ブルさんブルさん

外壁塗装は使用する塗料の種類によって価格や耐久性が変わります。
外壁の塗料はシリコンが最も人気が高く、そのほかにもアクリルやフッ素・ウレタン・その他高級塗料など幅広い種類があります。

私は前回外壁塗装をした時はシリコンを利用しました。
営業スタッフがシリコンを勧めてきた事や、ネットで調べても「シリコンが無難」といった情報が多かったからです。

今後はもっと納得して外壁塗装を行うために、それぞれの塗料についてリサーチして比較しました。

外壁塗装の遮熱塗料の特徴
外壁塗装の断熱塗料の特徴
外壁塗装の防水塗料の特徴
外壁塗装の防塵塗料の特徴

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外壁用塗料の比較


外壁用塗料は次のものがあります。
それぞれの塗料の特徴をまとめました。

アクリル塗料

・耐久年数:4年〜6年
・価格相場:1坪あたり1.5万円程度
・性能:特筆すべき機能はありません。
・特徴
:価格の安さが最大のメリット。頻繁に塗り替えて家のイメージを変えたい方や、この先長期間住む予定が無い方に選ばれる塗料です。
・注意点
:汚れやすく家の保護成分の耐久性そのものがないです。ヒビ割れしやすく、小まめに塗り替えをしないと家にダメージが及びます。

外壁塗装のアクリル樹脂塗料の特徴

ウレタン塗料

・耐久年数:6年〜10年
・価格相場:1坪あたり1.75万円程度
・性能:密着性がシリコンやフッ素より優れている
・特徴
:コストが安く、価格重視の方に選ばれています。風通しが良いなど、環境が良ければ10年ほど塗料の性能が持続する事があります。密着性が高く塗装が剥がれやすい場所にも使われる事が多いです。一部分のみ塗りたい場合や部分補修にも適しています。
・注意点
:耐久性が10年持たない事の方が多いので、小まめな塗り替えが必要になります。屋根やサッシ、排水管など他の部分よりも早く塗料の寿命が来てしまう事があります。

外壁塗装のウレタン樹脂塗料の特徴

シリコン塗料

・耐久年数:10年〜15年
・価格相場:1坪あたり2万円〜3万円程度
・性能:メーカーや、1液型・2液型・艶の有無によって性能が異なる
・特徴
:耐久性とコストのバランスが良く、最も多くの外壁塗装に選ばれている塗料。外壁だけ15年以上の耐久性があっても、長い年月経過すると何かしら足場を組んで補修しないといけない部分が発生しる事が多いです。家全体のメンテナンス周期のシリコンの耐用年数のバランスが良いのが人気の要因です。
・注意点
シリコンであれば何でも良いという訳ではなく、メーカーや種類によって性能差が大きいので、塗料選びが難しい。

外壁塗装のシリコン塗料の特徴

フッ素塗料

・耐久年数:15年〜20年
・価格相場:1坪あたり3.25万円程度
・性能:高耐久、防汚性
・特徴
:耐久性が一般的な塗料よりも圧倒的に高い。特に光沢が強く汚れを弾く成分が長続きするので、長期間家の外観美を維持できる。環境性能の向上など近年も性能が進化した塗料が開発されている。
・注意点
:耐久性の高さは実証済みですがコスト面がネックになり、一般家庭への普及率が低い。

外壁塗装のフッ素樹脂塗料の特徴

遮熱塗料

・耐久年数:15年〜20年
・価格相場:1坪あたり3.3万円程度
・性能:遮熱・断熱
・特徴
:太陽光を反射する成分があり、外壁や屋根の表面温度を上げにくい効果がある。
家の中の温度を快適に保てるメリットがあります。外壁用はシリコンやフッ素系塗料をベースに作られています。
・注意点
:黒系など一部作れない色がある。
様々な成分を配合しているので、色見本と実際に塗った色で印象が変わる事がある。
一部では室内温度の違いを体感できないという口コミもある。

光触媒塗料

・耐久年数:18年〜25年
・価格相場:1坪あたり3.4万円〜3.8万円程度
・性能:外壁の汚れを浮かす
・特徴
:元々はTOTOが開発した次世代塗料で「ハイドロテクト」と呼ばれる事もあります。太陽の力で汚れを分解し浮きあげて、雨で洗い流す効果を持っています。汚れを塗料の性能で洗浄できるので、長期間綺麗な状態を維持できて、耐久性が高い。さらに、塗料に空気洗浄効果があり環境性能が高いメリットがある。
・注意点
:施工に技術が必要で、取り扱いがある塗装業者が少ない。塗料が高いだけではなく、技術料も上乗せされて総コストが通常の外壁塗装より大幅に高くなる。

外壁塗装の光触媒塗料の特徴

その他次世代高性能塗料

各塗料メーカーは既存の一般的な塗料よりも高性能が塗料の開発を行い、毎年様々な新商品が登場しています。こうした新しく開発された高性能塗料を「次世代高性能塗料」と呼んでいます。

次世代高性能塗料は、基本的にはシリコン・フッ素などの既存の塗料のカテゴリーに属しつつ、プラスアルファの成分を加えたり独自の配合で付加価値を付けています。近年人気が高い塗料では「ガイナ」や「アステックペイント」などが挙げられます。

外壁塗装の塗料「ガイナ」の特徴
外壁塗装の塗料「アステックペイント」の特徴

それぞれ価格は一般的なシリコン塗料よりも高価ですが、高耐久や快適性などのメリットがあります。

シリコン塗料には様々な種類がある

塗料の中で最も需要が高いのはシリコン塗料です。
シリコン塗料はさらに種類が細分化されていて次のものがあります。

・水性1液型
:扱いやすいですが、耐久性や密着性は油性に劣ります。ホームセンターで売っている日曜大工でも使えるような塗料は水性1液型で、大手ハウスメーカーも使用する事が多いです。

・油性1液型
:油性でありながら、扱いやすく水性塗料よりも耐久性が高いです。コストや扱いやすさ、耐久性のバランスがよく、一般的に使われている需要が高い塗料です。

・油性2液型
:使用する時に硬化剤を混ぜて使用します。扱える職人が少なく、プロによる施工でないと仕上がりが悪くなります。原料と硬化剤の2液を混ぜる時は秤を使って1g単位で調合します。正しく使えば耐久性や密着性は油性1液型よりもはるかに高くなります。プロの職人が使う品質にこだわった塗料です。

外壁塗装の水性塗料と油性塗料の違い
外壁塗装の塗料の1液型と2液型の違い

おわりに

外壁用の塗料の種類を調べた所、やはりシリコンが私の家には合っていると思いました。すでに築20年を超えている家なので、10年〜15年に1度は足場を組んで手入れまでした方が安心できます。

シリコンは全体の塗料で7割ほどのシェアを占め、直近10年で塗料の売れ行きは不動の1位の人気があります。新築やフルリフォームなど、家そのものの耐久性が高ければフッ素や遮熱、光触媒などの耐用年数が長い塗料のメリットが大きくなると思います。

アクリルやウレタンは耐用年数を考えるとコストパフォーマンスが悪いですが、色を小まめに変えたい場合や、転居や売却予定がある家など用途に応じてはメリットが高くなります。

私を含め、シリコンが最適な方が多いですが、それぞれの塗料にちがう特徴があります。利用者それぞれ価値観も違うので、全ての塗料に選ぶ価値やメリット、最適なシチュエーションがあります。