ブルさんブルさん

外壁塗料には1液型と2液型の2種類があります。
1液型はホームセンターなどで売っている素人でも施工できるDIY用の製品が多く、2液型は塗装職人が使うプロ仕様が中心です。

外壁塗装について調べると、書籍やネットで1液型よりも2液型の方が優れているという情報が多数ありました。

しかし、実際に詳しく最新の外壁塗装業界の事を調べてみると、1液型が2液型より劣っているとは言い切れない事も分かりました。
1液型と2液型の違いについてまとめました。

1液型と2液型の違い


1液型と2液型の塗料の違いを分かりやすくまとめると、以下のようになります。

  • 1液型→塗料そのものを買えば塗装できる
  • 2液型→主剤(塗料液)と硬化剤(樹脂)の2つの商品を組み合わせて使う

1液型には、開封してそのまま塗れるタイプと、水道水で薄めたり、主剤と硬化剤がセットで一つの商品として売っている物があります。硬化剤とセット販売している塗料は、一部で2液型と分類する動きと、配合量の調整が不要なため1液型に分類する動きがあります。水で薄めるタイプは、1液型に分類されます。

2液型は、主剤に対して硬化剤の組み合わせは自由です。主に同じ塗料メーカーの硬化剤を指定された分量で使います。職人によっては違うメーカーの硬化剤を組み合わせたり、気温や湿度によって硬化剤の種類や濃度を微調整する事もあります。

なぜ、1液型と2液型があるのか?

塗料は1液型と2液型で品質や塗装後の仕上がり、塗装の工程が違います。

2液型の塗料は、塗る直前に硬化剤を混ぜて使います。配合比率は商品によって違いますが、主剤(塗料液)に対して5〜10%程度の硬化剤を入れます。硬化剤は秤を使って正確な分量で配合する必要があり、硬化剤を混ぜた後は6時間〜8時間以内に使用しないと塗料が固まってしまいます。

そのため、塗装職人の技術力が求められ、塗料は使い回しできないデメリットがあります。しかし、硬化剤を入れると、塗料の密着性が増して高い耐久性を誇り、塗装後は色落ちしにくいメリットがあります。

1液型は、手軽に利用できるため、職人など施工者の技術力の差が出にくく安定した仕上がりになります。また、塗料が安価で使い回しができるので、塗料コストを安く抑えられます。

1液型でも、高性能の塗料が増えている

1液型と2液型の塗料を比較した場合、2液型の方が高価で高品質です。プロの外壁職人に塗り替えを依頼する場合は、耐久性の観点で多少高くても2液型を選ぶ必要がありました。

しかし、最近ではメーカーの企業努力によって1液型でも2液型と同等の品質を誇る塗料が増えています。たとえば、遮熱・断熱系塗料でシェア1位で性能の評価が高い「ガイナ」という塗料は水で薄めるタイプの水性1液型です。
外壁塗装の塗料「ガイナ」の特徴
安い1液型の塗料を使うと、耐用年数の表記は2液型と同等でも、4〜5年で色が褪せてくるなど品質に差が出ます。しかし、改良された高性能の1液型塗料を使用すれば、2液型に比べて性能や耐久性が劣る心配はありません。

おわりに

外壁用塗料の1液型と2液型の違いを調べた所、2液型の方が高性能で施工が難しいですが、耐久性が高い事が分かりました。2液型の方が高性能の理由を調べた所、分子結合など難しい情報も多数ありましたが、塗料選びの時は次の簡単な特徴を抑えておけば良いでしょう。

1液型の特徴
・塗料をそのまま使える
・塗料の製品によっては、水で薄めるタイプや付属の硬化剤と混ぜるタイプがある
・安くて品質が低い商品と、改良された高性能・高耐久商品がある
・ホームセンターで売っている塗料はほとんどが1液型
・施工が簡単で塗装職人の腕で仕上がりに差が出る事が少ない
・2液型より安い(改良された高性能塗料を除く)

2液型の特徴
・主剤(塗料液)と硬化剤(樹脂)を混ぜて使う
・硬化剤の種類や配合量が施工者(職人)の腕の見せどころ
・施工が難しく、使い回しができないが、密着性が高く耐久性・耐候性に優れている
・2液型というだけで、それなりの品質を期待できる
・素人がDIYで利用する事は困難

現在は、1液型でも評判のよい塗料が出ているため、1液型と2液でどちらの方が良いかは断言できません。1液型・2液型の垣根を超えて、それぞれの塗料の種類ごとに性能や耐久性を比較検討するようにしましょう。

1液型塗料と2液型塗料を選ぶ時のポイントは次のようになっています。

・1液型塗料を選ぶポイント → 改良された高性能品に該当しているかなど、製品選びが重要
・2液型塗料を選ぶポイント → 硬化剤との配合を適切にできる腕の良い塗装職人に依頼する事が重要