類
・印鑑証明(売り主および共同所有者全員のもの、発行から3ヶ月以内)
・実印(売り主および、共同所有者全員のもの)
・身分証明書
・不動産の権利証(登記済権利証・登記識別情報)
・現金(印紙代、仲介手数料など)
・住民票(登記上の住所と現住所(印鑑証明の住所)が異なる場合)
・委任状(売り主本人が売買契約を行わない場合)
以前は身分証明書の提出義務はありませんでしたが、2008年に犯罪収益移転防止法が施工されてからは、売り主・買い主双方の身分証明書を提出するように法律で義務付けられています。このほか、売買契約書の内容や物件の状況によっては、別途必要な書類が発生するケースもあります。
不動産会社の指示に従って書類を揃えましょう。
引き渡し日までに必要な書類
引き渡し日当日までは、権利証などは売り主が管理し、引き渡し日に残代金の受領と同時に、不動産を買い主に移転登記する必要書類を司法書士に渡し、当日中に移転登記を行います。
■必ず用意する書類
・不動産の権利証(登記済権利証・登記識別情報)
・印鑑証明
・実印(司法書士への登記手続きに関する委任状に必要)
■状況によって必要になる書類
・住民票(印鑑証明の住所と売却物件の住所が異なる場合)
・固定資産税の評価証明書もしくは支払い領収書
・抵当権抹消に関する書類(住宅ローンを組んで残高や抵当権が残っている家を売る場合)
・土地測量図・境界確認書(売買契約後に売り主負担で本測量を実施する場合)
基本的に、売買契約時に不要で引き渡し日に必要な書類は、事前に不動産会社が不備がないか確認してくれます。引き渡し手続きも不動産仲介会社の担当者の指示に従って準備を進めていきましょう。
販売活動に必要な書類
販売活動に必要な書類は基本的に全て任意です。不動産売却に必要な情報のほとんどは、登記事項証明書を取得すれば確認できます。不動産会社は査定や売却相談を受けた家は、独自に登記事項証明書を取得してからお客と話をします。
私が家を売ったときは、週末にネットで一括査定を申込をして、業者から来た連絡内容は「まずは登記情報を確認したいので、月曜日以降まで対応を待って欲しい」といった内容が多かったです。
ただし、実際に現地査定を受けて買取価格や売り出し価格を決める際は、家の情報に関する書類はなるべく多く揃っていた方がいいでしょう。
また、不動産仲介会社によっては、不動産媒介契約(仲介で売り出す際の契約)をする際に、住宅ローンの残高証明やアピールポイントで挙げたリフォーム履歴など、特定の書類を提出するように求められるケースもあります。
家を売る際は、現地査定を受ける前に揃えられる範囲で、以下の書類を用意しておくとよいでしょう。
・不動産の権利証(登記済権利証・登記識別情報)
・固定資産税支払いの領収書
・土地測量図・境界確認書
・建築確認申請書・検査済書
・家を購入したときのパンフレットや広告
・リフォームをした際のパンフレットや明細、領収書など
・住宅ローンを組んだときや、繰上返済時に発行される返済計画書など
・長期優良住宅を証明する書類や耐震証明書など
ここで紹介していない書類も含めて、家を売るときは、取得時に不動産会社やハウスメーカーから発行された全ての書類を用意しておき、プロの不動産会社に見てもらうとよいでしょう。
腕の良い不動産会社であれば、登記情報と建物を見ただけで、この家はこんな特典がある可能性があるなどと見極めて徹底したリサーチをしてくれますが、大半の不動産業者は書類提出や提示をしなければ、何も考えずに登記情報だけの条件で査定価格を算出してしまいます。
おわりに
家を高く売るには、日頃から土地、建物、リフォームに関する書類を全て一つにまとめて管理しておくことが大切です。権利証など簡単に再発行できないものもあるので、家を売る書類で不安要素があれば、前もって不動産会社に相談をしておきましょう。
私が家を売ったときは、建物の価値がなく瑕疵担保責任もつけない条件で売ったので、書類を揃えるのに苦労しませんでした。建物の価値がある家の場合は、書類を用意できるかどうかで価値が変わるので、事前に必要書類の整理をしておきましょう。
家を売るときは不動産会社の指示に従って書類を揃えていけば問題ありません。これから家を売る場合は、家のアピールポイントの見落としをされないためにも、複数の不動産会社から査定を取っておくとよいでしょう。