
リフォーム業界は全業種の中でも悪徳業者が多いです。
さらにリフォーム業界の中でも、特に塗装関連は悪徳業者が多いです。
なぜ、悪徳業者は塗装業界に集中しているのでしょうか?
塗装業界に悪徳業者が多い理由
塗装業界に悪徳業者が多い理由は次のとおりです。
- 相場がわかりにくい
- 手抜き工事をしてもバレにくい
- 戸建住宅は定期的に外壁と屋根の塗り替えが必要
それぞれ詳しく紹介します。
外壁塗装は相場が分かりにくい
外壁塗装の料金は、同じ塗料を使っても、それぞれの家でかかる費用が違います。料金の大半は職人の技術料と手間賃で、自分の家の外壁塗装の適性価格が分かりにくいです。
私は買い物をしたりサービスを利用する時は、インターネットを活用して情報収集を行っています。物を買う時は、「価格.com」で最安値を調べたり、「Amazon」で店頭に並んでいる商品と同じ物がいくらで売られているか調べます。
私は前回外壁塗装をした時、業者からリフォーム全般扱っていると案内されたので、最新の節水式トイレの見積も一緒にお願いしました。トイレの見積が出たら、すぐにネットでトイレのリフォームが安い業者を探して料金を比較しました。
ネットで出てきた業者の価格と比較した結果、見積を取った業者の方が高かったので、無理して一緒にやる必要はないと判断して、トイレのリフォームは見送りました。
トイレの見積は、高いか安いかネットリサーチで判断できましたが、外壁塗装の見積はネットで調べても、どれだけ安いのか明確な判断材料がありませんでした。
外壁塗装の料金の決まり方
外壁塗装の料金は次の内容で決まります。
- 外壁、屋根の面積
- 足場
- 使用する塗料
- 下地補修など外壁、屋根の劣化状態
- バイオ洗浄や付帯物塗装などのオプション
- 職人の技術料
私は前回外壁塗装をする前から、一般的な戸建の塗り替えは、安い業者を利用して総額100万円前後が相場と聞いた事があります。実際にシリコン塗料を利用して、98万円で外壁、屋根の塗り替えをやりました。
本当は100万円前後が相場なら、相場より安めの80万円〜90万円で収めたいという希望を持っていました。しかし塗装業者から、建物の面積が広い事や、屋根の傾斜がキツく屋根の足場が必須になるなど、塗装するのが大変な部分があると説明されて金額に納得しました。
このように、面積や屋根の足場の必要性など家によって費用が変わります。不当に高い見積を出して、お客に料金が高いと言われても、悪徳業者は「この家は費用がかかる条件が多い」といくらでも言い訳できます。
外壁塗装は、悪徳業者の高額見積でも、それが適性価格か見極める事が難しいです。つまり、悪徳業者からしてもれば、塗装はボッタくり価格でも仕事を取りやすい業種です。
手抜き工事をしてもバレにくい
リフォーム工事の中でも、外壁塗装は手抜き工事をしてもバレにくいです。
外壁塗装の手抜き工事は、次の3つの塗料不正が多いです。
- 安い塗料に差し替える
- 3度塗りする所を1度塗りか2度塗りで済ませる
- 塗料を規定以上に薄めて使う
上記3つの手法は、共通して塗料にかかるコストを安く抑えられます。悪徳業者は、お客から正規工事に必要な量の塗料代金を請求しています。
「外壁塗装でよくある手抜き工事5つの手法と防衛策」はこちら
塗料不正など、悪質な手抜き工事をされても、工事が終わった後は綺麗に仕上がります。ここで紹介した3つの塗料不正も、塗った直後はプロが見ても手抜き工事を見抜く事は難しいです。
塗装直後は綺麗でも、塗料不正された家は本来10年以上の耐用年数が期待できる場合でも、2〜3年から色あせやヒビ割れなどの劣化が始まります。不正の度合いにもよりますが、本来の耐用年数の半分程度で早急に塗り替えをしないといけない状況になります。
手抜き工事をする悪徳業者は、工事から数年後にクレームが来ても、手抜き工事を認めず環境のせいと言って責任を取ろうとしません。悪徳業者は、クレーム回避のために数年に一度のペースで会社名称や所在地、電話番号を変更して逃げている場合もあります。
戸建住宅は定期的に外壁と屋根の塗り替えが必要
戸建住宅は、定期的に外壁と屋根の塗り替え工事が必要です。持ち家の方であれば、外壁塗装の必要性を認識しているものです。
外壁塗装は、耐用年数を目安に定期的に塗り替えをする必要性が高いです。塗料の寿命を過ぎたまま放置すると、外壁材や柱が腐って家全体にダメージが及んでしまいます。
外壁塗装の重要性を認識している方が多いが故に、悪徳業者が訪問営業しに来た時に話を聞いて、悪質リフォームの被害にあってしまう方が絶えません。
悪徳業者から見ても、外壁塗装は訪問営業のファーストタッチで興味を持ってもらいやすい商材です。
おわりに
塗装業界に悪質リフォームが多い理由について調べたら、次の3つの理由がありました。
- 相場が分かりにくくボッタくり価格が通用する(ネットで適性価格を調べるのが難しい)
- 塗料不正など、材料コストを削減する手抜き工事をしても、塗った直後は綺麗に仕上がる
- 訪問営業などでも外壁塗装の話は興味を持つ方が多い
つまり、塗装関連はリフォームの中でも、悪徳業者が仕事を取りやすい条件が揃っています。
ネットによるリサーチをすれば、悪質業者の手口や防衛策を知る事ができます。しかし、ネットを活用していない高齢者の方は、未だに原始的な手法ですぐに悪徳業者にひっかかってしまう方が多いです。
また、ネットを活用した場合でも、現地調査なしで外壁塗装の適性価格を知る事が難しいです。オーダーメイドの要素が強いからこそ、塗装業界から悪徳業者がいなくなる日はすぐにやってこないでしょう。
悪徳業者が多い実態を理解して、外壁塗装をする際は、複数社から話を聞いて比較すれば、被害にあうリスクが緩和できそうです。