ブルさんブルさん

家を売るときに内覧希望者が現れたときは大きなチャンスです。なるべく断らずに家の中を綺麗にするなど、できる限りの対応を心がけましょう。

すでに空家になっている物件を売るときは、鍵を不動産業者に管理してもらうことで、自由に内覧の案内をしてもらえます。空家を売る場合は、予約なしに業者が内覧顧客を連れて来ることが多いので、いつ来てもいいように不用品は処分して掃除をするなど、家の中をなるべく綺麗な状態にしておきましょう。

内覧で難しいのは居住中の家を売る場合です。内覧についての注意点やコツを調べてきました。

家を売る時の内覧は大チャンス


家を買う人の大半は、間取図や写真で興味を持ったら、購入前に必ず内覧で一度は現地を見るものです。家を売るときは、内覧の対応もできる環境を整えましょう。

内覧希望者が現れたときは、なるべく断らないようにすることと、最低限の掃除と整理整頓をするようにしましょう
内覧を受け入れられないのであれば、まずは非公開で売りに出すなどの配慮も必要です。

内覧は立ち会うべき?

居住中の家の内覧するときは、立ち会う方法と、外出して内覧対応は不動産業者に全て任せる方法があります。
セオリーとしては、1回目の立ち会いは居住者は外出していた方がいいです。同じ方が2回目に内覧で訪れるときは、立ち会うようにしましょう。

内覧にオーナーが立ち会うと、訪れた方は気を遣って家の中を自由に見れません。もし、押入れの中やお風呂場などを見られたくない場所があるときは、あらかじめ不動産業者に相談しておきましょう。
内覧は30分前後で終わることが多いので、合鍵は事前に不動産業者に渡すなどして、スーパーへの買い物など内覧時間に合わせて1時間ほど外出するとよいでしょう。

同じ方が2回目の内覧を希望した場合は、購入を前向きに考えていると期待できます。2回目の内覧はオーナーも立ち会いをして、希望者への挨拶をしたり、質問に直接答えてあげるようにしましょう。

内覧に立ち会うときの注意点

内覧で立ち会うときは、購入希望者に対して好印象を与えられるように、丁寧な対応をしましょう。最初に顔を合わせたときは、しっかり挨拶をして、帰るときには「あなたみたいな人に住んでもらえたら嬉しい」などと、売り手側は内覧者が購入してくれることを歓迎するような一言を添えると効果的です。

内覧で立ち会う場合でも、玄関で挨拶をしたら、その後家の中を見て回るときに同席はせずに、玄関やリビングなどで不動産業者の案内が終わるまで待っているようにしましょう。

オーナーが積極的に家の説明をすると、「売れずに焦っている」、「わずらわしい」などと悪い印象を持たれます。内覧に立ち会うときは、積極的に家の説明をするのではなく、聞かれたことに答えるスタイルを取りましょう

家のアピールポイントを伝えるときは、内覧者の年齢や家族構成を考慮します。既に子供が中学生以上の家庭に小学校が近いとアピールしても意味がないですし、産まれたばかりの赤ちゃんがいる家庭に中学校の話をしても印象に残らないでしょう。

内覧希望者はある程度はその物件の周囲のことも調べてきているものです。夏には花火が見える話や、近所の人がみんないい人など、住んでみないと分からないことをアピールすると好印象を持たれやすいです。

私は家を買うときに、おばあさんが1人暮らしで居住中の家に1回目の内覧で足を運んだら、おばあさんが立ち会って全ての部屋に同席して、ずっと話しかけられました。家の中も整理整頓をしていなく、荷物が散乱している状況でした。家の立地も良くて価格も手頃のため、興味がありましたが、内覧を終えた妻から、この家は嫌だと即答がありました。

家を売るには、内覧で訪れた家をストレスなく見てもらう努力と、立ち会うのであれば、オーナー自身が内覧者から「この人と不動産取引をするのは不安」と思われないように注意しましょう。

内覧で来た購入希望者に良い人だと好印象を与えられれば、その後価格交渉に入ったときに、思い切った値引き希望を提示されにくくなるメリットがあります。内覧で立ち会ったときに、オーナーや家に対して悪い印象を持たれると、大きな値引き希望を提示されて、応じてくれなければこの物件は諦めるといった交渉余地の無い条件相談になってしまいます。

