ブルさんブルさん

外壁用塗料のメーカーと聞いて、思い浮かぶブランドはありますか?
私は前回外壁塗装をした時には、全く塗料メーカーの基礎知識がありませんでした。

業者が推奨するメーカーであれば間違いないだろうと思い、メーカー選びは全てお任せにしてしまい、その結果どのメーカーの塗料を使われたかも把握できていません。
しかし、塗料はメーカーによって特徴や強い商品カテゴリーがある事が分かりました。

次に外壁塗装する時は各塗料メーカーの比較からしっかり行おうと思います。


主要な外壁塗料メーカー

メーカー 売上高
日本ペイント 5,357億円(平成28年3月期通期決算)
関西ペイント 3,281億円(平成28年3月期通期決算)
大日本塗料 730億円(平成28年3月期通期決算)
エスケー化研 928億円(平成28年3月期通期決算)

現在、外壁塗料のメーカーは上記の4社が主要大手メーカーとなっています。平成27年3月期の時点では、日本ペイントの売上高は約2,600億円で業界2位でしたが、アジアの合弁会社を連結決算に含めたため、一気に最大手の塗料メーカーに躍進しました。

ちなみに、塗料メーカーの売上高では4位に909億円の「中国塗料」というメーカーがあります。中国塗料は船舶用塗料の業界トップブランドですが、外壁用塗料はそれほど強くありません。

外壁用塗料に強いのは、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研の3社

メーカーの連結売上高で見れば、日本ペイントと関西ペイントが3位以下を圧倒しています。しかし、日本ペイントと関西ペイントは外壁用塗料に強い一方で、売上の大半は自動車用塗料が占めています。

建築用塗料のシェアではエスケー化研が1位で、日本ペイント、関西ペイントを含めた3社を外壁塗料の3強と呼ぶ動きもあるようです。

大日本塗料は建材用塗料のトップブランドで、その他に橋や大型施設でよく使われる重防食塗料に強いですが、一般家庭向け外壁塗料は3強に差をつけられています。

大手メーカーの信頼性

外壁塗料のメーカー選びで迷ったら、日本ペイント、関西ペイント、大日本塗料、エスケー化研の4社のいずれかを選びましょう。大手メーカーは品質が高く信頼性が高いです。

ただし、大手メーカーの塗料であれば何でもいい訳ではありません。グレードや家の状況、予算に合わせて適切な塗料を選ぶ事が大切です。

一般的な塗料であれば、必ず大手メーカーから選ぶ

塗料の種類は大きく分けて次のものがあります。

  • アクリル樹脂
  • ウレタン樹脂
  • シリコン樹脂
  • フッ素樹脂
  • 次世代高性能塗料

外壁塗装の塗料の種類の詳細はこちらから
高性能塗料以外の一般的な樹脂塗料を選ぶ場合は、大手メーカーの信頼性が中小規模の塗料メーカーを圧倒しています。高性能塗料の場合は、TOTOの光触媒や日進産業のガイナなど、特定の塗料に強いメーカーも合わせて検討しましょう。

格安塗装業者のオリジナル塗料とは

格安業者の中には、「当社オリジナル塗料を使うことで他社より安くやります」と宣伝をしている所があります。しかし、塗装施工業者が自社工場を持って、独自開発と生産をしている事は極めて少なく、ほとんどがOEM(大手メーカーの塗料を名称だけ変えて販売する事)です。

大手塗料メーカーのOEMなら問題ありませんが、3流メーカーのOEMだと、塗装の信頼性が低くなります。また、オリジナル塗料を用意している業者は、コストが安いからではなく、オリジナル塗料を用意していると、営業しやすい事を理由にしています。

つまり、格安業者のオリジナル塗料は、性能に対して割安感がある塗料ではありません。なるべく、大手メーカーの信頼できるブランドを選び、オリジナル塗料を検討する際は、どこのメーカーのOEMか確認してみるようにしましょう。

用途によって複数のメーカーの塗料を使い分ける業者を選ぶ

外壁用塗料は各メーカーごとに多彩なラインナップが用意されています。このページで紹介している日本ペイント、関西ペイント、大日本塗料、エスケー化研の4社であれば、どこを選んでもハズレはありません。

「どのメーカーの塗料が一番良いのか?」という質問がありますが、用途や求める機能や効果によって、最適な塗料は異なりますし、職人やエンドユーザーの好みも変わってきます。

人気のメーカーや塗料と選ばれる代表事例をまとめました。

  • コストパフォーマンスが高い → エスケー化研の塗料
  • シリコンの中で高性能を選びたい → 日本ペイント:ファインシリコンフレッシュシリーズ
  • 超高耐久の塗料 → 関西ペイント:アレスアクアセラフッ素、TOTO:光触媒ハイドロテクトなど
  • 遮熱断熱塗料の人気商品 → 日進産業:ガイナ
  • サイディングに適した塗料 → 関西ペイント:セラMシリコン、エスケー化研:クリーンマイルドシリーズ(シリコン・フッ素)

ここで紹介しているのは、あくまでも一例ですので、外壁塗装の業者と塗料選びの打ち合わせをする時は、様々な要望を伝えたり質問をしてみましょう。

どのような用途でも特定のメーカーの塗料を勧めてくる業者ではなく、用途や要望に応じて複数の大手メーカーの塗料を提案してくる業者は信頼性が高いです。

なぜ、そのメーカーの塗料を推奨しているのか、理由までしっかり説明できる業者は信頼できます。

おわりに

外壁用塗料メーカーを比較するときは、日本ペイント、関西ペイント、大日本ペイント、エスケー化研の4社の製品に絞るといい事が分かりました。

通常のシリコンではなく、遮熱や高耐久などの高性能塗料を候補にする場合は、ガイナや光触媒など特定の塗料に強いメーカーも候補に入れる必要がありそうです。私は、コストパフォーマンスが高く、建材用塗料トップシェアのエスケー化研の塗料に興味を持ちました。

各メーカーの塗料の知識や、使い分けができているかが外壁業者の信頼性の指標になるので、次回外壁塗装するときは、塗料選びで様々な質問や要望を伝えてみようと思います。