
外壁の防塵塗料は、効果的なものかと思うかもしれないですが、現在は一般的な木造住宅で使用される事は非常に少ないです。
防塵塗料は、通常の塗料のオプションとして仕上げに使用するものですが、現在は本塗装用で耐久性の高い塗料が多数登場しています。
そのため、通常の塗料+防塵塗料で施工するよりも、高性能の塗料を選んだ方が、リーズナブルで高い耐久性と機能性を期待できます。
私が、外壁の防塵塗料について調べたレポートを紹介します。
防塵塗料とは
外壁は常に屋外に露出しているので、雨や風による土埃、粉塵などが付着して経年劣化の原因になります。防塵塗料は、粉塵を防ぐ成分を配合した仕上げ用の塗料です。
耐久性・耐摩性に優れていて、仕上げ用のオプション塗料では費用がリーズナブルです。初期コストは高くなりますが、施工すればその後のメンテナンス費用を軽減できます。
ここまでの防塵塗料の説明では魅力的に感じるかもしれないですが、現在は本塗装用の塗料で耐久性が高い商品が多数登場しています。
わざわざ防塵塗料を仕上げに使わなくても、グレードの高い高機能塗料を利用すれば、高い耐久性を期待できます。
現在、人気が高い高機能外壁用塗料では「光触媒塗料」があります。光触媒塗料は、防塵するだけではなく、太陽光で付着した汚れを分解して雨で洗い流すセルフクリーニング効果があります。
外壁の塗り替えサイクルを長くして、長期間綺麗な状態に保ちたいのであれば、防塵塗料だけではなく、その他の高機能塗料も検討した方が良さそうです。
防塵塗料がよく使われる場面
防塵塗料は次の用途で使われる事が多いです。
- 倉庫の内装・外装
- 一般家庭の床や壁などの内装
- 屋外のコンクリート通路
一般家庭用で売られている防塵塗料の大半は床用です。外壁塗装の際に、内装の床の塗り直しを一緒に塗装職人に依頼される方が多いです。
一部の悪質業者は、防塵塗料を希望すると、床用塗料を外壁で使用される場合があります。床用塗料を外壁で使用すると、一定の効果は期待できますが、トラブルが起きた時のメーカー保証を受けられないので注意しましょう。
防塵塗料には、色々な種類があり、倉庫など壁の見栄えは気にしないけど耐久性を求める場面で、安い塗料と併せて使われる場合も多いです。
防塵塗料を扱っている業者は格安業者が多い
外壁用の防塵塗料について調べた所、書籍やネットで情報が極端に少なかったです。取り扱い業者の数自体が少なく、オプションプランで用意している業者の大半は、外壁塗装シリコン一式総額50万円などの広告を出している格安業者でした。
安いプランを売りにして、オプションを付けて帳尻合わせをしている業者が多いように感じました。あくまでも、私が調べた個人的な感想ですが、外壁塗装の打ち合わせで、一般木造住宅のオプションで防塵塗料を提案された場合は、業者選びを含めて慎重に検討した方が良さそうです。
防塵塗料の種類
防塵塗料は仕上げ用塗料の中では安いようですが、外壁用防塵塗料の代金や施工料金(オプション料)をホームページで明記している業者が見つかりませんでした。
床用の防塵塗料の情報は多数あり、1平米あたり1,500円〜2,500円が相場です。もし、外壁用の防塵塗料が床用塗料と同じ料金だった場合、建物の坪が20坪ほど、外壁の面積が200平米、防塵塗料の平米単価が1,500円なら30万円の費用がかかります。
アクリルなどの安い塗料と併せて使っても、高機能塗料を使用した場合と同等か割高になりそうです。防塵塗料は、外壁に良い影響を与えるので、提案された場合は見積を取って、高機能塗料を使用した場合と総額で比較してみましょう。
おわりに
防塵塗料について調べた結果、外壁用として使用するメリットは少ない事が分かりました。防塵塗料による外壁塗装が全て悪いとは断言できませんが、私は防塵塗料を使うなら、他の高機能・高耐久塗料を選ぼうと思います。
外壁業者から、オプションで防塵塗料を提案してきた場合は、他の業者からも話を聞いてしっかり比較検討する事が必要になりそうです。
「防塵」と聞くと、やった方が良い事に感じるかもしれませんが、木造住宅の外壁では重要性が低く感じました。外壁塗装の品質を重視したいのであれば、防汚や遮熱・断熱で紫外線のダメージを防ぐ塗料、光触媒のようなセルフクリーニング効果などの機能性がある塗料を選んだ方が良さそうです。