突然の内覧でも極力断らない

私が家を買ったときは、物件情報で空家か居住中、引き渡し希望日は全てチェックしていました。
居住中ということを認識していた場合でも、売りに出している物件であれば、いつでも内覧できるのが普通だと思っていました。内覧希望を断られたり、希望日以外を提示された場合は、こっちが大きなお金を払うのに、売主のペースでないと話を進まないのは嫌だなと感じました。

また、中古住宅を買うときは、なるべく多くの家を見たいと思っていました。新築に比べて中古物件の購入は、幅広いエリアの物件を比較検討している方が多いです。1日にピックアップしたエリアの物件を何件もピックアップしてもらい、さらに当日に不動産業者から新たな物件情報を紹介してもらって内覧先に加えることもよくありました。

1日に複数件内覧を回る中で、「近くに売り物件があるけど、今日は居住者の都合で内覧できないので後日見に来ますか?」と言われた場合、物件情報だけは確認しますが、よほど好条件が揃っていなければ、後日1件だけ内覧するために時間を作ろうとは思えませんでした。

つまり、内覧を断った場合、その見込客が日を改めて再度調整してもらえるとは限りません。内覧を受け入れていれば購入に結びつくようなお客でも、一度内覧を断っただけで縁がなくなってしまうことも不動産売買ではよくあります

家を広告を出して売りに出すのであれば、事前に合鍵を不動産業者に渡しておいて、週末の外出は必ず家を綺麗に整頓してから出かけるなど、突然の内覧希望者を含めて、極力断らないようにすることが大切です。

売りに出した物件が長時間売れ残ったり、安く買い叩かれてしまう場合の共通点のひとつとして、売主の協力が得られないことが挙げられます。どれだけ物件の条件が良くて、不動産業者の営業や広告戦略が優れていても、売主が非協力的だと売却に苦戦します。

内覧を常に受け入れられない場合は非公開にするべきか?

家を仲介で売る場合、公開と広告は出さずに、不動産業者の既存顧客限定に物件を紹介する非公開があります。非公開は反響が少なくなりますが、近所の人に知られずに家を売りに出せるメリットがあります。

購入希望者から見ても、非公開物件は常に内覧を受け入れてもらえないかもしれないと察しますし、そもそも不動産業者から紹介された顧客のみが物件情報を知れるため、事前に内覧がNGになる曜日や時間帯を伝えておけば、営業マンがうまく調整して内覧日程を誘導してくれます。

家族が多いなど、荷物が溢れかえっている場合や、外出時の内覧を拒否したい場合は、非公開で売りに出すと購入希望者から悪い印象を持たれにくくなります。ただし、非公開だと反響が少なく購入希望者自体があまり訪れません。

すぐに売れなくてもいいけど、金額によっては売る意思があるという方は、非公開でまずは様子を見ることもいいですが、本格的に早期売却を検討している場合は、常時内覧受け入れできる環境を作って公開して売りに出した方がいいでしょう。

おわりに

私が実家を売ったときは、私(息子夫婦)は賃貸住宅で別居していて、両親が実家で居住中でした。内覧で何名か購入希望者が訪れましたが、親の希望によって1回目の内覧から全て立ち会いをしていました。

不動産業者からも、立ち会い希望があれば意見を尊重するような案内でしたが、いろいろと調べると、1回目の内覧は外出して不動産業者に立ち会わせた方がいいということを知り、間違った方法だったと思います。

また、家の購入に前向きに検討してくれた方は、最初は主人が1人で来て、後日奥さんと子供の家族全員で2回目の内覧が来ました。私が新しい中古住宅を購入したときは、空家物件ではありましたが、購入を決める前に既存の家具が入るかなど、家のレイアウトの確認をしたいため、メジャーとメモ用紙を持って2回目の内覧をしました。

つまり、最終的に購入を決める方は、2回以上内覧するケースが多いため、1回目はオーナー不在で自由に見てもらった方が興味を持ってもらえるのだと思います。

家を売りに出すときは、内覧対応のルールを事前に住んでいる家族と相談しておくと良いでしょう。極力、不動産業者に合鍵を渡すなど、いつでも内覧可能な環境を作ることが家を好条件で早く売るための近道になります。