
外壁塗装の塗料選びは、評判が良い人気のカテゴリーや塗料を選ぶ事が大切です。
しかし、同じ名前の塗料でも中身が違う事があります。
評判が良い商品や、定番のグレードが高い樹脂の塗料を選べば安心してしまう方が多いです。
しっかり詳細まで確認して検討しましょう。
同じ名前の塗料でも中身が違う?
外壁塗料選びで、同じ名前でも中身が違う事は次の2つのケースがあります。
- 同じ樹脂でも中身が違う
- 同じ商品名でもシリーズ化されて複数の商品がある
それぞれ詳しく解説します。
同じ樹脂でも製品ごとに配合成分が異なる
外壁塗料の種類は大きく分類して次のものがあります。
- アクリル塗料
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- フッ素塗料
- 遮熱塗料
- 光触媒塗料
- その他次世代高性能塗料
現在、1番人気が高いのは「シリコン塗料」です。私は以前外壁塗装をした時は、シリコン塗料を選んでおけば無難で安心と思っていました。しかし、同じ樹脂を使用した塗料でも製品ごとで中身が異なります。
たとえば、大手外壁塗料メーカーのエスケー化研では、外壁用シリコン樹脂塗料は次の商品があります。
SKシリコンクリヤーW、SKセラミックファイントップ、セラミガード、水性コンボシリコン、水性セラミシリコン、水性クリーンタイトSi、水性セラタイトSi、エスケープレミアムシリコン、水性弾性コンボシリコン、水性弾性セラミシリコン、水性弾性セラタイトSi、1液マイルドシリコン、クリーンSDトップ、クリーンエレガントトップシリコン、クリーンマイルドシリコン、クリーンマイルドシリコンCR、弾性クリーンマイルドシリコン、セラタイトSi、リリカタイトエナメル、弾性リリカタイトエナメル
(合計20製品)
このように、エスケー化研の1つのメーカーだけで20種類のシリコン塗料があります。全メーカーで比較検討すれば、シリコン塗料だけでも数百種類の中から選ばないといけません。
シリコン塗料の場合は、シリコン樹脂の配合量が全体の5%以上配合していれば、シリコン塗料と表記できるルールになっています。高性能シリコン塗料は20〜30%を超えるシリコン配合量を誇り、その他セラミックなど幅広い外装保護成分が含まれています。
また、同じシリコン樹脂塗料でも、水性か油性、1液や2液などの種類があり、それぞれ製品ごとに特徴が異なります。
同じカテゴリーの塗料でも、製品ごとで価格や機能、耐久性は大きく変わってきます。
シリコンやフッ素だから安心できる訳ではなく、さらに細かい配合成分で特徴が異なります。
外壁塗料はシリーズ製品がある
外壁塗料は、人気が高く実績豊富な製品があります。
たとえば、スタンダートな塗替サイクル10年〜12年ほどの外壁塗装では、エスケー化研のクリーンマイルドという製品が人気です。しかし、クリーンマイルドはシリーズ化されていて、次のラインナップがあります。
- クリーンマイルドウレタン
- クリーンマイルドウレタンCR
- 弾性クリーンマイルドウレタン
- クリーンマイルドシリコン
- クリーンマイルドシリコンCR
- 弾性クリーンマイルドシリコン
- クリーンマイルドフッ素
- クリーンマイルドフッ素CR
- 弾性クリーンマイルドフッ素
このように樹脂がウレタン、シリコン、フッ素の3種類があり、それぞれ標準タイプ、CRタイプ(コンクリートにも対応)、弾性タイプの3種類に細分化されています。クリーンマイルドシリーズでも、ウレタンとフッ素では価格や耐久性に大きな差があり、用途に応じて標準や弾性タイプを使い分ける必要があります。
エスケー化研のクリーンマイルドシリーズのほかにも、シリーズや多数の派生商品がある塗料は多数あります。知名度が高い塗料だから安心するのではなく、細かい塗料の品番や種類、グレードまで確認して検討する事が塗料選びに必要です。
おわりに
外壁塗料は同じ名前でも、成分や機能・耐久性が違う商品があります。同じ名前の商品が複数ある要因には、樹脂の種類などカテゴリーごとに塗料を選ぶ必要がある事や、各塗料メーカーでシリーズ化された製品が多い事が挙げられます。
まず、外壁塗装の業者を選ぶ時には、見積りに塗料の種類や品番まで明確に記載している事を確認しましょう。説明の段階で、同じ名前の塗料でも製品やシリーズによって何が違うのか細かく紹介してくれる業者は信頼できます。
私は前回、シリコンの中で業者のオススメする商品に任せて選んでしまいました。実際に調べてみてシリコン塗料だけでも同一メーカーで20種類もある事を知って驚きました。
次に外壁塗装する時は、樹脂の種類や塗料のシリーズ名称だけではなく、油性・水性や1液・2液、弾性の有無など細かい性能までしっかり比較して検討したいです。